2021年3月

   
組織暴力 三月のライオン
騙し絵の牙 まともじゃないのは君も一緒 BG・ある19才の日記
あげてよかった
生きろ 島田叡 
―戦中最後の沖縄県知事
太陽は動かない ブレイブ―群青戦記― シン・エヴァンゲリオン劇場版:II 0105は男の番号

組織暴力


日時 2021年3月29日 
場所 東映チャンネル録画
監督 佐藤純弥
製作 昭和42年(1967年)


新宿の縄張りを巡ってここを縄張りとする矢東組と関西の新生会をバックに持つ赤堀組の対立が激化してきた。
矢東組幹部・高杉は旧知の拳銃ブローカーの河北(鶴田浩二)を訪ねた。大量の拳銃が欲しかったが今は河北の手元にはないという。その代わりに横浜の今西(渡辺文雄)という男を紹介してもらった。
しかし結局高杉は死体で発見された。誰もが赤堀組の仕業と考えた。浦上警部(丹波哲郎)らも本腰で事件に当たる。
河北も密告によって逮捕された。今西が拳銃の値をつり上げるため同業者を売ったのだ。
赤堀組は「新生会関東支部」の発足式を新宿で行うことになり、関東の親分衆に通知がいった。矢東の組長だけでなく、栗林(松村達雄)を初めとする他の東京の組長も激怒した。赤堀組の台頭を許すとやがては関西やくざが進出して自分たちの組がやばくなる。
抗争は激化し、歌舞伎町のパチンコ店の女子店員が失明する怪我をした。
それで世論は避難殺到、世論、警察を怒らせるのはまずいと抗争の決着に動き出した。そこで動き出したのが関東やくざを仕切る太田黒(月形竜之介)だ。太田黒は新生会に関東進出をやめさせる代わりに矢東と赤堀を解散させることにした。今まで関西と戦うと言っていた津村たちも矢東の解散には賛成し、矢東に迫った。
しかし高杉の弟の晋次(千葉真一)は納得がいかない。
晋次は関西に行き、赤堀の幹部・寺町(内田良平)を殺そうとする。寺町は晋次に高杉を殺したのは今西だと教える。
晋次と河北は今西を殺しに行く。
また今西が手引きした外人によって拳銃が何十丁も密輸されると情報が入った。


タイトルだけは聞いていていつか観ようと思っていた「組織暴力」。今月は前半でノヴェチェントのイベントに出たり、沖縄一泊二日旅行をしたりしたので映画をあまり観ておらず、月間10本のために録画してあったこの映画を観た。

うーん、つまらなくはないけど特別面白くもないんだなあ。
まず主役が誰かはっきりしないんだな。クレジット上では丹波哲郎がトップなんだけど、浦上警部が主役という訳じゃない。
なんか事件の周りをうろうろするだけで引っ張るほどじゃない。
かといって群像劇というほどでもないし。

「仁義なき戦い」に始まる実録路線はまだ登場していない。
そのためか実録路線のようなハードさはないんだな。チンピラの群像劇というのもない。
実録路線の頃なら千葉真一が演じたチンピラが準主役的になりもっと目立つ演出、演技をしたと思う。千葉真一が内田良平を殺しに行くところとか引きの画で、迫力がない。

一旦は「一緒に関西と戦おう」と言っていた親分たちが「抗争終結」の空気になったとたん、矢東に解散を迫るあたりは面白い。「仁義なき戦い」並の裏切りだ。
特にやくざ役を松村達雄が演じているのが珍しくて楽しい。
そしてその親分を束ねる黒幕大田黒に月形竜之介。月形のやくざ役は初めて見た。
鶴田浩二は「特別出演」のクレジットで、出演シーンは少ないが圧倒的貫禄と存在感を示す。

ラストは密輸人が外交官なので、鞄の検査ができない。浦上が「辞職します。それでも調べさせてください」というのだが上司が許可しない。
そこで千葉真一が捨て身で体当たりして鞄を開け、密輸人も逮捕されるという展開。
だが黒幕の大田黒は証拠がなく見逃すしかなかった、という苦い結末。

「キイハンター」の開始直前の制作。
脚本は面白いのだが、派手さというかケレン味というか、もう一つ弾けた演出が欲しかった。そこが惜しい。







三月のライオン


日時 2021年3月27日午後
場所 新宿K's cinema
監督 矢崎仁司
製作 平成3年(1991年)


兄と妹がいて妹は兄を愛していた。兄はある日、記憶喪失になった。妹は兄の恋人になると決めた。電話ボックスの風俗チラシに自分の写真を紛らせ、男とホテルに入る。男の着ていた服を盗み、兄に着せて病院から連れ出す。
取り壊し予定のマンションに格安で入居する二人。兄はやがて解体の仕事を始める。
二人はセックスした。やがて子供が産まれた。


