2018年9月

   
愛と酒場と音楽と 散り椿
三十路の誘惑
たらし込む!
セミドキュメント
オカルトSEX
美人スチュワーデス 制服を汚さないで・・・ 響-HIBIKI-
MEG ザ・モンスター 女子高生戦士(JKファイター)☆英あいり ヒロインアクションまつり in 東京 3D彼女 リアルガール
泣き虫しょったんの奇跡 新橋探偵物語 恋の豚 縄と男たち3
男殺油地獄
もっこりSEXY BOYS 寝ても覚めても 劇場版 コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命― SUNNY 強い気持ち・強い愛

愛と酒場と音楽と


日時 2018年9月29日21:00〜 
場所 ユーロスペース2
監督 井之脇海、コーエンジ・ブラザーズ、小川紗良


「言葉のいらない愛」監督 井之脇海(15分)
山に猟師が一人暮らしていた。彼は毎日手紙を書いていた。ある日、猟に出たときに全裸の少年と出会う。少年の長かった髪を切る猟師。彼を連れて帰り一緒に暮らす日々。しかし逆に今度は少年が猟師の髪を切ろうとする。はさみで危険を感じた猟師は少年を追い出してしまう。

役者としても活躍する井之脇海の日芸での自主映画。15分の短編。
最初、猟師が動いてるものを撃ったらそれが全裸の少年だった、という訳なのだが、これが髪が腰まである状態だったので、てっきり女性だと思った。ところが髪を切って顔を見たら男なので驚いた。
何の予備知識もなしで見たので、「なんで全裸でいたのか?何らかの事件なのか?」と思い、だが彼が口が利けないと示されると何らかの動物のメタファーなのかと思った。
でも結局は監督の作った世界観に入れなかったため、映画に追いつけないまま終わってしまった。


「BOUBON TALK」監督 コーエンジ・ブラザーズ(29分)
ある酒場で3人の男が仲間を待っている。やがて仲間がやってくるが、実は愛車の自転車を盗まれたと聞かされる。しかしその日は彼の誕生日だったので、弟が知り合いから「シートがなくなって乗れなくなった自転車」をプレゼントしてくれた。仲間がプレゼントしてくれたのは自転車のサドルだった。しかしその自転車もまた盗まれてしまう。

やたらとカッコつけたリーゼントスタイルのリーダーと呼ばれる男やその仲間たちが男を待つ話。せりふ回しなどがいわゆる「ハードボイルド小説」のパロディ風でそのカッコつけてる姿(男たちが飲んでいるのはウイスキーと思わせて、実はウーロン茶であるとか)で逆に笑いを誘うとしてるのは解るのだが、「私には」完全に不発。(隣の人は割と受けてたけど)

男たちが話してる「愛車」が話だけを聞いているとさぞワイルドな4WDの車か高級外車のようだが、実は「自転車」というオチも読めたので、これも予想通りで笑えない。
要するに完全に私には不発となった映画だった。

そもそもこの映画を観たのは先週行った「ヒロインアクション祭り」の会場で端役で出演していた杉山裕右(ゆうすけ)さんが「今度出演した映画が公開されるんです」とチケットを分けていただいたから。
杉山さんはバーのバーテン役で、主人公の客たちに翻弄される役で、面白かったと思う。また何かの作品でお目にかかりたいものだ。

「BEATPIA」監督 小川紗良(47分)
鹿児島県阿久根市。ここに女子大生・凛がドキュメンタリー映画を撮りたいとやってきた。夏休み。高校生の悠と海。悠は不登校になっている。海はヒップホップが好きで自分も歌っていた。悠もヒップホップが好きと知り、二人でやってみようということになった。
駅にいた二人を凛がインタビューする。二人は歌い出した。
しかし海の両親は家業のいわし工場を継げという。海はそれを受け入れた。連絡しなくなった海に不信を持つ悠。その二人を祭りの晩に凛が再会させた。二人は仲直りした。
東京に帰る凛。そんな凛を悠と海は遠くから見送った。

「MUSIC LABO」で公開された映画。小川監督は1996年生まれで撮影時は20歳の大学生。劇中の凛も演じている。
悠と海が歌う音楽はヒップホップ(というかラップ)でラップが苦手な私には実に聞きづらい。(ラップってメロディがなく、どうもなじめないのだよ)

また小川監督も淡々と話を進め、話の抑揚というものがない。
だからどこがクライマックスなのかも解らず、まだまだ話が進むのかな、あとどれくらいなのかな、とちらっと時計を見た瞬間が、さらがバスで去っていき、それを遠くから二人が見送るカットだった。ここ重要なのにね。
やたら音楽を使ったり役者が気張ったりして盛り上げるのも困りますがね。

父親が「音楽をやりたい」という息子に「いわしも音楽も同じだ。作って、売って、欲しい人に届ける」。このせりふだけで要は息子はいわし工場を継ぐ決意をしたらしい。ちょっと弱いけど。

エンドクレジットが終わった後で、凛がタワーレコードに行くと、海と悠のユニットらしいCDが販売されている。ここがCDのユニット名の部分がアップにならないので、たぶんあの二人なんだろうな、ジャケット写真は二人がよく行っていた埠頭だったし。
そのあたりの説明過剰ではなく、説明不足を感じないわけではないけど、3本の中では見終わった後としては好感を持てた。





散り椿


日時 2018年9月29日16:40〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン11
監督 木村大作


8年前瓜生新兵衛(岡田准一)は藩で行われている不正を暴こうとして失敗し、それが原因で妻・篠(麻生久美子)と共に故郷を去り、京で暮らしていた。しかし京に来ても新兵衛を狙う者があったが、剣の達人でもある新兵衛の敵ではなかった。
篠は重い病気にかかっており、ついに亡くなった。妻の遺言、「故郷の散り椿がもう一度見たい。代わりに見て欲しい」「采女(西島秀俊)の力になって欲しい」ということだった。
新兵衛は故郷に帰った。妻の実家である坂下家に居候することにした新兵衛。篠の妹・里美(黒木華)は新兵衛に親切にしてくれたが、その弟で今は主の藤吾(池松荘亮)は新兵衛を快く思っていなかった。
というのも藤吾の兄、源之進は新兵衛の道場仲間で親友でもあったが、8年前の一件で切腹を命じられていたのだ。その上、不正を疑われた采女の養父でもある平蔵(木村大作)は何者かに切られていた。
かつて新兵衛、源之進、采女、三右衛門(緒形直人)の4人は道場で四天王と呼ばれるほどの腕前の持ち主だった。今の道場主(柳楽優弥)に聞いてみると平蔵を切ったのは切り口からして四天王の誰かだという。
新田開発に積極的な采女に味方になってくれる若殿(渡辺大)が来年には江戸から戻ってくる。城代家老の石田(奥田瑛二)は藩の不正に関わっていたようだ。その証拠を持つ田中屋(石橋蓮司)は新兵衛に用心棒を依頼する。


木村大作の時代劇初挑戦。まだまだやる気の木村大作である。
「美しい時代劇が撮りたい」という木村の希望は果たされたと思う。映像は美しいし、話も「たそがれ清兵衛」以来の流行の「一人の女性を思い続ける正義感を持つ剣の達人」を主人公にした話である。

私が好きな黒澤の「三十郎」とか女っ気は全くなかったけどね。こういう夫婦愛の美しさを描くのが最近(20年ぐらいそうだけど)流行なのか。この方が女性受けするのかな?

