2021年10月

   
燃えよ剣
007/ゴールドフィンガー 女湯・女湯・女湯 痴漢保健室 肌のもつれ
イルカは海に帰る カミング・アウト 僕らのカップル宣言 女紋交悦(にょもんこうえつ) ONODA 一万夜を越えて
恐怖のSF戦争 いろの湯 裸女百態 ルパン三世 カリオストロの城(4K) 不時着
007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 僕と彼女とラリーと 護られなかった者たちへ 色ぼけ四十八態
小原庄助をめぐる十一人の女

燃えよ剣


日時 2021年10月30日17:55〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン11
監督 原田眞人


幕末の時代。江戸の百姓だった歳三(岡田准一)は同じ生まれの近藤勇とともに暴れん坊だった。会津藩主・松平容保が京都守護職になったことをきっかけに尊皇攘夷の志士から京都の治安を守るため浪士が集められた。
それに参加した歳三、近藤勇、同じ道場だった沖田総司は上洛した。
それが新撰組となり、池田屋事件などを起こし、やがて大政奉還。
賊軍となった歳三たちは北海道の箱館・五稜郭で新政府軍と戦っていく。


ストーリーはものすごく単純にした。詳しく書けばきりがない。この映画、本来なら確か2020年の公開だったが、コロナによる映画館の休館などで遅れてこの10月にやっと公開。
今月から諸般の事情で金がなくなり、封切りで映画を見るのはやめよう(これからはソフトや配信中心)と思っていたのだが、たまたまdエンジョイパス(ドコモのサービスで各種施設のチケットが安く買える有料会員サービス)でチケットが500円で買えたし今月中に使い切りたいので鑑賞。

「新撰組の歴史がよくわかりました」という感想以外出てこない。
私は歴史の知識は小学校高学年で習って程度なので、新撰組についても詳しくは分かっていない。幕末は様々な視点から描かれているし、視点が変われば善玉悪玉も変わってくる。なので素人にはさっぱり分からない。
もともと時代劇に関心が低いのでますますさっぱりである。

そんな私にも新撰組の結成(その前)から池田屋事件、戊辰戦争、五稜郭の戦いまで描かれる。何しろ大河ドラマで1年かけて描いてもおかしくないような内容を2時間半で描くから、忙しい。

時折岡田准一が洋装の軍服を着て過去を回想するカットが挿入されるから、誰かに自分史を説明する構成になっているのは分かってくる。
とにかく歳三がべらべらしゃべる。その解説に従って話が進んでいくし、他の人のせりふもやたらと説明的。

パンフレットによると本来は2部作を監督は考えていたようだが、製作サイドの要望で1本になったという。そうでしょうね。
かといって一部分をクローズアップして映画にする方法は採らず2時間半にまとめた訳か。

出演者では山田涼介が沖田を演じているが、沖田は美青年剣士としても人気が高い。実際に亡くなったのは(諸説あるが)24〜27歳ぐらいだったようだ。山田涼介を見て子供っぽいとも思ったが、ちょうどいいのか。
岡田准一は相変わらず岡田准一であった。

新撰組の歴史がだいたいわかり、それはよかったと思います。
勉強になりました。







007/ゴールドフィンガー


日時 2021年10月24日 
場所 blu-ray
監督 ガイ・ハミルトン
製作 1964年(昭和39年)


ストーリー省略。
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」を観て最近は個人的に007ブームである。
トミカのミニカーアストン・マーチンDB5のミニカー(600円ぐらい)も買ったし、10月5日まで公開を記念してミッドタウン日比谷(TOHOシネマズ日比谷)のエントランスロビーにアストンマーチンが展示されてると聞きつけ仕事終わりに見に行った。
(ミニカーはついでにトヨタ2000GTも買ったけど)

たぶん映画館で観た映画の最初の映画がこれだったかも知れない。「ロシアより愛をこめて」と2本立ててリバイバル上映されたのだ。
場所は名古屋駅前のグランド劇場。翌年に「死ぬのは奴らだ」が公開されたので(「今度はボンドの役者が変わる」と一緒に言った兄が教えてくれた記憶があるので、たぶんその前年だと思う。そうすると1972年か。札幌オリンピックの年だ)
なにも知らないで見に行ったが、面白かったなあ。一緒に観た「ロシアより愛をこめて」はイマイチだった。

アストン・マーチンのかっこよさとか、ハロルド坂田のオッドジョブとか、大物ボスのゴールドフィンガーとかいろいろあるけど、それを書いていったらきりがない。
今回見直しても面白かったサブキャラのことを。