ざざっとあらすじを書くとこんな感じ。
矢崎仁司の代表作として名高いこの映画。今まで観たことがなかったが、やたらと「よかった!」って評判を聞くし、「こんな映画が撮れたら」という監督もいる。
「そこまでいいのか」と思って今回デジタルリマスター化され、リバイバル上映されたので鑑賞した次第。

ううっ。申し訳ないがまるで受け付けなかった。
最近他の人が「いい!」って言ってるのを聞いて見に行ってまるでだめ(あるいはそれほどでもない場合も含む)の時に思うことは「なんか損した感じ」。

だって同じ料金、同じ時間を費やして方や「よかった!」方や「まるでだめ」では損ではないか。
この映画が楽しめる感性が欲しい。(実は「エヴァ」も人が言うほど楽しんではいないのだ。あれは「祭り」状態だから乗ってるだけ)

映画の方は心象風景的な風景をつなぎ、ストーリーで見せるわけではない。
途中駄菓子屋の老夫婦(奥村公延など)と「どうやったらそんなに長く愛し合えますか」と聞く。おばあさんがおじいさんの髪を庭で切ってるのを見て自分も相手の髪を切ったりする。

撮影は新宿近辺。高層ビルが遠くに見える場所でその老夫婦の庭があったりしてあれはどの辺だろう?落合あたりかな?
妹の方が線路際の柵の上を歩くシーンは矢崎監督の話では池袋だそうで、柵の陰に助監督が二人落下に備えて腕を構えていたそうだ。
そういうのを女優の由良宣子さんは平気だったそうだ。

それにしても兄と妹でノーヘルメットでバイクに乗るのだが、そういうのは当時はまだ許されたのだな。その後で後ろに乗ってる妹が兄の目を手でふさぐシーンがあり、余りに危険なので私は楽しむというより腹が立った。
それまでも「なんかあわないな」と思っていたがこのシーンで心が離れた。

知らずに来たのだが今日は矢崎監督の舞台挨拶付き。さっきの池袋の話も舞台挨拶の中でお話になっていた。
終わってからロビーにいらっしゃったので「さくら」について聞いてみた。
私「『さくら』では話の上では小松菜奈は中学生ぐらいだと思いますが、どうも中学生には見えなくてちょっともやもやしたのですが」
監督「それは小松さん本人も気にしてらっしゃいましたが、中学生かどうかより『妹』であって欲しいとお話ししました」
なるほど、それはそういうことでいいのか。
実年齢より立場を演じることが重要なのだ。
今回の「三月のライオン」も妹が兄を愛す話だけど、「さくら」もそういう視点で観ると納得だ。
再見したくなった。











騙し絵の牙


日時 2021年3月26日18:30〜 
場所 新宿ピカデリー・スクリーン1
監督 吉田大八


老舗出版社・薫風社の社長、伊庭(山本学)がなくなった。次期社長には営業畑出身の東松(佐藤浩市)が就任した。現在は出版不況。薫風社も大きな改革を迫られていた。東松は不採算部門を徹底的に切り捨て、横浜に物流もかねた総合的施設の建設を計画してた。
雑誌「トリニティ」は薫風社の雑誌の中では(まあ)売れてるほうの一つだが近年は低迷している。速見(大泉洋)はそのテコ入れとして送り込まれた。
薫風社には「小説薫風」という老舗雑誌があった。数々の作家を世に送り、日本の文学界を支えてきたという自負もある。宮藤常務は「『小説薫風』こそ我が社の誇り」と考えていた。
速見はトリニティのリニューアル計画を考える。「小説薫風」の編集者だった高野(松岡茉優)を「トリニティ」を異動させ、速見とはいろいろあった大御所作家・二階堂(國村隼)のコミカライズを実行。
高野が新人賞に強く押していた新人作家・矢代聖の小説を掲載させようとする。
高野が連絡が付けられなった矢代(宮沢氷魚)を速見はつれてきた。しかし速見は高野を矢代から遠ざけようとする。
一方、高野はかつて大ベストセラーを生み出したが、忽然と姿を消した作家を探していた。速見は人気モデルの城島咲を表紙にしようとしていた。その中で実は彼女がミリタリーオタクでかつて同人誌も出していたジョージ真崎ではないかと考える。


本来なら2020年に公開予定だった作品の一つ。予告編もさんざん(それこそ1年くらいは)見させられた。「太陽は動かない」と同じく今更感もあったのだが、さんざん予告を見せられたのでせっかくだから拝見。

予告編では「全員くせ者の騙しあいバトル」として「コンフィデンスマンJP」みたいな映画かと思ったら全然違う。
速見は詐欺師的な悪い男ではない。いわゆる「仕掛け」が好きな男だ。
「面白ければ目玉なんていくつあってもいい」と部下を焚きつける。
最初の編集会議のシーンで「立ち食いそば特集とかどうすか?富士そばの広告取れるかも?」という。完全に広告依存の体質。