また役者陣の岡田は殺陣も行って(いや岡田だけでなく、吹き替えは殺陣のシーンでは全くと言っていいほどないのではないか?)、素晴らしい。
日本でそろえられる最高のメンバーがそろってるとは思うけど、私には何か違う、違和感がある。

私が正直「いい映画だなあ。作り手も最高の仕事してるなあ」と思いつつ、この映画に乗れなかったのはひとえに「作り手が作りたいもの」「私が見たいもの」が一致しなかったことによるのだろう。

結果的に言えば私はこの映画をそれほど楽しめなかったが、それはひとえに私の問題であって、作り手(スタッフキャストも含めて)の問題ではない。
根本的には私が「時代劇が嫌いではないが、好きではない」というタイプの人間だからでしょう。






三十路の誘惑 たらし込む!


日時 2018年9月24日13:46〜 
場所 シネロマン池袋
監督 池島ゆたか
製作 


私立探偵の竹宮(池島ゆたか)は今日も仕事がなく困っていた。そんなところへ八木沢ショウコという女性がやってくる。彼女はまだ28歳だが、14歳の時につきあっていた男の子供を産んだという。子供は姉の子として育ててくれていたが、姉夫婦は海外に行っていたが最近交通事故で亡くなり、娘を行方不明だという。
ショウコの夫(杉本まこと・現なかみつせいじ)が2週間出張に行ってる間に探して欲しいというのだ。
手がかりは新宿付近に住んでいるということだけ。竹宮は必死に探しまくり、やっと見つける。
一方ショウコの元に夫の浮気相手から「別れて」と電話が入る。
自分の子供のことや夫の浮気で離婚を決意するショウコ。
しかし夫は浮気をショウコに謝罪し、やり直したいと言ってきた。
娘も今は男と暮らしていて、心配なさそうだ。
竹宮は事務所へと帰った。


池島ゆたか監督主演作品。池島ゆたかが私立探偵を演じると聞いて、期待したのだがはずされた。
娘を探すのが、「実家に送ってきたはがきの消印が新宿だった」というだけ。それで新宿中をただ聞き込むだけである。それを音楽に乗せてカットバックでつないでいくだけ。
ええがっかり。もう少し探偵物らしく手がかりをたぐっていって欲しかったな。

途中で同じ名前の女がいて行ってみたら違っていて、しかも山本竜二のチンピラに絡まれ殴られる。
竹宮は別れた妻がいてバーのマダムをしている。その元妻に介抱されて一回絡む。

そして娘は新聞配達の兄ちゃんに「この娘知らないか?」と聞いて知っていたという偶然。もう少しひねって欲しかった。ちなみにこの新聞配達が若き日の映画評論家の切通理作さんである。

最後には依頼人のショウコとも出来てしまう竹宮。朝に夫が帰ってきてやり直そうというので、ショウコはそっちに帰って行き、祝福しながら事務所へと帰っていく。
でも事務所ではいつもフェラしてくれる中華の出前持ちの女の子がいて、結構楽しくやっている。

私立探偵物と聞いて少し期待したが、ちょっと外された。





セミドキュメント オカルトSEX


日時 2018年9月24日12:35〜 
場所 シネロマン池袋
監督 山本晋也
製作 日活配給


テレパシーならぬセックスの時には男女はポルノパシーを使って男女は心を交わしている。
斉藤(野上正義)は婿養子で入ったためか妻に頭が上がらない。しかも結婚10年目で最近は夜の方はご無沙汰。妻が求めてきてもぜんぜん勃たない。
会社で課長(堺勝朗)に相談すると自分の能力を話してくれた。課長は女性を観て「やらせろ、やらせろ」と念じているとやがて女性の方が体を開いてくるのだとか。この手を使って会社のOLやバーのホステスともやりまくっている。
あやかりたい物だと思ったが、うまく行かない。スナック街で夜の女を拾ったはいいが、男が出てきた。しかし金を持ってないので諦めてくれた。
しかし麻雀で勝ったときからつきが回ってきた。
公園で休んでいる女性を念じるとやらせてくれた。
あっちの方も元気になり、妻ともうまく行くようになった。

話は全部書いた。
ワタナベ・プロダクション制作で日活配給。権利は日活が持っているロマンポルノと同等の扱いのせいか、画質は今日の他の2作品と比べよかった。サイズもシネスコ。

ツイッターで大橋巨泉が司会のユリ・ゲラーが出演する番組が出てくると聞いて、懐かしいなと思って観てみた。
でも予想したのと違ったなあ。「セミドキュメント」っていうからもうちょっとバラバラの超能力じみたセックスのオムニバスかと思ったら、野上正義、堺勝朗などのサラリーマンコメディである。
そう思って最初から観てればよかったのだが、予想と違って裏切られた感じ。

野上さんたちが念じる時に「やらせろ〜」と思いっきり変顔をするのが笑える。
最後にはなぜか妻に挿入中の斉藤のアソコがスプーンみたいに折れ曲がる。最後には「日本テレビ様、週間朝日(ママ)様
私たちのポルノではおちんちんが曲がりました」と字幕まで出る。
なんのこっちゃ?

最初にもアナルに興味がある斉藤のイメージで、アナルの内部から撮った画が出てくる。まあ笑った。





美人スチュワーデス 制服を汚さないで・・・


日時 2018年9月24日11:31〜 
場所 シネロマン池袋 
監督 下元 哲
製作 エクセス


スチュワーデスのシズコはパイロットのハヤミとつきあっていたが、すれ違いが多く、なかなか会えないでいた。同僚のミハルはフライト中でも同僚とセックスしている。
よく搭乗する輸入家具会社を経営する男にシズコは好意を持たれていたが、ハヤミの手前断っていた。
最近転勤してきたモリカワさんはミハルを誘う。奔放なミハルはすぐに受け入れ、二人でレズプレイを楽しんでいた。
ハヤミが海外研修で数ヶ月日本を離れることになったので、その間にシズコはミハルにそそのかされ、二人でデートをする。高価な宝石をプレゼントしてくれてその気になったシズコだが、二人でホテルへ行くとゴムロープで縛られ、SMプレイを強要された。
失望したシズコをモリカワは体で慰めた。
すべてをいやになったシズコは会社を辞めようと思う。
しかしハヤミが迎えに来てくれ、二人はやり直すのだった。


スチュワーデスを主人公にした豪華作品。
飛行機内のシーンは実景とスタジオでの撮影をうまくつないでいる。
(たぶんAVなどの撮影もするような専用スタジオがあるのだと思う)
話の本筋には関係ないが、飛行機のなかでやりまくる露出カップルの男の方をなかみつせいじさんが演じている。