冒頭、海鳥を頭に着けたボンドがある基地に進入するというシーン。
石油タンクの壁のスイッチを押して中に入る。そうすると石油タンクには似合わないような妙に豪華な内装。(この進入するときの「扉を開ける」→「中に入ってくる」のカットつなぎでボンドが扉をくぐる部分が編集で省略されてるのだ。つまりテンポをあげるためには間が省略されてるのだ)
そして爆弾を仕掛けてウエットスーツを脱ぐと白いタキシード。このミスマッチ感が溜まらないのである。
女の部屋で襲われて感電死させ、部屋を出る。「SHOCKING!」と言って扉を閉めてその瞬間にオープニングタイトル。
しびれるねえ。

ボンドとゴールドフィンガーがゴルフをするシーン。このキャディをしてる人がどういう人か説明がない。ゴルフ場の一般人キャディなのだろうか?それならその目の前でナチスの金塊は出さないだろう。
ならば情報部の人間か。何の説明がないのがまたいい。

そしてスイスのゴールドフィンガーの工場。
ここで門番をしてるおばあちゃん。料理中にゲートを開けに来て、次に撃ち合いになったら負け時とマシンガンを持ち出して撃ちまくる。でもうちなれてないからか銃口が反動で上を向く!
このおばちゃんたまらんなあ。
これが007のユーモアなんだよな。

またゴールドフィンガーがフォートノックスで爆発させる原爆の担当者がバート・クウォークであることや、フィリックス・レイターがボンドの合図を待機している場所がケンタッキー・フライド・チキンの駐車場だと今回知りました。

フォートノックスの後の逃げたゴールドフィンガーとの飛行機内での対決。吸い出されるゴールドフィンガーがたまらない。
最初から最後まで見所満載の「これそ007!これぞ映画!」という気がしてならない。

小学生の時、この「ゴールドフィンガー」を観なかったら今の人生とは違っていたかも知れない。
そんな気にさせる映画。
名作。









女湯・女湯・女湯


日時 2021年10月23日21:00〜 
場所 ラピュタ阿佐ヶ谷
監督 山本晋也
製作 昭和45年(1970年)


東海道は三島の藤の湯に三度笠の清ちゃん(松浦康)が帰ってきた。藤の湯の旦那・吉野(野上正義)と清ちゃんは幼なじみ。実は吉野の今のかみさんシズエ(白川和子)は昔二人で川で犯したことがあった。
シズエには今は18歳になる息子・ツトム(久保新二)がいた。ツトムは近所のストリップ劇場の支配人でオカマのヤッチャン(堺勝朗)と組んで、藤の湯をつぶしてサウナビルを建てようとしていた。
それには清ちゃんがじゃまなので、ツトムとヤッチャンが仕掛けて清ちゃんが女湯の客のパンティーを盗んだ濡れ衣を着せやめさせる。
1年後、別の銭湯で働いていた清ちゃんだったが、藤の湯で働いているチヨに出会い、再び藤の湯へ。
そこで結局チヨと結婚することになる清ちゃん。
「今夜は飲むぞ〜」と言って飲んだせいか、風呂でおぼれて死んでしまう。
それを発見したのはチヨ。
清ちゃんの遺言で遺体は風呂釜で燃やされた。


プロ鷹特集7本目で今回の特集の最終作。これで7本完走したことになる。
山本晋也作品は全く(と言っていいほど)観ていないが、80年代にタレントとして活躍していたので名前はよく知っている。

今回の映画、はっきり言ってヒドイ。
ストーリーもなにもあったもんではなく、ただのドタバタの騒動が続く。
女湯でおしっこするとか湯船で脱糞するとかはっきり言って汚い。

久保新二の息子(今回は髪も長めで岡田裕介似のイケメン)と堺勝朗のオカマのストリップ劇場支配人が立て替え計画をするけど、それは実際にはならない。

そのほかにも堺勝朗が女湯に入ったり、久保新二が清ちゃんに罪をなするつけるために脱衣所でパンティーを盗んだりの騒動があるけど、別におもしろくない。
それに裸体が出てくる女湯のシーンがほとんど白黒なのだよ。
なんだこれ?

そして久保新二の本当の父親は清ちゃんらしいのだが、名乗り出て涙、のシーンもない。
最後に清ちゃんが死んだシーンでは驚いたよ。
死ぬとは思わなかったもん。

それで煙突のアップになるんだが、煙突の先からはなにも出てこない。
不思議に思ったが、ここカラーシーンで本来ならピンク色の煙が出てくるのが、カラーシーンは退色してるから何も出てこない煙突に見えるのだよ。

途中で帰りたくなる映画だった。







痴漢保健室


日時 2021年10月17日 
場所 amazon primeレンタル
監督 滝田洋二郎
製作 昭和59年(1984年)