でもエンタメ界全体に蔓延してるかも知れない。映画にしたって「どうやってお金を出させるか」という視点から抜け出せず、本来のクリエイティブな精神が抜けてしまう。
「エヴァンゲリオン」だって庵野秀明という男のクリエイティブが全面的に発揮されたからこそだった。
どいうしても「面白いものを作る」より「失敗しないものを作る」になってしまう。製作委員会方式しかり、原作ありき至上主義しかり。
(しかし今年の「花束みたいな恋をした」のヒットもあり、オリジナル作品の流れも出てくるかも知れないが)

速見の謎の新人作家に代役をたたせるあたりは恐れ入った。それは寸前になるまでわからなかった。
まだ出版もされてない新人との恋愛スキャンダルなどちょっと「?」だったけど。

そして東松は出版界の流通を見直そうと画策する。しかし時代はそれを追い越してしまった。デジタル化、電子書籍化の流れである。
先代社長の息子惟高(中村倫也)はアメリカでアマゾンとの電子書籍についての包括的提携を行ってくる。
ラストに高野は会社をやめ、小さな書店から「ここでしか買えないもの」を目指してかつてのベストセラー作家の新刊を特装版35000円で販売する。

デジタル化、グローバル化。時代の大きな変革が起こっているのは映画界も同じ。フィルムからデジタルへの移行、(低コスト化、カメラの小型軽量化など今まででは撮れない映像が簡単に撮れるようになった)、ネット配信の台頭、そのオリジナル作品も出来映画以外の発表の場が出来たことなど。

映画映像に関していえば近年のデジタル化で作品は格段に増えた。テレビだって地上波のドラマだけでなく、CSのみの放送、メイキングのネット配信など今まで以上に作品が増えている。はっきり言って増えすぎで、人間の見る時間は限られているし、YouTubeだってある。
作品がこのまま供給過剰のままいくのか、あるいはどこかで淘汰の時代がくるのか。

ラストに銃刀法違反で捕まった城島咲のもとを速見が訪ねる。「私の作るものって面白いですか?」「たぶん、めちゃくちゃ面白いです」
私は「たぶん」というせりふがちょっと気になった。
速見ほどの男でも「たぶん」なのだ。

「面白ければ何でもいいのか」「面白いのか」
エンタメの世界の今後をいろいろと考えさせる作品だった。
面白かった。






まともじゃないのは君も一緒


日時 2021年3月23日19:10〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン1
監督 前田弘二


高校生の香住(清原果耶)は同級生たちのつまらない会話に飽き飽きしていた。予備校講師の大野(成田凌)は顔もスタイルもそこそこいいのに数学オタクでなんだか惜しい。
香住に「先生は普通じゃないから恋愛や結婚は無理!」と言われショックを受ける大野。そこで香住に「普通とはどんなか?」を指南してもらうことに。
香住は「新しい時代には今までとは違う新しい生き方が必要です」と講演している宮本(小泉孝太郎)に恋していた。彼の著作は全部読んでいる。
ある日、講演会場の喫煙所で宮本を見かけ、ファンレターを渡してみた。だが彼には婚約者・美奈子がいたことを知る。
「普通を教えるには美奈子さんと仲良くなればいい」と勝手な理屈で大野にチャレンジさせる。
最初は美奈子がよく行く雑貨ショップのオーナーと知り合いになって美奈子と近づく作戦を考えたが失敗。
美奈子の父が宮本のビジネスパートナーになるのだが、3人で食事をしてもいつも美奈子は取り残されてしまう。そこで次は失敗覚悟で取り残された美奈子に偶然を装って大野に話しかけさせた。これが意外にうまく行った。
大野と美奈子の仲は急接近。これがなんだか香住には面白くない。
ある日、宮本から電話をもらう香住。二人が向かった先はラブホテルだった!


予告編とか観ていてちょっとは気にしていたが、結局はパスするつもりだったがツイッターで「佐藤宏と吉岡睦雄と川瀬陽太が出ていていまおかしんじの映画みたい」というのを読んで観る気になった。
(今月は1週目はノヴェチェントで「東京の恋人」「れいこいるか」のイベントに参加したし、2週目は沖縄旅行で全く映画を観に行ってない。1ヶ月に最低10本観るために平日に観に来た。TOHOシネマズ会員デーで1400円で鑑賞出来た)

まあラブコメである。
もてない男(女)が恋愛指南を受けるうちにお互いを好きになってしまうというまあ今までによくあるお話。
それでも飽きずに観たのは主役の二人の力だろう。

成田凌は最近の売れっ子でその実力は証明済みだが、清原果耶に感心した。
女優をいいと思うことはあまりないのだが、彼女だからこそこの映画は成り立った気がする。(いやもちろん他の女優でも完成はしたけど、やっぱり出来という点では違ったんじゃないか)