実は今日観た中の他の2本が期待はずれだったので、一番裏切られなかった。





響-HIBIKI-


日時 2018年9月23日21:30〜 
場所 ユナイテッドシネマとしまえん・スクリーン7
監督 月川 翔


響(平手友梨奈)は高校1年生。小説は読むのも書くのも好き。彼女は書いた小説を小論社の雑誌「木蓮」の新人賞に応募する。
手書き原稿で送ってしまったため、その時点でボツにされかけるが、編集者の花井ふみ(北川景子)がたまたま拾い上げて「これは天才だ!」と直感した。
響自身は高校で文芸部に入ったものの、その意志を曲げない強さで問題も起こしていた。しかし2年の凛夏(アヤカ・ウイルソン)とは気があった。彼女も小説を書いてブログにアップしていた。実は彼女は有名な小説家・祖父江秋人(吉田栄作)の娘だった。ふみは凛夏が小説を書いていることを知っていて、彼女の本も出版しようとしてた。
響の小説は「木蓮」の新人賞に選ばれ、文壇にデビューした。しかし授賞式の会場で同じ受賞者の田中康平(柳楽優弥)を殴ってしまう。「どうせ話題だけで受賞したんだろ」と読みもしないで評されたことに腹を立てたのだ。
芥川賞の候補に響の小説「お伽の庭」は選ばれた。凛夏の小説は選ばれなかった。
一方、10年小説を書いていて何度も芥川賞の候補にはなったものの、一度も受賞出来ない作家・山本春平(小栗旬)がいた。


予告編を観て柳楽優弥、小栗旬出演で小説家の話なので、実はちょっと迷ったのだが、観てみた。結論から言うと見逃さなくてよかった。

響はすぐキレるし暴力的なので主人公として好きになれないのだが、かといっておとなしい文芸少女の女の子では「話」として成立できないのかも知れない。
「作品はよくて人柄もいい」より「作品はいいが人柄はよくない」方が話としては転がしやすいだろう。

そうは言っても最初はただキレていたのが、やがて「自分のことは我慢する、しかし友人がいじめられたら許せない」という義侠心に変わっていくことがエクスキューズか。

響は小説が好きなのだが、相手に対する評価も遠慮がない。私なんか時々気を使って知り合いが関係している作品など悪く言えないから本筋とは関係ない点を誉めたりする。
人間関係を重視するあまり正直さを失った大人である。

しかし他人の評価にもケチをつける姿勢(冒頭の本棚の並べ方である本を面白い棚に並べるかつまらない棚に並べるか)のシーンで、「あなたが作者に対して辛辣な評価をするのは自由だが、他人の評価にケチをつけるのは納得できなかったな。

それに作家に出会ったとき「○○だ。握手して」と呼び捨てにするのは人間としてマナーがない気がして好きになれない。

そして凛夏に対し「ふみちゃんが『ああしたほうがいい』『こうしたほうがいい』と言われてるのに従ううちに自分で何を書きたいか解らなくなった」というありがちな編集者と作家の対立で、響は「そうはいっても最終的に直したのはあなた。他人のせいにするな」というせりふは

最後の記者会見で「15歳の女の子にこんな本が書けるとは思えない。花井さんが書いたんじゃないですか?」と記者が訊く。怒らせて本音を言わせるというのは解るが、もしそうなら芥川賞直木賞ダブル受賞の快挙をなすなんてスゴすぎないか?単なる新人賞受賞レベルなら解るけどね。

それにしても響はこの後どうなっていくのか?
非常に気になる。シナリオ(あえて謙遜していえば「みたいなもの」)を書いている身としては、非常にいろいろ考えさせられる話だった。
観てよかった。

ちなみ最後で電車を止めたことで賠償がきそうな話になって本の印税が1億4千万入ると聞いて安心してるが、税金でたくさん持って行かれるから、1億4千万円は入らないと思うよ。余計なことだけど。











MEG ザ・モンスター


日時 2018年9月22日20:50〜 
場所 新宿ピカデリー・スクリーン8
監督 ジョン・タートルトーブ
 

マリアナ海溝の深海で事故を起こした潜水艦から救助活動を行ったジョナス(ジェイソン・ステイサム)。しかし救助中に何物かが潜水艦に体当たりするのを感じ、やむなく救助を打ち切って脱出した。それを「救助中に錯乱して自分だけ逃げ出した」と解釈された。
5年後、上海沖での海洋研究所では地球に関しての研究が進められていた。ジャン博士の仮説では海溝の底と思われる箇所は実は層でしかなく、その下に未知の海域があるのではないかということだった。
探査船は仮説通りに未知の海域に到達した。しかし底には太古の巨大鮫、メガドロンがいた!探査船はメガドロンにおそわれ、浮上不能に。
彼らを救出するため、今はタイで生活しているジョナスを迎えにいくジャン博士たち。
しぶしぶ向かったジョナス。しかしジャン博士の娘のスーイン(リー・ビンビン)がすでに向かっていたが、スーインは巨大イカやメガドロンにおそわれる。ジョナスはスーインや探査船を救うために活躍する。


最近「キングコング」「ランペイジ」などの怪獣映画が多いハリウッド映画。チラシなど見かけなかったのであまり意識してなかったのだが、公開した頃ツイッターで話題だったのだが時間が合わず3週目にしてやっと鑑賞。

いや面白かった!
「キングコング」「ランペイジ」「パシフィックリム2」はどれも今一つだったが、これは面白かった。
巨大な古代鮫、って架空の生き物かと思ったら、実際にもいたらしい。しかもメガドロンっていうのが、「ラドン」に登場した「メガヌロン」に名前が似てていいですね。

話は潜水艦の救出劇で終わるのかと思ったら、そこはまだ3分の1。
襲われる潜水艦のクルーの一人に東洋人がいるので、中国人なのかと思ったら日本人。妻に遺書を書くのだがそれが日本語なので気がついた。どうみても大陸の人の顔なのだが、これを演じてるのはアメリカでは有名な日本人俳優、マシ・オカ。彼の出演作を初めて観ました。

ここでスーインが一人で潜るのに使った小型潜水艦が形状がシービュー号に搭載されていたフライングサブに似ていてかっこいい。しかも急角度で潜行しても操縦席の部分は常に水平になるというのも面白い。
この潜水艦が深海で巨大イカ襲われるのもいい。
吸盤が吸いつく様は恐怖である。

この後話はアメリカ人のスポンサーの提案での捕獲作戦、退治したが2蟇目の登場、それを爆雷で密かに倒そうとするスポンサー、ラストは中国の海水浴場を襲うメガドロンと見せ場の連続。
ちょっと贅沢すぎて最後は食傷気味になってしまう気もするのだが、それでもテンポよく進み気持ちいい。

特に海水浴客を海の中から撮ったカットは恐怖感をあおる最高のカット。
これはもう「大アマゾンの半魚人」の頃からの伝統のカットですね。

それにしてもここ数年のハリウッド映画は中国を舞台、あるいは関連する映画が多いなあ。それだけ市場を意識してるんだろう。

「ジョーズ」と「ゴジラ」の面白さを併せ持ったここ数年の怪獣映画では一番の傑作!






