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踊る大捜査線 春の新人研修スペシャル

<作品紹介>
大ヒットした織田裕二主演の刑事ドラマのスペシャル版。
新人刑事として塩田貞治が新メンバーとして登場。
また署長、副署長、刑事課長のスリーアミーゴスは今回も登場。
深津絵里、柳葉敏郎も出演している。
前シリーズに出演したユースケ・サンタマリア、いかりや長介、
水野美紀らは今回は出演せず。

<ストーリー>
湾岸署にも春の異動の季節がやってきた。
刑事課強行犯係にも真鍋という新人刑事(塩田貞治)がやってきた。
真鍋の教育係りを命ぜられる青島(織田裕二)。
早速捜査中の事件の容疑者、加藤の張り込みに連れて行くが、真鍋が公園のトイレに
行ってる隙に取り逃がしてしまう。

また別の事件の取調べ中に「今日はデートの約束があるので帰りたい」
という始末。
真鍋のマイペースぶりをあきれる青島だが「昔の君もあんなもんだったよ」と
袴田刑事課長(小野武彦)から慰められてしまう。

婦人警官の彼女、涼子とのデートを楽しむ真鍋だったが、そこで先日の張り込みの
ターゲットだった加藤が電話ボックスから電話中の姿を見かける。
署に報告する真鍋だが逆に加藤に刑事だと悟れてしまい、逃げられてしまう。
涼子が追いかけたが、路地に追い詰められた加藤は涼子を刺し殺し、逃亡する。
泣き叫ぶ真鍋。
緊急配備がかけられるが、加藤はつかまらない。

本庁の捜査一課も参加し、今は捜査一課長となった室井(柳葉)の指揮のもと
捜査は開始。
湾岸署のメンバーも借り出されるが地味な仕事ばかりで真鍋はいらつくばかりだ。
「僕さえしっかりしていれば涼子は死なずにすんだんです。加藤を見つけたときも
最初の張り込みの時も・・・」真鍋の苛立ちはいつしか捜査方針にも向けられるようになる。
そんな真鍋に青島は「今は組織捜査が中心なんだ。個人の力で解決するもんじゃない」と
慰めるが、自分で言っていてもむなしい。

翌日、真鍋は出勤してこない。まさか単独捜査に出たのでは?
単独行動を開始した真鍋は加藤を見かけた時に彼がいた電話ボックスを再度調べてみる。
電話ボックスの柱に札幌のホテルと航空会社の電話番号がメモで書いてある。
加藤が予約のために電話番号を調べ、走り書きしたのだろうか?
加藤が札幌へ向かうに違いないと考えた真鍋は早速、羽田空港で張り込みを開始。

真鍋の単独行動を止めさせようと青島と袴田刑事課長も羽田にやってくる。
現れる加藤。追う真鍋。
滑走路に逃げた加藤だが真鍋が追い詰め、いつしか復讐の事しか考えなくなった真鍋は
彼に拳銃を突きつけ、引き金を引こうとする。
あわやという瞬間、青島は真鍋の拳銃の前に立つ。
「俺たちの仕事は容疑者を確保する事だ。裁く事じゃない」
その言葉に我に返り、がっくりとひざをおとす真鍋。
加藤は刑事課長に確保された。

単独行動は厳重注意だが結果的に犯人確保になっため、3ヶ月の減給という軽い処分で
すんだ真鍋。
そんな真鍋に「これからは大人になれよ」という青島だったが、「なんだか和久さんに
似てきたねえ」と恩田(深津)にからかわれてしまった。
新たな事件発生に緊急出動する真鍋と青島。
どうやら湾岸署に新たなコンビが生まれたようだ。

<作品批評>
新人刑事、真鍋役の塩田貞治が湾岸署の新メンバーとして登場だが
レギュラー陣とも溶け込んで新しい湾岸署を作り上げた。
また犯人加藤を追い詰めた時の狂気の形相は、彼の普段の演技の時の
ニコニコした表情からは考えられない迫力があり、この落差が作品の
質を高める事に成功している。
また真鍋という名前は彼の代表作「多重人格探偵・サイコ」の警官役と同じ苗字であり、
ファンにはわかる細かい仕掛けが施されている。

また犯人逮捕の時に青島が叫ぶ「俺たちの仕事は確保する事だ。裁くことじゃない」
というセリフは98年の映画版で有名なセリフ「事件は会議室で起きてるんじゃない。
現場で起こってるんだ!!」に匹敵する名セリフだ。

織田裕二がトレードマークとなったアーミーコートを春なのに着ているのが
少し変。一応「今年はいつまでも寒いなあ」というセリフのフォローはあるが、
さくらが咲いている前でこのセリフをいっても説得力がない。
今回はコート無しでもよかったのではないか。
深津と青島の結婚しそうでしない二人の関係などの細かい伏線も快調。
またスリーアミーゴスも笑いのポイントを押さえた出演でこのトリオの
存在は評価したい。