佐藤宏たちは香住の友人の親がやっている地元のスナックの客役で出演。
大野が美奈子と仲良くなって面白くない香住がスナックで酔った感じでクダを巻くシーンで登場。佐藤宏はせりふ一個だけど、インパクトあり。

宮本は香住をラブホテルに連れ込んだが、高校生と知ってやらずに諦める。宮本はトンデモな男。自分と宮本がホテルから出てきたところを美奈子に見せつけて二人を破局させようとする。
しかし(意外にも)宮本と美奈子の父がビジネスパートナーなので結局は美奈子は宮本の不誠実さを知りながらも結婚へと進んでいく。

この映画、キーワードは「普通」。「普通そうじゃないよ」と我々は否定するが、実はその「普通」は案外あやふやなもの。あんまり「普通」に縛られすぎないように生きましょうや。
そんな感じのメッセージも込められており、気楽に観られるウエルメイドな映画だったと思う。

(先週末に公開されたのにパンフレットはもう売り切れ。最近はパンフの売れ残りを恐れて入荷部数が減っているそうだ。しかも劇場が発注した数より少なくしか入荷しないことも多いらしい)






BG・ある19才の日記 あげてよかった!


日時 2021年3月21日 
場所 チャンネルNECO
監督 丹野雄二
製作 1968年(昭和43年)


鏑木敬子(西恵子)は日東ゴムでタイピストとして働く19歳。
恋人の三木(和田浩二)はデートの度にキス以上のことを迫ってくる。三木は同僚の今村(青島幸男)からは「女なんて待ってるんだよ。押し倒しちゃえばいいんだ」と無責任なことを言ってるが今村には恋人はいない。
ある日、通勤電車の中で痴漢にさわられる。それをさりげなく中年の紳士(二谷英明)が救ってくれた。
その日、会社の会議室に資料を持って行くと、助けてくれた紳士が出席している。最近イタリアから帰ってきた加納部長だという。同僚とお昼休みにショッピングセンターに行ったら加納部長が女性にハンドバッグをかってあげていた。
加納部長から依頼を受けたタイプを率先して引き受ける敬子。そして届けてくれたと言われた先はナイトクラブだった。そこでは取引先の外国人男性を接待している加納。例のハンドバッグの女性が現れ、接待の外国人と出かけていった。
加納に聞いてみると恋人だった人だという。加納には妻と娘がいるが、別の女性を愛することはいとわないようだ。それを聞いて深酒する敬子。
加納は送ってくれたが、そこは加納の秘密のマンションだった。そこでキスを迫られる敬子。一旦は帰ったが、心はもやもやする。
それをはらすために三木にドライブに連れてってもらう。またもや迫ってくる三木。拒絶した敬子だったが、気まずくなってしまう。
雨の晩、ついに敬子は加納の家に行く。家の前に敬子がいると知った加納は招き入れる。敬子は「抱いてください」と服を脱いだ。
二人はついに結ばれた。
三木は加納を快く思っておらず、ついに加納の仕事上の社内のライバル専務に加納のことを密告し、加納の取引をつぶした。
加納は取引先のマレーシアから急遽帰国。加納を迎えた加納の妻、そして迎えにきた三木を前にして加納に対して別れを告げる。
敬子はかといって三木とつきあう気にもなれず、三木にも別れを告げて歩き出した。


「ウルトラマンA」の美川隊員役で知られる西恵子の日活時代の主演作。一応主演作はあったのだ。どんなのに出ていたのかと興味がわき、鑑賞した次第。

あちゃ〜、と言いたくなる。はっきり言ってピンク映画並のレベルだ。
この間ラピュタ阿佐ヶ谷で60年代のピンク映画を7本ほど観たが、はっきり言って同レベルである。
しかも白黒。いくら添え物作品とは言え、大手五社の映画とは思えないなあ。いや、今は上映されることもないこうした添え物作品に会社の本音がでると言うべきか。

もうタイトルからしてピンク映画みたいなタイトルだ。
「あげてよかった!」っていうタイトルのためピンクコメディみたいた映画を連想したが、ぜんぜん明るくない。

二谷英明もちょうど「マイティジャック」の頃だが、ひどい役である。案外日活ではこんな映画でテレビのジャリタレ映画に出させられて腐りきっていたかも知れない。

加納部長は痴漢から助けた紳士、かと思ったら社内で挨拶したら「なんだ、うちの社員だったのか。僕がさわればよかった」と言い放つ。おいおい今ならセクハラだぞ!
そういうちょっと気がある部下なのだが、それを自分の妻が運転する車にも乗せて妻や娘にも紹介する。元恋人(要は浮気相手だ)も取引先の外人の接待要員にする。(映画でははっきり出ないけど、あれはやらせたね)