ペルーのインカ帝国の調査に行った大学教授が現地で殺された。しばらくしてある高校にマコ(滝川真子)が転校してきた。彼女はこれで高校は8校目だという。
早速スケバンの春子に目を付けられたが、マコの方が喧嘩は強く、二人は仲良くなってしまう。春子にマコは自分の本当の目的を伝える。
父親はペルーのインカ帝国の遺跡で大きなダイヤを見つけたが、それを強盗団に盗られてしまいあげくに殺されたのだ。だが死の直前に父はマコに手紙を送り、そこにはインカ帝国から送られた8個の剥製の中に隠して日本に送られたという。それが高校に送られ、今までにはなかったのでこの高校にあるはずだという。
荒木(荒木太郎)はマコに一目惚れし、野球が好きだという彼女に合わせて自分も野球を始める。用務員のおじさん(蛍雪次郎)に頼んでバリカンで坊主頭にしてもらったが、おじさんが途中でやめたために女性器のような形のモヒカン風の頭にされてしまう。
校長(池島ゆたか)と保健室の先生は出来ていて、二人のセックスを盗み取りした悪ガキのビデオをマコも見てしまい、二人が「ダイヤは校長室に隠してある」というのも聞いてしまう。
春子に協力してもらって校長室に進入するマコ。剥製のワニの中からダイヤを見つけだす。
校長が戻ってきたがマコはダイヤを窓の外に投げる。それを春子がキャッチ。トイレに隠れてちょうど検便回収の日で検便の箱に隠す。
それを検便を回収している用務員の手に渡り、大騒動に!


いまおかしんじ監督が84年当時に新世界の日活館で観て面白くて何回も観た作品だそうだ。
(にっかつのタイトルが出るがピンクの買い取り作品)
今シネロマン池袋で上映中で本当ならそちらで観たいけど、諸般の事情で金欠なのでアマゾンプライムの有料レンタル(¥330)で鑑賞。

悪ガキの一人(でも生徒会長)が春子と出来ていて二人が保健室でセックスしてるところをもう一人の悪ガキが人体標本模型に化けて覗き見するとか、マコとフィアンセのセックスとか、もてない荒木が野球を始める話とかあっちゃこっちゃ脱線してインカ帝国のダイヤの話は進まない。
(そういえば満州の日本軍の秘宝というのがネタのピンクもあったな)

でも最後の最後になって検便箱(小さな塗り薬を入れるようなケース)に入ったダイヤが他の検便箱とごっちゃになって、あちこちけっ飛ばされて仕舞いには野球の素振りをしていた荒木によって銭湯へ。そこで湯船に入ってしまい、そしてそしてバイクに乗ってしまったマコが銭湯に突入!と言ったあたりのはちゃめちゃさは笑った。

なるほどねえ。ばかばかしいなあ。
この検便箱があっちゃこっちゃ行くシーン、どっかで観たと思ったら思い出した!「インディ・ジョーンズ魔宮の伝説」の冒頭だ!
もちろんインディの方も元ネタがあるんだろうが(昔のコメディ映画とか)制作年代も近いから真似したのかも知れない。

後半のドタバタは面白かった。
さすが滝田洋二郎である。








肌のもつれ


日時 2021年10月16日21:00〜 
場所 ラピュタ阿佐ヶ谷
監督 佐々木元
製作 昭和44年(1969年)


会社員の文夫(野上正義)は日曜日の会社の宿直室で奥野歯科医院に勤める阿紀子(白川和子)とセックスしていた。独身でやることもなく手当欲しさに積極的に日曜の宿直も引き受けている。新聞には関西で起こった金の延べ棒密輸事件が載っている。「金の延べ棒を抱いてみたい」と阿紀子はつぶやく。
文夫は会社の同郷の先輩の古川が突然クビになったのを不審に思っていた。古川は映画館で若い女性に痴漢をしたことでクビになったが、文夫の知る古川は痴漢をするような人ではない。
そんなとき、阿紀子の勤める医院の院長が殺された。続いて文夫の勤める万年筆会社の女社長も殺される。手口から同一犯の可能性もある。
古川の一件から納得がいかない文夫は独自でこの事件を調べ始める


ラピュタ阿佐ヶ谷「プロダクション鷹と名作フィルム発掘」の第6弾。
プロ鷹ではない作品。
今回は完全なミステリーでエロ要素少な目。最初の野上と白川のカラミ、歯科医と女社長のカラミがあるくらい。

歯科医の家族が出かけているタイミングを狙っての犯行なので内通者がいたのではと考える文夫。それは歯科医で働く恋人の阿紀子ではないかと思出す。
彼女も「Au79,24,22,20,18」と鏡に書き記して去っていく。

この意味を電話で文夫は訪ねると「大学生にでも聞けば?」と言われ、親切そうな本屋(古本屋?)の亭主に聞いてみる。とても親切でいろいろ本を探って調べてくれる。自分で図書館行って調べろよ!とも思ったが。
Auは金の元素記号で79は原子番号、24以下の数字は24金、18金などを示すとわかる。