女子高生戦士(JKファイター)☆英あいり


日時 2018年9月21日14:30〜 
場所 Space emo池袋
監督 胤森 淳
製作 2018年


あいり(ILOVEU@あいり)は女子高生であり、広島では人気のロコドル(ローカルタレント)として活躍していた。
同じロコドルの中には金持ちのパトロンを得て金の力で東京進出を夢見ているものもいた。
そのロコドルに人気をねたまれたあいりだが、自分のイベントの最中にチンピラがやってきて「となりの会場に来てくれれば1万円の商品券をあげる」と言い放っていく。
しかし裏切って隣の会場にやってきたファンはただ一人。それもすぐに帰ってしまった。怒ったそのロコドルはまたパトロンに頼み、ライブの最中に騒ぎを起こしてしまう。
その会場には常連のファンの友人で元警視庁機動隊の人が来ていた。助けてくれなかったが「もう警察官ではないし、相手は民間人だから」と言う理由だった。
あいりは自分が強くなるしかないと、その元機動隊員に戦い方を教えてもらう。
強くなったあいりはライブを再会。チンピラがまたやってきたが、撃退するあいりだった。


広島で自主制作を続ける胤森淳監督の新作。
女性ヒロインが活躍するシリーズ(といっても話のつながりはない)を制作中で、本作が8本目とか。2、3年に1本制作されているのだが、本業は映画とは全く関係ないお仕事をされている。しかも別に時間に自由の利く職業ではない。それでも制作し続けている姿は私のような自主映画を挫折したものからすると尊敬である。

いつもは「ヒロインが巨悪と戦う」という内容だが、今回はロコドルの話。演じるのは実際に広島地方でロコドルとして活躍するILOVEU@あいり。これで「アイラブユーあいり」と読む。
特別美人、というタイプでもないのだが、笑顔で元気でいる姿はやはり魅力がある。広島で人気というのも納得である。

お話のほうは至ってオーソドックスなのだが、それがいけないのではなく、心地いい。クリエーターはつい「誰もやったことない」ことをやろうとして新しい変わったことをして、それが成功すればいいのだが、こちらには全く受け入れられないことがある。
その点、非常に見やすい。
(今思ったが、東映の任侠映画ってこういうパターン多かったよな。主人公を妬んだ同業がバックの力をつかって嫌がらせしてそれ耐えて耐えて最後には退治する、って話)

それもいきなりやくざが会場を荒らす、っていうのではなく、最初は金券で釣ろうとするエピソードが入ってるのがよい。
ああいう笑いの要素があると話がじめじめせずにいいのだなあ。

個人的には「地下アイドルとファン」をモチーフに脚本を書こうと思ったことがあったが、うまく行かなかった。それはひとえに私の才能のなさなのだが、素材としては関心があったものなので、(個人的に)私には響くものがあった。そうか、こういう話の組立て方があったかと非常に参考になった。

ヒロインアクションものも10本作ったらマラソン上映をする目標があるそうだが、是非実現してほしい。その際は応援したいです。








ヒロインアクションまつり in 東京


日時 2018年9月22日 
場所 Space emo 池袋


女性主人公が活躍するアクション短編映画の映画祭。
上映作品は以下の通り。

「HONEY SCOOPER <episode:01>」(20分)
監督 市原 剛 
主演 石川蓮美 

フリーの新人ジャーナリスト・蓮に仕事を教えてくれた先輩ジャーナリストが泥酔して事故で死んだ。死因に疑問を持った蓮は調査を始める。先輩はあるバーでの薬物の売買について調べていたらしい。先輩の子供が病気で多額の治療費が必要なため、その売買の元締めを脅迫していたのだ。
その元締めは刑事だった。

主演の石川蓮美が初演技、初アクションだそうだが、とにかく顔がこわばっていて、もう演技になってない。それにそれほど美人でもないのだなあ。映画としてはまだまだ。

「MIDNIGHT」(12分)
監督 AKIRA

オールCGアニメ。
石板みたいなキャラクターが登場し、森で起こった殺人事件を追う主人公。石板だと思ったら、消しゴムのキャラクターなんだそうだ。
カット割りや構図は映画というよりRPGみたいだった。(主人公の目線で銃が停止して周りの風景が流れていく構図など)
監督は14歳。四日市在住だそうで、本日は受験を控えているので来ていない。将来どうなるか楽しみだ。


「女子高生戦士(JKファイター)☆英あいり」
監督 胤森 淳
主演 ILOVEU@あいり(アイラブユーあいり)

別項で記載

「アイドルスナイパーNEO〜VSパンダスナイパー」
「アイドルスナイパーNEO〜バトルオブプール」
監督 稲葉 司
主演 吉水翔子

「VSパンダスナイパー」
沙也加はアイドルをしながらスナイパーの殺し屋。
今日も現場に行ってみるとパンダの着ぐるみを着たモデルがいた。彼女も殺し屋だった。

せりふを少なくし、心の声だけでお互いの心理戦で見せようとするのだが、いかんせん役者の技量がついていかない。
改めて役者って大事だなあと思う。いい脚本であっても生かすも殺すも役者次第だから。

「バトルオブプール」
武器商人が参加するパーティがあるのでそいつを殺すように指示を受ける沙也加。しかし相手が用意した殺し屋も交えてお互いが殺し合うパーティになった。だが肝心のターゲットは取り逃がした。

上映後の舞台挨拶で、監督の話では4部作の予定だそうだ。
だからターゲットが生き残っても次回以降で殺されるらしい。
主演の吉水翔子がとにかく似合わない。「下手だなあ」と思っていたが、舞台挨拶でにこにこしながら挨拶する姿はそれなりに可愛かった。
やはり殺気をもってにらむ姿が似合わないのだろう。


舞台挨拶後は各作品の主演女優によるライブイベント。
まさに地下アイドルのイベントで、客層も思ったより高く(40代、50代ぐらい)で人数も30人程度で盛り上がってライブをする様は、テレビなどで観た「地下アイドルのライブ」と全く同じだった。
いや世の中には知らない世界があるんだなあ。
イベント後、各アイドルがグッズやチェキを撮る物販をしていたが、アイドル自身が売り子になって(もちろん会計も自分)売る姿は、「大変だなあ」と思った。
これが地下アイドルの世界か。勉強になった。






3D彼女 リアルガール


日時 2018年9月17日11:30〜 
場所 TOHOシネマズ川崎・スクリーン4
監督 英 勉


筒井光(佐野勇斗)はアニメヲタク。いつも自分の世界でアニメの魔法少女と会話をしている。
ある日、プール掃除を押しつけられ、一緒にやる五十嵐色葉(中条あやみ)と知り合う。だが掃除中につれない態度を取ってしまったことを公開し、謝ろうとしているうちにタイミングをつかめずにいると本屋まで入ってしまった。その書店で色葉は万引きと間違えられそうになったが、筒井は「彼女は万引きしてません!」と言い張る。しかしかえってストーカーに間違えられてしまい、その場を逃げ出すことに。
翌日、色葉の方から筒井の席にやってきた。
「つきあってください」色葉はそう言った。しかし「自分のようなアニメヲタクにこんな可愛い彼女が話しかけてくるはずがない」と思いこんだ筒井だったが、思い直し、承知した。
二人の仲は徐々に進んでいったが、ある日、1年生の同じくアニメヲタクの女子・綾戸(上白石萌歌)と知り合う。
筒井と彼女がアニメ話で盛り上がるのを観て、なんだか嫉妬してしまう色葉だった。


少女コミックの映画化。「アニメヲタクに彼女が出来る!しかも告られる!」っていう設定が面白くて観た。主演は先月「青夏」が公開された佐野勇斗。映画主演作が2本も続くなんてそんなに売れてるか?と思うが、14日の金曜日に公開され、三連休の昼間という比較的客の入りやすい時間帯にも関わらず客席は4割程度。なかなか厳しそうである。