酔った敬子を自分の秘密のマンションに連れて行き、「休んでいきたまえ」と言ってキスを迫る。はっきり言ってトンデモな野郎だ。
二谷英明もこんな役じゃ可哀想だよ。監督の丹野雄二はこれが監督昇進作だったようだが、二谷の出演は会社からのボーナスだったんだろうか?
もうちょっと悪役味のある深江章喜みたいな感じの方がよかったんじゃないか。

「どうせ女なら誰でもいいんでしょ!」と敬子は一度妹の友達のいかにも「ヤリマン」な子を加納のもとに送り込む。そして加納も加納で翌日「昨日は楽しませてもらったよ。今度の日曜日にもまた会うんだ」という。
しかしまあ実際には日曜日には会わないから、そもそもやってないのかも知れない。どっちにしろそういう言い方を敬子にするって紳士じゃないぞ。

加納のトンデモぶりはこれぐらいにして、敬子と結ばれるシーン。
敬子は自ら服を脱ぎ、全裸になる。ここ、シルエットで別に乳房とは映らない。たぶん実際には胸には肌色状の布を巻いていたのだろう。(そんなのがちらっと見えた気がする)
乳房といえば敬子の妹の友達の「ヤリマン」風な子が加納のマンションに行ったときにシャワーを浴びてバスタオルを取る。その時に1秒以内でちらっと乳房が映った気がした。
このあたりの「チラッ」ぶりも当時のピンク映画のレベルだ。

1968年の作品で日活がロマンポルノ路線に転換する3年前。
ロマンポルノはいきなり生まれたわけではなく、こういった「ピンク映画もどき」を制作して、その結果ロマンポルノ路線に転換する決断ができたわけだ。
西恵子さん自身は「ロマンポルノに出るなら主演作もある」と会社にロマンポルノ出演を打診されたと聞いたことがある。
石原裕次郎の会社で女優デビューするつもりで日活に入ったのだろうから、断るのも普通だろう。

あと梶芽衣子になる前の太田雅子も敬子の同僚役で出演。また青島幸男や同僚の恋人役で長門裕之がゲスト出演。

日活がアクションをはじめとする一般映画からロマンポルノに転換する過渡期的作品。
そういう意味では映画史の研究の為にみる価値はあったが、西恵子さんを目当てでみるとちょっと寂しい。







生きろ 島田叡 ―戦中最後の沖縄県知事


日時 2021年3月21日10:00〜 
場所 ユーロスペース1
監督 佐古忠彦


戦中最後の沖縄県知事・島田叡を描くドキュメンタリー映画。
沖縄戦については岡本喜八の「激動の昭和史 沖縄決戦」を観た影響で牛島司令官についての本を読んだり30年ほど前に初めて沖縄に行ったときに摩文仁の戦跡やひめゆりの塔も観に行った。数年前に「沖縄決戦」の上映イベントをしたときに八原大佐の手記や長参謀長をモデルにした小説、そして島田知事に関しての新書(この本が今回の映画のベースになるのだが。という言い方は正しくない。TBSのドキュメンタリー番組があって、その新書があって、その元番組を作ったスタッフが今回の映画を作った)も読んでいるので、沖縄戦についての予備知識はあると言ってもいいだろう。

まあ真面目な映画である。島田知事を知る関係者のインタビューと関係資料を映像で映す。そういう映画である。
前から言ってるけど私にとってドキュメンタリー映画の面白さは「知らなかったことを教えてくれる」ことにあるので、ほとんど既知の情報ばかりで正直面白さは感じなかった。

その中でも島田知事の前任の泉知事は「沖縄県民は朝から酒飲んでだらだらした奴ばかりだ!」と部下にあたり散らしていたそうだ。
岡本喜八の映画では浜村純が演じ、そういう怒鳴り散らすタイプというより、小ずるい男に描かれてのでそこは知らなかったこと。

そして海軍の大田司令官(「沖縄決戦」では池部良が演じる)の最後の電報を詳しく紹介してくれるのがうれしい。
やはり島田知事と大田司令官は尊敬できる人物ですよ。
牛島司令官は「沖縄決戦」では小林桂樹が演じ「泰然自若」とした感じに描かれるが、南部撤退を承認したのだし、その責任は司令官として免れまい。

やっぱり軍人が守るのは「国民」ではなく「命令」である。
大本営からの「本土決戦の準備のため、沖縄に1日でも長く敵を引きつけよ」という命令は忠実に守ったのだ。それが沖縄県民を数多く死へと追いやることになる。「県民の命」と「大本営の命令」を天秤にかけたとき、軍が選ぶのは「命令」であるとはっきりわかる。

島田知事は立場上、軍に協力するしかなく、しかしながら県民に「生きろ」と言い続けた。その矛盾は察してあまりある。
島田知事の最後ははっきりしないという。
壕で拳銃自殺をしたと言うものもあるし、故郷の神戸・須磨につながる海に入水したという話もある。
こればかりは今となってはわかるまい。