ここで歯医者と万年筆の共通点が!それは金を使うこと!
確かにそうだけど、密輸した金を歯医者や万年筆メーカーが使うかああ?という疑問は残る。
また古川は今は四畳半のアパートでキャバレーの掃除をしているが、その部屋に高級フランス料理店のマッチが!
その住所は歯科医の近くだ!という訳で、歯科医、女社長、古川の3つをつながってくる。

それは密輸した金の担当者が古川で二人ともそれから金を買っていたのだ。そして大阪で起こった事件が自分たちに及ぶのを恐れ、痴漢事件をでっち上げ、古川をクビにしたというもの。しかも痴漢事件の自称被害者は阿紀子!古川は二人に復讐するために殺したのだ。
これで4つの事件がつながってくる。
古川は自分もガンで寿命が短いと悟り、凶行に及んだのだ。

阿紀子を追う文夫。阿紀子が故郷の沖縄に帰ったと知り、羽田に駆けつけ捕まえる。その鞄からは金の延べ棒が数本出て来た。
古川を罪に陥れたことや、金の延べ棒を持ち去ろうとしたことなどすべてに怒りが沸いてくる文夫。やがて文夫は阿紀子を殺してしまう。
文夫の怒りは理屈ではなく伝わってくる。

ミステリーとしてはもちろん弱いところもあるが、それでも全く無関係に見えたことがつながっていくサスペンスは感じられ、今回の特集では一番面白かった。(まだ1本未見だけどたぶん越えないと思う)














イルカは海に帰る


日時 2021年10月16日13:20〜 
場所 光音座1
監督 柴原 光
製作 ENK


米軍基地の近くの町で元ヤクザの松田(伊藤猛)と売り専のじゅん(山本清彦)は半地下の廃墟のようなところで暮らしていた。
ある日、二人は基地近くの空き地においてあった廃車で語り合っていると偶然トランクから拳銃を発見した。
松田に元の兄貴分から仕事を頼まれた。それはクスリを渡す代わりに金をもらってくる仕事だった。その時、じゅんはガラの悪い男に買われていた。じゅんはその男がシャワーを浴びてる間に男の荷物を調べてみると1億円はあるかという札束を持っていた。だが「何してる!」と見つかってしまう。もみ合いになり、じゅんは枕元にあった灰皿で相手を殴ってしまう。あたりどころが悪く、相手は死んだ。
一方、松田の取引相手は来ない。仕方なく家に帰るとじゅんが泣いている。松田の待ち合わせの相手がじゅんの殺した男だった。
どこかに逃げようと言う松田。
だがその時、松田の雇い主が襲撃してきた。じゅんは撃たれた。だが例の拾った拳銃で応戦し、相手を倒す松田。
傷ついたじゅんと海に行きどこかへ行こうという松田。しかし二人とも撃たれ、倒れていった。


2本目は伊藤猛主演作。
全体的に照明も落としてダークな暗黒街ものっぽいムード満載だ。
伊藤猛がアウトローの雰囲気たっぷりなので映画としては成立している。

タイトルの「イルカは海に帰る」は二人が暮らす廃墟のようなところで松田は水槽で金魚を飼っている。その金魚の一番大きいのに「いるか」と名を付け、「この魚はいつかいるかになって海に帰る。俺も人魚になって海に帰りたい」という。

金魚は海水では泳げないと思うし、「人魚」というのは女性のイメージが強い。男性の人魚って聞いたことないなあ。
まあ比喩としてはなんだかなあと思うのだが、「ここではない何処かへ」というテーマは伝わってきた。

舞台は米軍基地の近くだが、横浜みなとみらいの夜景が出てきたり大岡川の川縁が出てきたりで、特定の町ではない。基地の町って言っても横須賀ではなく福生のような空軍基地の近くが出てくるしね。

