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熱海に死す


製作 1994年
監督 不詳

<作品解説>
緒形拳、塩田貞治主演のかのビスコンティの名作映画「ベニスに死す」
の再映画化。
舞台を大正初期の熱海に設定。
緒形拳が小説家アシェンバッハ、塩田貞治が魔性の美少年タジオに
当たる役を演じた。

<ストーリー>
仕事の休暇を売れっ子作家の雨宮(緒形拳)は熱海で過ごしていた。
ある日、同じく旅行に来ていた一家にたとえ様もない美少年(塩田貞治)
を見かける。
その美少年の美しさにこころを奪われた雨宮はその美少年を見ながらすごす事が
何よりも喜ばしい事になっていく。
東京に帰る仕事も忘れ、やがて自分の気持ちを押さえるのが精一杯になる。
そんなとき熱海にコレラの噂が。
町の人々はコレラの発病を隠そうとするが、雨宮には町の人々の言う事が
信じられない。
やがて雨宮自身もコレラになっていく。
海岸で戯れる美少年を見ながら雨宮は息絶えるのだった。


<作品批評>
撮影当時、17歳だった塩田貞治の妖しい微笑みはビスコンティ版の
ビョン・アンドレセンに引けを取らない。
また大正ロマンあふれる美術がじつに美しい。

テアトル新宿系での公開が決定していたが、「コレラが熱海の街に
蔓延する」という設定が熱海観光協会からクレームがつき、
突如、公開延期、以後作品は闇から闇へと葬られてしまった。

ビスコンティ版と同じく、緒形拳に不思議な微笑みをする塩田貞治は
本家ビョン・アンドレセンをしのぐほどだと思われるだけに
このお蔵入りは日本映画界の大きな損失といっても過言ではない。

実はクレームの大元は熱海観光協会ではなく、塩田貞治の
美少年ぶりに嫉妬した他の男性アイドルによる潰しがあったとも
されるが定かではない。

インターネットの世界で粗悪なコピー版が高値で売買されることも
現在ではあるらしい。実は筆者はこのコピー版も見たが、ノイズがひどく
とても観賞に絶えられるものではなかった。
良識ある人々はこのような悪徳業者のコピー版などはくれぐれも
購入しないでいただきたい。

今回、この作品が「塩田貞治トワイライトチャンネル」で放送される事は日本映画界の
一大ニュースだといってよいだろう。