そして後半で洞窟に隠れていた住民が米軍に投降したエピソードが紹介される。その中で投降した住民に「奥には軍人はいるか」「います」「彼らも助けるか」と問われたときに「殺してください」「殺せ」「殺せ」の声が上がったという。
「本当に怖いのは米軍より日本軍」と言われた話が出てくる。
そしてこの証言に対し、この映画では珍しく字幕がつく。やはり強調したかったのだろう。

本日は東京公開2日目で佐古監督の舞台挨拶付き。
TBSアナウンサーが聞き手となって30分も話していた。
その中で佐古監督は「ニュース23」のスタッフもしていて、筑紫哲也さんの影響が大きいと話していた。
筑紫さんは朝日新聞の記者時代、沖縄にいたことがあり、「沖縄には日本の矛盾が満ちている」という主旨のことを言っていたそうだ。
何年か前(かなり前だろうが)の「ニュース23」で小禄の海軍壕跡から終戦の日だったか6月23日の沖縄戦集結の日だったか筑紫哲也が生中継したのを観た覚えがある。

真面目で映画としての面白味は欠くが、この手の映画は面白さを求めてはいけないだろう。
島田知事と大田司令官で1本劇映画を作って欲しいくらいだ。






太陽は動かない


日時 2021年3月20日18:00〜 
場所 新宿ピカデリー・シアター10
監督 羽住英一郎


産業スパイ組織・AN通信のエージェント・鷹野一彦(藤原竜也)と田岡亮一(竹内涼真)はブルガリアで同僚のエージェント山下(市原隼人)を敵のアジトから救出しようとしたが失敗し山下は死んだ。
AN通信のエージェントの胸には特殊なチップが埋め込まれており、24時間に一度本部に連絡しないとそのチップが爆発し爆死する。
鷹野たちは上司・風間(佐藤浩市)から山下が追っていたものを探るように指示される。
山下は中国の企業CNOXの会長アンディ・ウォンを追っていた。ウォンは日本のMECと組んで霞ヶ浦に太陽光パネルの建設を計画していた。
だが山下がつかんでいたのははそれだけではないようだ。山下が自分の部屋に残っていた写真の切れ端からインドに関係があるとわかる。
インドの天才少年が太陽光パネルに関する画期的なものを発明していたのだ。


本来ならば去年の6月頃公開だったろうか?とにかく1年以上前からやたら予告編ばかり見させられていた。藤原竜也が木箱から飛び出して「AN通信です」と言ったり、竹内涼真と言い合いをしていたり、ちょっとコメディ要素もあるスパイ映画と思っていた。

その要素もあるのだが、それだけではなかった。
映画がブルガリアでの山下の救出を巡るカーアクションが一段落したと思ったら、急にどこかの島で高校生が女の子の着替えをのぞくシーンとなる。
これが延々と続くのだよ。

正直違う映画になったかと思った。昔なら巻の掛け違いと思うところだ。今はDCPで一つのファイルだからそれはないだろうとは思ったけど、さすがにおかしいなあと思ったなあ。
映画を見ていくとこれが鷹野の高校時代の思い出となってくる。ここ長いよ。
さらに鷹野は親から育児放棄されていて弟はそのために餓死したとかどんどん話が広がっていく。それを拾ってくれたのが風間、という話。

このあたり話がウェットでどうにもなあ。
単純に生意気な新人と組むバディエージェントものとして行ってくれた方が私は楽しかった。
それをやれば和製「007」としてそれなりに(という注釈はつくけど)楽しかったのだがな。

エンドクレジットの脇で出てくる映像がこの映画には出演しなかった吉田鋼太郎や石橋蓮司、多部未華子の映像が出てくるので、「なんだこれは?」と思っていたらWOWOWのテレビシリーズでも別の話が作られているのですね。
こちらもちょっと観たいですが、たぶん観る暇ないな。








ブレイブ―群青戦記―


日時 2021年3月20日14:45〜 
場所 新宿ピカデリー・シアター4
監督 本広克行


文武両道の聖徳学院高校。ある日成績優秀の不破(渡邊圭祐)という生徒が忽然と姿を消した。それから1年。ある日、放課後の部活中に突然学校に異変が起こった。学校の周りの建物はなくなり、鎧武者たちが学校に襲いかかってきたのだ。多くの生徒が殺される中、一部の生徒が残った。
弓道部の西野(新田真剣佑)はやってきた武将の名前から「自分たちは桶狭間の合戦の直前にタイムスリップ下のでは?」と考える。
一部の生徒が織田の砦のとらえられてしまった。
後の徳川家康となる松平元康(三浦春馬)にも囲まれた西野たちだったが、元康は仲間の救出も兼ねて織田の砦を攻めるようにさせられる。
果たして現代高校生は戦国武将に太刀打ちできるのか?