日活無国籍アクションの雰囲気があり、ゲイ映画としては魅力にやや欠けるがハードボイルド感はあり、よかったと思う。









カミング・アウト 僕らのカップル宣言


日時 2021年10月16日12:20〜 
場所 光音座1
監督 山崎邦紀
製作 OP映画


省吾(樹かず)の運転するワゴン車で山へと向かう孝志(森純)と吉川(ジャンク斎藤〜たぶん)。河原でキスをする省吾と孝志。しかしどうしても吹き出してしまう。省吾と孝志は吉川に「ビデオを撮らせてくれたら車とギャラを上げる」と言われてエロビデオの撮影に来たのだ。
「キスをディープに!」「フェラをしろ」と吉川の要求は止まらない。
嫌々だが車欲しさに渋々従う二人。
撮影二日目。吉川は相手のアヌスを舐めろと言う。さすがに断ったが、舌にコンドームをつけて舐めると言うことで許してもらった。
吉川の部屋で編集途中のビデオを見る早見(甲斐太郎)。「是非二人を紹介してほしい」と言ったが断られる。
ついに撮影終了。孝志たちは車を手に入れた。しかしいつしか孝志は省吾を意識するようになり、二人で歩いていてもつい肩を組もうとしてしまう。
ある日孝志の元に早見から電話があった。言ってみると早見が孝志を撮影させてほしいという。断った孝志だが、早見は大学までやってきて「吉川が撮影したビデオを大学にばらまく」という。
仕方なく撮影に応じる孝志。早見が孝志を犯し、それをキミサカ(神戸顕一)が撮影する。だがそこへ省吾がやってきた。孝志が心配になって見に来たという。
省吾までキミサカに犯される。しかし省吾が顔射されたとき、ついに孝志が怒った。「俺たちはカップルだ!誰に何を言われてもいい」
早見もついに撮影済みのテープを渡す。しかし早見に言わせると今回の撮影も実は吉川の差し金だという。怒った二人は吉川に顔射を食らわせる。
しかし吉川は喜ぶばかり。二人が帰った後、「俺がコピーを撮らなかったと思うのかい?」とうそぶく。
ワゴン車の中。孝志が目を覚ます。「撮影初心者だからとか言い訳は聞かないよ」という。


久々の光音座での鑑賞。このところ上映される映画が以前見た映画ばかりなので、パスしていたのだ。2本とも未見というのは本当に久しぶり。
1本目が山崎邦紀作品なので「え〜」とか思ったが、今回は存外まともである。

話の方は大したことなくて「ビデオに出たノンケ学生がいつの間にか愛し合う」ということ。
話の展開が少ないが、とにかくカラミが長い。たっぷり見せる。ゲイ映画らしいゲイ映画で好感が持てる。
個人的好みかも知れないが孝志が樹かずの方がよかったと思う。森純はもう一つ華やかさに欠ける。

山崎監督らしいところは時折画面がブラックになり、車の助手席に座った孝志がぱっと目が覚めて「危ない!」と車の中で絶叫するカットが数回インサートされる。その前後に公園のカットとか。
こういう意味不明(もちろん本人は意味があるのだろうが、観てるこちらには解らない)カットを挟むのが山崎監督なのだろう。

しかし今回はそういう意味不明な箇所は少なく、カラミも多くゲイ映画としては王道だった。そこはよかったと思う。













女紋交悦(にょもんこうえつ)


日時 2021年10月12日21:00〜 
場所 ラピュタ阿佐ヶ谷
監督 小林 悟
製作 昭和46年(1971年)


サラリーマンの安田(山本昌平)は妻・ヨシエ(宮下順子)と愛に満ちた生活を送っていた。しかし安田はある日交通事故で全身不随の寝たきりになってしまう。
補償金を使っておでんやを始めるヨシエ。たまたま会った夫の会社員時代の同僚シバサキにも現状の厳しさを話す。
従業員のエツコ(保津美アヤ)は奔放な性格でお店でもお店が終わった後も客と飲みに行っている。そして寝てもいる。
ヨシエも常連客からドライブに誘われる。そしてその客と寝てしまう。
安田もヨシエが外で男と寝ていることはうすうす察しており、ついには「俺の目の前でしてくれ」と頼む。
ヨシエも次に寝るときは夫がのぞき見ている自宅でする。「見ないで」と最初は言っていたが、次々と男たちとしていくうちに「見て」というようになる。
最後は夫の元同僚のシバザキを家に誘う。元同僚が自分の妻を抱く姿を見て夫は悶絶する。


「プロダクション鷹と名作フィルム発掘」という特集の5本目。プロ鷹特集かと思ったら、後半の3本(今回は7本上映)はプロ鷹以外のピンクの名作映画の上映。
「名作映画」と紹介されるだけあって今回はなかなかの力作だった。
脚本の岡田昇平は主演の山本昌平の別名だそうだ。

自分の体がまったく動かなくなって、それでも性に対する執着はあり妻が他の男に抱かれたいという執念。
説明的なせりふは少なく、カラミのシーンでつないでいくが、余計なドラマを排してセックスに対する執着に絞っているのがよい。

安田の寝ている部屋は外のネオンの点滅が入る。その点滅に安田の顔は照らされるが、効果的。
(でも白黒で消えている間がちょっと長いので、ピンク映画だけに「映写事故?」と思わせてしまうのが惜しい)

またラストの会社の同僚と妻のカラミのカットは時折映像がにじむ。
これも安田の涙のように見えた。(でもこれもピンク映画だから単なるピンぼけにも見える)

ラストはその同僚と妻とのカラミと夫のカットバック。
夫が苦悩の表情を浮かべる。苦しみのあまり、夫は心臓発作を起こして死んだように見えた。
そしてカラーになった妻と同僚のカラミで「完」

なんかもう情念がにじみ出てくるような映画だった。
小林悟はやっぱり「やれば出来る子」なんだよな。











ONODA 一万夜を越えて


日時 2021年10月10日12:30〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン6
監督 アルチェール・アラリ