でも観ていて思ったのはとにかく中条あやみがいい。
彼女はこれから延びていくと思う。一昨年「セトウツミ」で池松荘亮を好きだが相手にされない美少女役で私の中では記憶に残ったが、今回は非常によかった。彼女だから映画がもったようなものだ。
基本、女優には関心が薄い私だが、彼女の今後には期待したい。
出てる映画を全部観ようと言うほどではないが、出てると安心する。

清水尋也のちょっと自称イケメングループがライバルとして登場したりのいろいろがあったが、友達みんなでロッジに泊まりにいく。
ここで筒井のアニメ仲間の伊東(ゆうたろう・映画初出演)が「実は好きだった」と告白するところは唐突すぎる。伊東がゲイだというのは何の伏線もなく(そりゃネコ耳いつもつけてる子だけどさ)出てくるのはどうなんだろう?
それともあれは後輩綾戸の代わりに言ったという意味なんだろうか?
いやそうじゃないな。

結局筒井と色葉はこの旅行でキスもしてふたりは愛でたし。
ここで映画は終わればいいのに、その後色葉は居なくなる。
でも病気で入院したわけだし、失踪したような展開はなあ。
そして話は5年後。街で色葉と偶然再会するわけだが、彼女は記憶障害で覚えていない。んで三浦貴大の医者と結婚しようとしている。

結局二人の結婚式で色葉は抜け出して筒井の元へ行くわけだが、こうなるとアニメヲタクである必要性がなくなってくる。
単なる難病ものである。
おそらくは長大な原作でこうだから、という理由なのであろうが、病気になってからの再会をモチーフにするなら、前半をもう少しはしょった方が私はよかったと思う。

中条あやみの美少女ぶりが記憶に残る映画だった。





泣き虫しょったんの奇跡


日時 2018年9月16日18:15〜 
場所 TOHOシネマズシネシャンテ・スクリーン3
監督 豊田利晃


1980年、10歳の瀬川晶司は今まで何かに夢中になることがなかったが、同級生の鈴木悠野と将棋を指すようになり、もっと強くなりたい、と願うようになった。
街の将棋道場に通ううち、店主(イッセー尾形)からプロ棋士目指すように言われる。悠野は中学生大会で優勝出来なかったら、プロは目指さないと言った。実は親から高校受験に専念するように言われてのことだった。
晶司の父(國村隼)はむしろ「好きなことを思いっきりやりなさい」と言ってくれた。
奨励会に入った晶司(松田龍平)は同世代の友人たちと将棋を指し高めあった。22歳で三段になった晶司だったが、26歳までに四段にならなければ奨励会を去らなければならない。
だが結局は四段にはなれず、プロへの道は絶たれた。しばらくはなにも出来ずにぶらぶらするだけしか出来ない毎日だったが、自分を応援してくれた父親も死んだ。
就職した晶司だが、悠野とまた将棋を指すようになる。プロへのプレッシャーから将棋がつらくなっていた晶司だったが、再び指すことの喜びを感じていた。
アマの名人になった晶司。イベントとしてプロの棋士とも指すように機会が出来たが、晶司は強かった。
「彼ほどの実力なら」とプロになることを目指すことを周りから薦められる。将棋界は全棋士の投票でプロ試験を行うことになる。
晶司はプロと6局戦って3勝すれば晴れてプロになれる。果たして結果は?


最近は藤井聡太の活躍のせいか、将棋映画ブームである。いや昔からあったかもけどここ数年、毎年1本公開されてる気がする。
チラシを観たとき、「またか」と思ったが、妻夫木聡が出演してるのを知って鑑賞。(妻夫木の出演映画は基本、全部観るのだ)

お話は時系列にそって素直に進行する。編集で時間軸を変えたりしない。
その素直な作りは好感持てるが、素直すぎる。
しかも最後はしょったん(晶司のあだ名)が勝つことは解っているので、最後に勝つか負けるか?というサスペンスもない。

だからどうしても「ああそうですか、よかったですね」という感想にしかならない。
しょったんて基本優しいのだな。中学生大会でも「優勝しなかったら奨励会は受けない」と言っている悠野のためにわざと負けてるし(と思った)、奨励会でも新井浩文との対戦では相手に勝たせてプロにさせている(と思った)。
そういう人柄が、アマ名人になってから周りが「彼をプロにしてあげたい」という気にさせるのだと思う。

話の面白味はあまりないのだが、それでも魅せるのはやはり出演者の魅力だろう。
イッセー尾形、國村隼、妻夫木聡(彼も奨励会を去っていく青年役)、後半の小林薫、棋士仲間の染谷将太(将棋映画3本とも出てないか?)、松たか子、美保純などなど。
これらの役者を観てるのが楽しい。藤原竜也がワンシーン出演したときは「あっ」と驚いた。





新橋探偵物語


日時 2018年9月14日21:00〜 
場所 テアトル新宿
監督 横山翔一


売れない俳優の果梨玉男(ハテナシタマオ・長野こうへい)はオーディションに行っても相手役の女優を見ただけで勃起してしまい、いつも選ばれない。金に困って旧知の友人・前張に連絡すると、彼は今映画の制作会社で働いているという。エロ映画の会社だが、主役も出来るので頑張っていた。果梨も早速採用され、翌日、現場へ。いきなり絡みの撮影だったが、相手役の女優、ユミカ(春原未来)に惚れてしまう。しかし昼休みが終わってみたらユミカは控え室にいなかった。監督たちは「女優がバックレるのはよくあること」と諦めたが、果梨は勝手に居なくなる人ではないと重い、何か事件があったと思う。近所を走り回っているとユミカが何者かに車で拉致されるのを発見したが、果梨は助けることが出来なかった。
果梨は前張から新橋にはセックス探偵と言われる伝説の探偵がいると聞かされ、新橋中を聞き回る。
そこであるマッサージ店に連れて行かれる。監視カメラで自分が撮られていると察した果梨は店のカーテンを開けるとそこには老人がいた。
彼こそがセックス探偵だったが、もう歳で活躍できないと言う。老人は果梨に2代目になるように命じ、自分の助手のなな(きみと歩実)から特訓を受けるように言われる。しかしその時、警察の手入れが!
だが手入れをした女警察官・彩はユミカの姉で彼女もユミカの行方を探していた。
果梨と彩は一緒に捜査を始める。もう一度撮影現場に行ってみる。仕出し弁当屋のおばちゃんたちがユミカを現場から連れ出したと分かった。そのおばちゃんたちに命じたのは自分の会社の社長だった。それを追っていくとADAM(アダム)という女性奴隷化をもくろむ組織に拉致されたことが分かった。
その幹部・締義正の自宅にユミカは監禁されていた。義正の息子、義男は引きこもりで、偶然テレビで見かけたユミカに惚れて、父親の義正が息子のために誘拐したのだった。
ユミカは無事救出され、果梨もエロ映画で活躍するようになった。


話は全部書いた。
昨日、「恋の豚」がよかったし、今探偵ものに関心があったので、今年のOPフェス最後の1本なので鑑賞。
昨年行っていた新人監督発掘コンテストの優秀賞の横山翔一監督作品。大蔵では初めての仕事となる。