タイムスリップもの。
正直タイムスリップものは嫌いである。なんだか似たような話になってしまうし。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が今のタイムスリップものの流行を作ったのか。
特に戦国時代に高校生がタイムスリップするなんて「ギャルバサラ」とか「信長協奏曲」(未見だけど)と続いて若干うんざりしていたのだ。

それでも見ようと思ったのは濱田龍臣くんが出演してるから。
運動部の生徒が活躍する中で唯一救出作戦に参加する高校生。「国際科学オリンピック金メダル」とかで兎に角科学部のエースなのだ。
でもいわゆる頭脳キャラで、何か新発明とかまではない。
未来に戻る方法を考えるのは特進クラスという優秀チームが学校に残って「雷が落ちればどうしたこうした」という理論で「明日の12時半までに学校に帰ってくればOK」という解決策を導き出す。

映画を見る前はもっとコメディに近いものかと思っていたが、意外にハードな内容だった。
まず兎に角人が死ぬ。最初に学校が侍に襲われた段階で血しぶきを出しまくって死んでいく。これ意外だったなあ。

そして西野の幼なじみの瀬野(山崎紘菜)(〜製作が東宝映画なのだ)や松本(鈴木伸之)の3人が中心になるのだが、松本は最後の救出作戦の前に死ぬ。
ええ、まだ早いでしょ。死ぬなら最後の決戦にしなくちゃ。

結局1年前にいなくなった不破が歴史を変えようとして元康も殺してしまう。だが「歴史を変えるわけにはいかない」と西野は残るのだ。
んで元康に成り代わって徳川家康になるわけ。

でもこのラストの落ちの出し方、ちょっと編集が悪いと思う。
現代に戻った瀬野がネットニュースの「家康の若き日の肖像画発見」を見て、その顔が西野にそっくりなので瀬野が(観客も含めて)西野が家康になったことを知るのだ。

そしてクレジットになって途中で西野が元康の振りをして信長(松山ケンイチ)に会うのだ。いや観客はもう知ってるからオチにはならない。
このシーンが先にあって、そして瀬野が知るというのがいいんじゃないか?

濱田君がでているとウルトラマンジードに変身してくれてみんなを助けてくれそうな気がしてしまう。真剣佑もいるのだからイェーガーで蹴散らしてほしいよな。ウルトラマンとイェーガーの競演、ちょっと見たかった。
あり得ないけど。






シン・エヴァンゲリオン劇場版:II


日時 2021年3月20日10:40〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン9
総監督 庵野秀明 


ストーリー省略。
というかよくわからないのである。
前作「Q」を観たのが12月だったと思うが、その時からよく解らないので、解らない上にさらに進むから完全に授業に置いてきぼりを食った中学生の気分である。

碇シンジがニア・サードインパクトから生き残った人々の暮らす村で生きる気力を取り戻し、葛城たちは碇ゲンドウたちがもくろむ「人類補完計画」を阻止すべく最後の決戦に出た!ということだけは解る。
それで十分かもしれないけど。

思いつくままに書くが、葛城たちの艦とNERVの艦が戦い始めたとき、「惑星大戦争」の津島利章の曲が流れ始めたのには度肝を抜かれた。
あとクライマックスで「さよならジュピター」のユーミンの主題歌「ボイジャー」が流れたときも。

庵野秀明総監督は1960年生まれで私よりちょっと年上なのだが、ほぼ同世代者としてわかるものはある。「惑星」も「さよなら」も当時インパクトはあったのだ。両作とも「がっかり」は大きかったが、しかしそれは期待の裏返しだったのだ。だからこそ印象に残っている。

そして前半で葛城たちの戦艦群に宇宙戦艦ヤマト、みたいは「空飛ぶ大和」みたいな艦が数隻出てくる。あれなに?
よくわからんけど。

そもそも「人類補完計画」というのが「人類を破滅させて優秀な人間と入れ替える」みたいな事実上の「人類破滅計画」な訳だが(違うかな?)それを計画した碇ゲンドウの心情も吐露される。最後は結局阻止され、平和な町並みが広がり、大人になった碇シンジがスーツ姿で電車を降りるとおろで終わる。

見終わってファン男の子たちが「あんなにハッピーエンドで終わるとは想わなかった」とか言ってたけど、とにかくハッピーエンドでよかった。
ハッピーエンドで登場人物が幸せに終わったからこそ、ツイッターなどではネタバレをしないように感想をつぶやく人も「満足した」と書いたのだろう。(ネタバレはしてないけどみんな「満足している」ということだけはよく伝わったのだ)

「シン・ゴジラ」の時に「エヴァだエヴァだ」と言われ、「シン・ゴジラ」あるいは庵野秀明という男を理解するために見始めた「エヴァンゲリオン」。まずはテレビシリーズも全部観て(「シン・ゴジラ」の頃)、今回の最終作の前に「新劇場版」の「序・破・Q」が昨年末にTOHOシネマズで再上映されて予習。(本来は1月公開だったのだが、二度目の緊急事態宣言で3月8日に公開が遅れた。もっと言えば去年の6月が最初の公開予定だったけど、これもコロナで公開が延期された)