1944年(昭和19年)、小野田寛郎(遠藤雄弥)は高所恐怖症のため航空兵にはなれずに荒れていたところを陸軍中野学校の谷口(イッセー尾形)によって二俣分校に入学する。
谷口少佐は「君たちに死ぬ権利はない。なにがあっても生き抜け。卑怯と言われようとも」と玉砕を許さない命令を与える。生徒たちは各地の戦地でゲリラ戦を命じられ、小野田はフィリピンのルバング島に赴任した。
しかし現地指揮官早川中尉(吉岡睦雄)はゲリラ戦の命令に対し「君たちは何も解っていない!」と命令に否定的な態度を取る。
やがて本格的戦闘が始まる。副官の末廣少尉(嶋田久作)は「全滅を避けるために二つに別れよう」と提案。たぶん投降すると思われたが、足手まといになると判断し、小野田はやる気のあるものだけを残し、別れた。
7人の部隊だったが、水戸出身でいつも一緒の3人は脱走。しかし死亡した。
残った小塚(松浦祐也)、島田(カトウシンスケ)、赤津(井之脇海)らとジャングルで自給自足の日々。島田は日本にいた頃の経験で野外生活に役立つ知識が豊富で彼のおかげで何とか生き抜くことが出来た。
しかし肉を取るために島民の家畜を撃った際、島民の反撃で島田は死亡。
島田を信頼していた赤津も投降していった。
その時は昭和25年。赤津は小野田の兄や父をルバング島に呼んで投降を呼びかける。
しかし小野田は従わない。赤津たちからラジオや新聞雑誌を盗んだ小野田たちは世界情勢を見るが敵の謀略と信じて疑わない。
アポロの月面着陸をラジオで聞く頃、ついに小塚(千葉哲也)は島民によって殺された。やがて小野田(津田寛治)を訪ねて世界中を旅しているという鈴木紀夫(仲野太賀)という青年がやってきた。


ストーリー紹介で結構字数を要した。2時間50分の大作である。
しかもこれフランス人が監督で、世界各国の合作映画。キャストは日本で活躍中の役者ばかりでどう見ても日本映画として見ても違和感はない。
ハリウッド映画のような「おかしな日本」は登場しない。いや実は違うのかも知れないが、少なくとも違和感は感じなかった。

小野田たちが赤津たち一行から夜にラジオや新聞雑誌を奪う。それを読んで「大東亜共栄圏のために日本は中国と手を組んでアメリカと戦っているんだ」「シベリアもソ連から独立してこれに参加しているに違いない」と勝手に世界情勢を判断するシーンが何ともいえない。

小野田たちは「日本は負けない」という前提で、「ならこの新聞をどう理解する」とこじつけていく。まさに滑稽だが、この滑稽さは「日本が降伏するはずがない」という思想の呪縛である。

思えば小野田は谷口少佐によって「徹底抗戦」を命じられ、一種マインドコントロール状態にあった。
中野学校のシーンで「佐渡おけさ」を歌うシーンで「私の真意が解るか?」と小野田に迫る谷口のシーンは実に迫力がある。

しかしその命令を出した谷口は鈴木が訪ねていっても「小野田は記憶にない」「私は新聞を読まないので小野田のことは知らない」という。
これが実際に忘れているのか、嘘をついているのかはどちらも取れるシーンになっている。

この映画、誰か映画のテーマを言葉で主張するというシーンはない。
淡々と事実(史実どうかは別にして)を積み上げていく。
それ故に見た人によって解釈は分かれるだろう。
私は「思想の呪縛」の映画に見えた。

何かの考えに呪縛されてしまうとすべてそれにこじつけて解釈してしまうのものだ。
赤津たちが投降を呼びかけたときも「父や兄は偽物」とj判断する。その割には父が言った俳句は暗号と解釈し、「南の海岸で待て」という暗号だと判断する。
もう滅茶苦茶で笑ってしまう。しかし「思想の呪縛」に染まっている彼らにはそうは思えないのである。

やっと谷口がやってきて戦闘中止の命令を下令する。
そのカットで昭和天皇の「終戦の詔勅」を鈴木はテープで聞かせる。
「太陽」で昭和天皇を演じたイッセー尾形のショットでこの詔勅が流れるシーンはまるで昭和天皇が直接語りかけているように見えた。監督が「太陽」を参考に見ていなかったとは思えないから、意識はしただろう。

そしてフィリピン軍に投降。投降したときの小野田目線での住民たちのカット、そしてヘリに乗った後の小野田の表情が何とも言えない。
信じていたものに裏切られた驚き、悲しみ、虚脱。そんなすべてを表現した津田の表情だった。
この顔のアップのカットはすばらしい。

でもちょっと気になることが。
昭和25年の段階でSONY製トランジスタラジオを盗んできたが、その頃にこんなラジオあったろうか?
そして日本語の放送を聞いているがフィリッピンで日本語の放送が聞けたのだろうか?
現地の人々を時々殺しているが、現地の警察などから逮捕や山狩りなどはされなかったのだろうか?