うーん、ちょっと期待した映画と違ったなあ。「新橋探偵物語」っていうから新橋の風俗街を舞台にした探偵ものだと思っていたから、売れない役者が出てきてその撮影現場に行って、と話は進展していき、探偵が全く出てこない。いらいらした。

んで結局この俳優が探偵になるという訳だ。僕の定義では基本探偵というのは自分以外から頼まれて活躍するわけだから、自分の思いで動くのは探偵じゃない。
そのあたりの探偵感の違いからどうにも乗れなかった。

それに「新橋には伝説の探偵がいる」という前張の話の時にイメージでその探偵が登場するが、それが松田優作っぽいシルエットで登場する。
まだまだ松田優作の幻影が世間では漂っているようだ。

あと引きこもりの息子役が太っていて顔を特殊メイクにして顔中にボツボツがあるような醜悪なルックス。そのあたりの描き方のセンスもイヤである。

女優では中国娘役のななのチャイナ服で、髪をお団子状に結ったのが二つあるのが可愛かった。主役の果梨役の長野こうへいは特に記憶に残らなかった。







恋の豚


日時 2018年9月13日21:00〜 
場所 テアトル新宿
監督 城定秀夫
製作 OPピクチャーズ


マリエ(百合華)は太った女の子。借金を抱えてデリヘル「メス豚養豚場」で働く。
ある晩、カズ(守屋文雄)という仕事をしてない男に出会った。カズを好きになったマリエは腰を痛めたカズを自分のアパートに連れて行く。
早速セックスの二人。翌日、マリエ仕事から帰って見るとカズがいない。
しかしトイレに行っていただけで、居なくなってはいなかった。
マリエはいつも指名してくれるお客さんから「結婚しよう」って言われる。
そのことをカズに話すマリエ。しかし翌朝、カズはいなくなっていた。
仕事も身が入らず、抜け殻のような日々を過ごすマリエ。
ところがある日、カズと再会できた。しかしカズは結婚していたのだった。
奥さんの美津子は美人。マリエは身を引いたが、美津子がマリエに会いたいという。マリエ、カズ、美津子の3人で海へバーベキューに行った。


OPフェスでの上映。通常、上野オークラなどのピンク映画館で公開された映画のR15での再上映だが、今回はフェスが初上映。
しかも8月上旬に撮影し、8月後半からのOPフェスでの上映に間に合わせたというから映画全盛期を思わせるような突貫工事だ。
さすが早撮りの城定秀夫である。

よかった。
ポスターやタイトルを聞けば、デブの女の子の話って分かる。はっきり言って「どうよ?」という気分だ。ピンク映画ではやっぱり女優さんが命である。そりゃマニアックな方はデブの女の子でもいいだろうけど、普通はねえ。しかもぽっちゃりのレベルではない。
いまおかしんじ監督の「いくつになっても男と女」の超熟女並みのハードルだ。

ところが観ているとマリエが実に魅力的なのだなあ。
なんだか実に愛おしい。借金のためにデリをやってるのだが、その借金の理由が分からない。ひょっとしてホストにはまったとか?と思っていたら、友達の保証人になったからというのが理由。ああ彼女はやっぱりそういう子なんだな、と納得。

出会いのシーンが自動販売機の下にコインを落としてそれを拾おうとしたら抜けなくなった、というもの。ただ出会うんじゃなくて、こういうシーンはうまいなあ、と思う。
ほんとに思う。

また特にイケメンでもないカズを何で好きになったかが、ちょっと疑問だったが、海での美津子との会話で「何で結婚したかって聞きたいんでしょ?」「はい」「じゃあなたは何でカズのこと好きになったの?」と問われて答えられない。そういうものなんだよな、人を好きになるって。
カズ役の守屋文雄がつかみ所のないところがいい。

話には直接関係ないが、「タメ口って言葉好きじゃない。でも昔はなんて言ったっけ?」。思い出せないのだが、しばらくして「あっ思い出した。友達言葉だ」っていう。私も「タメ口」っていう単語は好きではないので、大いに共感した。

映画上映後に制作プロのプロデューサーの久保獅子さん、城定監督、美津子役の並木塔子さんのトークイベントあり。
この映画、昨年から大蔵から依頼されていたのだが、シナリオセンターで脚本を公募したところ30数本が集まり、その中の1本だそうだ。
その脚本が100%よかった訳ではなかったが、「メス豚養豚場」というキーワードが気に入って城定監督が書き直したそうだ。
またその後の主役の女の子のキャスティングがなかなかいなくて難航したそうだ。

こういうデブ系のピンク映画がまたあるかどうか分からないけど、今まで観たことないような映画で面白かった。
さすが城定秀夫である。








縄と男たち3 男殺油地獄


日時 2018年9月9日16:40〜 
場所 光音座1
監督 橋口卓明
製作 ENK

尚輝(真央元)と聖人(一条カズヤ)は幼稚園から大学まで一緒の幼なじみ。尚輝はゲイで聖人のことを想ってオナニーする日々だった。しかしいつも聖人の彼女の朋子の顔がちらつく。
朋子はなんだか自分に対する態度から尚輝がゲイではないかと疑っていた。「試験勉強のためにノート見せてよ。尚輝の部屋に行っていい?」と朋子と聖人は尚輝の部屋にやってきた。尚輝が飲み物を用意している間に部屋を漁る朋子。彼女は尚輝が持っていた雑誌「薔薇族」を発見した。唖然とする尚輝。
それだけではなかった。朋子は「尚輝ってホモよ!それであたしの彼氏を狙ってるんだから許せない」と大学で言いふらしてしまう。
大学に居づらくなった尚輝だが、街で裕二(津川たかし)という青年に出会う。二人はホテルに入り、尚輝は初めての男の体験をした。優しい裕二にいやされていく尚輝。
ある日、「頼みがあるんだけど」と裕二に相談する尚輝。それは聖人を拉致して裕二やその仲間によって徹底的の犯させたのだ。
やがて男にも目覚めた聖人はそれを受け入れる。
裕二は聖人を尚輝に渡した。


「縄と男たち」シリーズ3作目。シリーズと言っても話の関連性はなく、要はSMシーンが見せ場というだけのつながりだ。

本作は朋子というバカ女が登場。この女、観ていてめちゃくちゃ腹が立った。人の部屋を漁ったらあかんでしょう。許せない。
しかも翌日になって「尚輝はホモだ、あり得ない、許せない」と言いふらす。

この映画、登場した「薔薇族」が93年10月号だから今から25年前
今はLGBTの理解は多少は進んでるから(と信じたい)、ここまで露骨に異常者扱いもされないだろうと思うが、中高年ぐらいの人にはこういう人もいるかも知れない。

尚輝はこの後裕二に出会って平穏な日々を過ごす。二人の幸せな日々が音楽でつながってせりふなしでシーンがつながるが、ここで今はなき「新宿ローズ」が登場する。歌舞伎町のキャバレーの入ったビルの地下である。なつかしい。