それを踏まえているのに「話がよくわからない」というのはやはりよほど関心がないのだろう。
そうは言っても今回の最終作の公開は特撮、SFアニメ界隈では「祭り」だった。
その祭りに乗れないのがいやで3月8日月曜日(首都圏以外ではこの日に緊急事態宣言が明けたのだ)公開にも関わらず、13日14日は沖縄行きで見に行けず(首都圏は映画館は夜8時で営業終了のため始まりが5時前後、仕事帰りに見に行くことは出来なかった)本日まで見に行けず、本当にじりじりした。

映画自体はそれほど私の琴線には触れなかったけど、「祭り」に参加出来、それは楽しかったと思う。
ありがとう、エヴァンゲリオン。
これでいろいろ話についていける。






0105は男の番号


日時 2021年3月6日11:10〜 
場所 光音座
監督 山本竜二
製作 ENK


山本竜二(山本竜二)はツーショットダイヤルで知り合った男の子に会うために出かける。相手は左の足首にサソリの入れ墨をしているという。
ところが出かけにツーショットダイヤルの集金人がやってきた。その集金人をイカせる代わりにただにする山本。山本が美少年(井上大地)に会いに行くと知った集金人ボス(なのかどうかよくわからないのだが)池島(池島ゆたか)に連絡。
池島は美少年たちを誘拐し監禁して陵辱していた。早速池島の部下が美少年を誘拐に行く。
山本の方は待ち合わせの和田堀公園に行ってみたが、それらしい美少年はいない。そのときに携帯に電話があって新宿のあるバーに行けという。
そのバーに行ってみるとそこは中年デブが集まる店。そこへさっきの集金人が池島からの伝言をおいていく。「美少年を取り戻したければ俺のところへ来い」と。
山本は池島の元に行き、美少年を救い出す。そして愛し合うのだった。


話はこんな感じ。脚本は映画評論家としても活躍する切通理作さん。
この映画、公開の頃のスポーツ新聞で誉めている記事を見て、「こんなホモ映画だって誉める記者がいるんだ」と思った覚えがある。結局見なかったけどずっと気にはなっていた。

冒頭、本家007と同じくライフルマークに狙われる山本竜二。本家ならボンドがこちらに撃つところで山本の股間のアップ。でも出しはしなかったが、そこからカンフーでの対決、時代劇の刀の対決、ガンマンが登場しての対決と話とは関係ないシーンが続く。(ここは夢オチ)

一通り終わって「オペラ座の怪人」の仮面をつけた池島が男をいたぶるところになる。
そして井上大地の美少年が出かけようとしてシャワーを浴びる。ここでたっぷりと大地の体をなめるように写す。
井上は顔か普通だが体はきれい。
公開時は顔が普通でとくに美少年というわけではなくあまりピンとこなかった。2代目佐賀照彦を期待されていたかも知れないが、結局はそれほどの活躍をなかったと思う。
そして池島の部下に拉致される。

池島はタンポンを改造してなにやら美少年のケツに仕掛ける。このときは何をしてるのかよくわからない(台詞で説明があったかも知れないが、光音座は音が聞き取りにくいのだよ)

一方待ち合わせの公園に行った山本だが、ここはもうハッテン場。すでに3組のカップルが盛りあっている。山本はその中からサソリの入れ墨を探そうとするがいない。そこに携帯に電話がかかってきてバーへ。そして池島の家に美少年を救出にいく。

池島は顔を「オペラ座の怪人」のようなマスクで顔を半分隠しているのだが、これが子供の頃に継母(山本竜二が女装して演じる)にお湯で暖めている「ホモ牛乳」(でもこの名称の由来はいまだに謎だ)の熱い瓶底を顔に当てられて折檻されたために顔に痣が出来たのだ。本人曰く、「この痣のためにハッテン場でも男に逃げられた」という。
それで美少年を憎んでいるという。

結局は山本が池島を倒し、美少年は救われる。ところがさっきのタンポンはケツに挿入しようとすると毒針にふれるという仕掛けを池島がしている。山本が入れようとして美少年が「あっ!」と思い出すのだが、そこで池島の部下が山本を押しのけ挿入!そこで部下が死に山本は助かる、というオチ。

途中途中でオカマが出てきたり、山本竜二らしいエグいシーンもあるのだが、総じてパロディ映画としてまあ面白かった。
エンドクレジット後、映画館のシーンになり、映画を観ていた山本竜二が「あー面白かった」と言って出て行く。
この映画館は光音座で撮影されたのではないか?自分が観ている映画館のスクリーンに同じ映画館のスクリーンが出たのだから奇妙な感覚であった。