「小野田寛郎は終戦を知っていたが、島民を殺しておりそれが裁かれるのを恐れて出るに出られなかった。最後まで戦った日本兵という英雄ではなく、単なる山賊と同じ」という意見も読んだ。
実際そうだったかも知れない。
しかし本作のテーマは小野田の生涯を英雄的に描くことではないと思う。

私には「思想の呪縛」がテーマに思えた。
そういった「思想の呪縛」は今でもありとあらゆるところである。

また出演では冒頭の指揮官の吉岡睦雄がいい。やせて髭面で実に真に迫っていた。また松浦祐也が自身の代表作だと思う。
中野学校の仲間役で森岡龍も出演。

力作である。よかった。









恐怖のSF戦争


日時 2021年10月10日 
場所 DVD
監督 ジョージ・マッコーワン
製作 1970年(昭和45年)


アルゴン星とザナン星の中間に地球は位置していた。二つの星は地球に対する対応で対立していた。アルゴンは地球はこのままに連邦に加盟させようとし、ザナンは地球人を滅ぼし移住しようとしていた。話し合いはつかずそれぞれの星から3人ずつ兵士を送り込んで戦いをさせ、勝った方の自由にさせることになった。
アルゴンのカイル(ロイド・ブリッジス)はその対決の行われる町に行こうとしていた。だがザナンはルールを破り、事前に攻撃してきたが逆に倒すことが出来た。長距離バスで対決場所に向かうカイルだが、バスで隣にサンディという女性が座った。
サンディの魅力に惹かれるカイル。カイルはつい自分の正体やこの戦いについて話してしまう。
やがて始まるザナンとアルゴンの対決。果たして勝者は?


子供の頃、土曜洋画劇場という映画放送枠があり、通常映画劇場は2時間の放送枠だがこれは90分枠だった。(その枠は77年頃なくなり、土曜ワイド劇場になり、やがて日本製テレムービーの先駆けとなる)

そこで観たのがこの映画。なぜ土曜日だと覚えているかというとエンディングの映画評論家の筈見有弘さんの解説を覚えていたから。
タイトルはまったく覚えておらず、「いい宇宙人と悪い宇宙人が戦う」ということ、衝撃のラストしか覚えていなかった。

数十年間心に引っかかった映画ではあったが、調べる方法もなく、7日にたまたまTwitterを見ていたらこのDVDの発売元のフォワードのツイートでこの映画を知り、「きっとこれに違いない!」と早速購入して昨日届いて本日視聴。
しかし「恐怖のSF戦争」ってタイトルはどうかと思う。「SF恐怖の戦争」ならまだ解るのだが。

映画の冒頭はカイルとザナン星人の撃ち合いから始まる。何の説明もなく始まり、やがて徐々にサンディに説明するという形式を取る。
要するに低予算映画で70分だからアメリカのテレビムービーなのだろう。
アクションらしいアクションもなく、ザナンとアルゴンが使う銃、敵が近づくと鳴る警報機、そして通常は地球人の姿をしているお互いを見分ける特殊なサングラス、ぐらいしかSFらしい小道具はない。

登場人物も少なく、カイルとサンディが中心で他にカイルの部下が一人とザナン星人が3人登場するだけだ。
しかも対決と言っても大したことはなく、アメリカの刑事ドラマよりしょぼいカーアクション(というほどでもない)があるだけ。
低予算中の低予算感がある。(実は私はこの設定を利用して8mm映画を撮ろうとしたことがある。計画だけで実現してないけど)
要するに「宇宙大戦争」を「超低予算」で実現できる設定なのだ。
(ピンクSFだって出来そうだ)

今見ると途中はだらだらと話が続く。
サンディが実はザナン星人であったことは覚えていた。
ラストでサンディがカイルを撃ち、まだ息のある内にあわててサングラスを掛け「君もだったのか」と言ってカイルは死ぬ。
その後に落ちているサングラス越しのショットでサンディの本当の姿が出てくるのだ。

こんな感じのラストだったと記憶していたが、サンディは最後の戦いの中でカイルの部下を撃つ。あれ、そうだったんだ。最後の最後で撃つんじゃなかったんだ。
そして地面に落ちたサングラス越しのカットは記憶の通り。
サンディの姿はそれこそ「エイリアン」に登場するようなグロテスクな姿をしていたと思っていたが、実際はサーモグラフィで見るような緑っぽいぼやけた姿だけだった。

映画上映後の筈見さんの解説では「さあこれで地球は滅ぼされてしまうんでしょうか?」という趣旨の話をされていた。
それまでのSFなら最後はなんとか人類は消滅の危機を免れるという内容だったが、今回はバッドエンド。
それが衝撃で記憶に残ったんだと思う。