裕二によって拉致された聖人は男3人に亀甲縛りされてあらゆる方法で犯される。犯されていく聖人を見る尚輝。やがて聖人は男とのセックスにもなれていく。
尚輝は聖人を抱こうとする。そこへ入ってくる朋子。「僕たちはこれからいいことをするんだ」と二人がキスするのを見てるだけしか出来ない朋子。

尚輝と聖人は部屋に入りセックスをする。
終わった後、「愛してるよ」という尚輝。しかし聖人は「嘘だ」と言い放つ。
「俺のこと愛してる訳ないだろ。俺のそばにいるだけでいいって言ったじゃないか。朋子への復讐がしたかっただけだろ。それに裕二さんはどうするんだよ。用は終わりました、って別れるのか?今度は俺と裕二さんで尚輝を取り合う番だ。覚悟しとけよ」と言って出て行く。

このシーン、いいせりふを言っているのだが、役者は棒読みだし音も聞き取りづらいので、注意してないと聞き逃してしまう。
自分の永年のあこがれの人を手に入れることが出来たが、それが新たな愛の奪い合いにつながる。愛なのか、単なる復讐なのか。その混じり合った複雑な感情を突いてくるいいラストだったと思う。

ただし役者も下手で活かされ切ったとも言えないけど。





もっこりSEXY BOYS


日時 2018年9月9日15:28〜 
場所 光音座1
監督 渡邊元嗣
製作 OP映画


男性下着メーカーにつとめる章太郎は営業成績はよくないが、男性下着への情熱だけは誰にも負けなかった。人のいい章太郎は今日も上司の柴田課長に自分のアパートを貸し、課長の情事(相手はもちろん男性)のために今夜も野宿をさせられた。
そんな章太郎を新人の下着デザイナーの瞬は想っていた。今日も部屋を貸して帰りが遅くなった章太郎と河原で話し、「いつか一緒に会社を作ろう」と夢を話していた。
柴田課長に瞬の下着を紹介する章太郎。下着だけでなく、瞬も気に入った柴田は「下着を当社で採用するかどうかは私が決めることが出来るんだ」と言って体を要求した。夢のために仕方なく応じる瞬。
柴田は上司の沖田部長に瞬の下着を商品化するよう働きかける。
沖田も瞬を気に入り、章太郎の部屋でセックス。沖田は瞬を独占しようとして柴田に「今後、瞬は私が面倒を見る。君は口出しするな」と宣言。怒った柴田は沖田の妻に「部長は浮気している」と章太郎の部屋の住所を教える。
章太郎が部屋の前で待っていると沖田の妻がやってくる。部屋に入り沖田が半分服を脱いでいる状態で「あなた、なにをしてるの?相手の女はどこ?」と詰め寄る。下着姿の瞬が見つかり、沖田は「今下着の試着会をしていたんだ」とごまかす。その場をなんとか切り抜けた沖田は「あとを頼むぞ」と帰って行く。
章太郎に沖田との関係を知られてしまった瞬。「夢のためにケツを貸すのかよ!」「お前だって出世のために部屋を貸したんだろ?」「俺は部屋は貸してもケツは貸さない」
結局章太郎は会社を辞め、瞬とも別れる決意をするが、瞬も沖田の援助は断った。
再会した章太郎と瞬。二人はお互いの気持ちを確かめ合った。


話は全部書いた。
男性下着メーカーが舞台で全体的に明るい話で楽しかった。
部下が上司に部屋を貸す、ってなんだか理由が不明な設定だが、これはビリー・ワイルダーの「アパートの鍵貸します」が元ネタだろう。

池島ゆたかのいつものエロおやじ演技が楽しかった。





寝ても覚めても


日時 2018年9月7日18:40〜 
場所 テアトル新宿
監督 濱口竜介


朝子(唐田えりか)はある写真展で一人の男(東出昌大)を見かける。その後をついていくと男も立ち止まってキスしてくれた。男は「麦(ばく)」と名乗る。付き合うようになる二人。朝子の親友の春代(伊藤沙莉)は麦に何か不安なものを感じ、付き合うのをやめろという。
しかし朝子の気持ちは止められない。しかし放浪癖のある麦はある日「靴を買いに行く」と行って出て行ったきり帰ってこなかった。
2年後、朝子は東京で働いていた。そこで丸子亮平(東出昌大二役)という麦とうり二つな人と出会う。
亮平は自分と出会った時の朝子の不思議な反応に戸惑いつつも朝子に惹かれていく。朝子とルームシェアをしているマヤ(山下リオ)とも親しくなり、会社の同僚の串橋(瀬戸康史)を誘って彼女たちの部屋に遊びに行く。
一度は亮平と距離を置こうとした朝子だが、東日本大震災の日、雑踏の中で再会し関係を築くようになる。
5年後、亮平と朝子は一緒に暮らしていて串橋とマヤは結婚していた。
ある日、朝子は春代と再会。亮平を見て驚く春代。麦は今は役者として人気上昇中だという。
亮平は大阪本社への転勤が決まり、二人で大阪に住むこととにした。
しかし、麦が朝子を迎えにきた。朝子は麦の車に乗った。


今年のカンヌ映画祭で「万引き家族」と共にコンペティション部門に出品され話題になった映画。「万引き家族」のパルムドール受賞の陰であまり話題にならなかった。
監督は新人で(商業は初)東出昌大主演以外見たい要素がなかったので少し迷ったが、結局鑑賞。

正直、東出っていい役者になったなあと思う。
「桐島」からまだ6年だが、素晴らしいと思う。今売れている20代の役者で30代40代になっても役者やってるかなと思う人もいるけど東出は50代になっても主演してる気がする。(こっちが生きてないかも知れないが)

昔好きだった人とそっくりな人に会い、恋に落ちるという感覚は理解できる。やっぱり見た目のインパクト、印象は大事ですからね。
でもその人に再会し、ついて行くのは許せません。
また彼女は「麦」、についていったのか、あるいは「有名人になった麦」、についていったのか判然としない。もともと麦自体は俳優とかモデルに熱意があるわけではなく、「やれって言われたからとりあえずやってる」みたいな受け身さを感じる。
こんな男についていっても不幸になるだけである。
それでも「浮雲」のように不幸になると分かっていてもついて行くことはあるでしょう。

さらに許せないのは仙台で降りて大阪に帰って亮平とよりを戻そうとする事です。
追い返されるのが普通だし、亮平の態度も当然です。でもやっぱり「俺はお前を一生信用できない」といいつつ、完全に突き放すことも出来ない。
まあそうなんだよねえ。人を好きになることはそういうことだと思います。

でも映画中に東日本大震災があり、亮平と朝子がボランティアに行くのが唐突でとってつけたようだった。原作は311以前に書かれたそうだから映画のオリジナルだろう。監督は商業映画1作目だそうで、何かと思い入れがあったとは思うが、唐突感は否めなかった。
仙台の人が仲本工事が演じていたとはエンドクレジットを見るまで気づかなかった。

また麦の遠縁で友人の岡崎、後半になって病気で寝たきりになっているのもよく分からない。なんでそうなるの?

瀬戸康史、やや役が小さくてもったいない。
また瀬戸康史の主演映画も観たい。





劇場版 コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―


日時 2018年9月1日18:15〜 
場所 TOHOシネマズ上野・スクリーン6
監督 西浦正記


ドクターヘリは緊急時にヘリコプターで医師が駆けつけるシステム。
今日も旅客機が飛行中に乱気流にあい、中で多数の負傷者が発生し成田空港に緊急着陸した。
緋山たちが駆けつけるとすでに応急処置がしてあった。トロントの大学への行くことが決まって下見に行っていた藍沢(山下智久)が空港で現場に出くわしたのだ。患者の中には20代で末期ガンの富沢未知がいた。死期が近い彼女は最後の旅行に出かけたのだが、今回の骨折でそれもかなわなくなった。
ある日、頭に包丁がささった女性がやってきた。看護師・雪村(馬場ふみか)の母親・沙代(かたせ梨乃)だった。雪村はアル中の母親から逃げて一人暮らしを初め看護師になったのだった。
東京湾の海ほたるに濃霧でフェリーが追突した。車両の中にいた男性が、前に止まっていたトラックから建材のパイプが体を貫いた状態で見つかった。パイプは長くすぐに抜ける状態ではない。またパイプを切断するのはカッターでは火花が出るためガソリンに引火するため使えない。
藍沢たちは現場で患者の腹部を切ってパイプから体を離すことをやるしかない。
また現場で海に落ちた少年が発見された。しかし少年は脳死状態に。彼は臓器移植の意志を示すカードを持っていた。両親は脳死だがまだ温もりのある息子の臓器提供に迷う。


フジテレビの人気番組、「コードブルー」の映画化。この夏の最大のヒット作品で興行収入77億円だそうである。
7月末の公開だったが、「しばらくやってるから」という理由で後回しにしていたが、やっと観た。

テレビ版は第1回は観ている。山下智久は嫌いではないので「演技下手だなあ」と思いつつも彼のドラマは観ていた。でもこれは1回を観てその続きを観なかった。
藍沢は自分の腕に自信があるちょっといやな奴なのだが、第1回の時に患者の腕を切るしかなく仕方なく切断した。その夜に「今日は面白い手術だった」的なことをのたまわったのだ。
いやもちろんドラマの作り方として「最初は自分勝手だったが色んな経験をして考えを変えていく」というのは分かるのだが、主人公にしてはあまりに自己中だし、何より「山下智久が医者って似あわねー」と思って観なくなったのだ。
その後10年たってセカンドシーズン、サードシーズンを経ての映画版だ。

山下智久も多少はうまくなってるかと思ったが、そうでもない。
というか戸田恵梨香の方が役としては大きい。若き医者や看護婦たちの群像劇だ。それに主人公が「天才的な腕を持つ」というスーパーマンなのが私は苦手なのだ。(だから同様に刑事物はスーパー刑事が活躍するより「警視庁物語」の方が好きなのだ)

第一、藍沢は後半自分が怪我して昏睡状態になるよ。主役が退場していいのか?

んで今回は海ほたる衝突事故とか「タワーリング・インフェルノ」的パニックドラマを期待したのだがそういうのはなし。
ひたすら不幸な患者の感動ポルノに話を持って行く。(感動ポルノとは「障害者ががんばってる姿を見て感動させるコンテンツ」のことらしいが、難病に不運が連鎖してるとか完全に感動ポルノのレベルだと思うよ)

末期ガンに犯された恋人を見守り、結婚式をあげる岩田(新田真剣佑)とか、アル中の親に悩まされ続けた雪村とか、同じく育児放棄されて捨てられた子供が15年ぶりに父親と再会して事故にあったとか、脳死した息子の臓器を提供するかとか不幸のバーゲンセールである。
「感動しろ、感動しろ、これだけの不幸を用意してやったんだぞ」と脅迫されてる気分になってくる。

このドラマを観て「医者や看護師を志した」という人もいるだろうから否定はしないけど、ここまで押しつけがましいのは引くなあ。

さっきも書いたけどこれで77億円の成績かあ。
それだけ感動して喜んで見てる人がいると言うことだ。
もはや私は世間の常識とは離れた世界に住んでいると考えた方がいい。





SUNNY 強い気持ち・強い愛


日時 2018年9月1日16:00〜 
場所 TOHOシネマズ上野・スクリーン4
監督 大根仁


夫は外車のディーラーで裕福な専業主婦の奈美(篠原涼子)は、母の入院の見舞いに行った帰りに偶然同じ病院に入院していた高校時代の親友、芹香(板谷由夏)と再会した。しかし芹香はガンに犯されており、余命後1ヶ月だという。
「SUNNYの仲間にもう一度会いたい」芹香は奈美に懇願した。
奈美は早速高校を訪ね、恩師に友人の消息を訪ねた。梅(渡辺直美)はすぐに消息が分かったが、他のメンバーは分からず、仕方なく探偵(リリー・フランキー)を雇うことに。
20年前、奈美は淡路島から東京の高校に転校した。東京の高校と今までの淡路島は全く違っていて初めはなじめなかった奈美だが、芹香が誘ってくれて友達を得ることが出来たのだった。
裕子(小池栄子)は比較的すぐに見つかった。貧乳がコンプレックスだったが、今は巨乳で開業医と結婚し、セレブ生活。「昔のことは忘れたい」と芹香との再会を断った裕子だったが、結局は会ってくれた。
しかし夫の浮気に悩んでいる。
心(ともさかりえ)は今は夫がギャンブル依存症で、自分もアル中、仕方なくスナックの雇われママをしていた。
もう一人の奈々は高校時代、雑誌の読者モデルもしていた。
奈美は高校時代を思い出すとき、仲間と同時初恋の人(三浦春馬)を思い出すのだった。


広瀬すず主演作。
予告はよく上映されていたが、「90年代のコギャルももうノスタルジーの対象になったのだなあ」と思う。
一時期、「80年代がノスタルジーの対象になったのか」と思ったが、今はもう90年代である。

この映画のタイトルを聞いたとき、「『サニー』って韓国映画あったな」って思ったが、さして調べもしなかったが、パンフレットを読んだら、それのリメイクだという。
見終わった後、自分のサイトを検索したら確かに観ている。しかも話は全くといってもいいくらいに同じ。
でもぜんぜん覚えていたなった。まあ「乗れなかった」と書いてるから面白くなかったんだろう。

観ようか迷ったのだが、広瀬すずが主人公の高校時代を演じてるので、やっぱり観ることに。
でもこの映画の広瀬すず、すこしはじけすぎ。
喧嘩を止めるシーンなどで「奥歯がたがた言わしたろか!」のあたりなどやりすぎ。
役柄を広げることも大事なんだろうけど、広瀬すずファンとしては複雑。

あと登場人物たちの大人になってからの各人の落差があり過ぎ。
奈美は夫が高収入でベンツ乗ってるし、芹香は会社いくつも経営して億単位の資産がありそうだし、裕子も夫が年収2〜3000万円ぐらいありそうだし。
それに引き替え梅とか(こちらはまだしも)心とか完全に失敗してるし。ああ落差があってはなかなか会えなんじゃないか?

それに90年代のコギャルの行動も私にはとても魅力はなかったし、共感できる部分はなかったなあ。(オタクの兄貴が「エヴァは時代を変える!」「1999年に人類は滅びるんだ!」というあたりは笑ったけど)

実際に90年代の女子高生だった人たちは楽しめるのかも知れないけど、広瀬すず以外には私には楽しむべきところは少なかった。