映画自体はそれほどでもないけど、永年気になっていた映画と再会できて、それが何より感激だった。







いろの湯 裸女百態


日時 2021年10月8日21:00〜 
場所 ラピュタ阿佐ヶ谷
監督 秋山 駿(津崎公平)
製作 昭和45年(1970年)


「いろの湯」の主人、卓造(九重京司)は番台から女湯を覗くのが好き。ある日30代の女性から「旦那様久しぶりです」と声をかけられる。覚えがなかったが話しているうちに思い出した。18年前、前の商売をしている時に処女を奪った女性だ。今17歳の男の子がいるという。卓造のこともかも知れないという。事情があってしばらくその子を預かって欲しいいうのだ。
卓造はその子シンキチ(確かこういう名前)(久保新二)を雇って風呂を手伝わせる。
一方卓造の妻は風呂屋の常連の医者青木(松浦康)と出来ていた。青木は妻と別れてくれるよう妾から迫られていた。シンキチは卓造の妻と結託し、卓造を殺そうとする。


プロダクション鷹特集4弾。監督の秋山は先週観た「色ぼけ四十八態」で主演をつとめた津崎公平の別名。
なんとか女風呂を覗こうとするスケベ客として登場。
正直言うけどこの客が「あ、男湯と間違えちゃいました」と言って女湯に入ってきたり、卓造が席を外して隙にちゃっかり番台に座ったりの笑いのシーンが一番面白い。

あとは医者が出てきて妻と出来てて久保新二にはホステスの恋人がいてその絡みのシーンが脈絡もなくだらだらと続き面白くも何ともない。
脚本に芯、というか縦糸がなくだらだらと続く。思いつくままに書いていったかなにも思い浮かばず適当に書いて枚数だけ稼いだような脚本だ。

でだらだら続いていて海釣りに行った卓造をシンキチが突き飛ばす。
カット変わって卓造の家のシーン。隅には卓造の遺影がある。
ところが家に風呂敷包みが届き、開けてみると卓造の服が!
と言った感じで「悪魔のような女」的展開になる。

妻はシンキチに「本当に殺したんだろうね?」と念を押すが「殺したよ」としか答えない。
ここまでだらだらと脈絡もなく映画を進行させてあと10分でこうなった。「どうやってまとめるんだ?」と思っていたら今度は夜中に卓造の歌が聞こえる!

風呂場に行ってみるとふたをしてある風呂場の中から歌が聞こえる。
ふたを取ってみるとそこには卓造が!
「実は殺してませんでした!」ってシンキチが言って終わり。

オチにも謎解きにもなっとらん。ええ加減にせえよ!と言いたくなるラストでした。まあこれが当時のピンク映画のレベルなのでしょう。






ルパン三世 カリオストロの城(4K)


日時 2021年10月7日18:40〜 
場所 TOHOシネマズ新宿・スクリーン11
監督 宮崎 駿
製作 昭和54年(1979年)


カジノを襲ったルパンと次元。50億ドルは盗んだかと思ったがすべて偽札だった。ゴート札と呼ばれる精巧な偽札だ。
ヨーロッパの小国、カリオストロ公国がその製造地と言われているが、その実態は誰も知らない。
ルパンと次元はゴート札の謎を追ってカリオストロ公国へ。
途中で美少女が男たちに追われているのを見かける。美少女を助けたルパンたちだが、あわやというところで美少女は再び捕まってしまった。
その美少女は亡くなった大公の娘、クラリス。5日後にカリオストロ伯爵と結婚させられようとしている。
ルパンは彼女を助けるためにカリオストロの城へ。
しかし銭形警部もやってきた!


今年は「ルパン三世」アニメ化50周年だそうで、それを記念しての4K化&オリジナル短編の2週間限定上映。今度の土日ではどうにも時間が合わないので平日の夜の回にポイントで観た。

私のルパン歴を書いておくと第1シーズンは(途中からだが)再放送ではなく初放送から観ていたので、割と早くからのファンだと思う。
しかし中学生になった頃第2シーズンが始まり、赤ジャケットになって音楽も大野雄二になり、どうにも違和感があり、早々に観るのをやめてしまった。(子供の頃はあっさりやめるのだなあ)

映画版も1作目「ルパンVS複製人間」も封切りで劇場で観ている。
「へ〜映画にもなったんだ」と一応古くからのルパンファンを自認していたのでメジャーになって喜んだ気がする。でも映画は気に入らなくて(全く内容は覚えていない。西村晃が声の出演をしたことは覚えている)それで映画2作目のこの「カリオストロの城」も観なかった。
(子供の頃はあっさりやめるのだな)

そして80年代にテレビ放送された時に観て面白かった記憶があり、「ああ確かに評判のいいのも納得だ。ジャケットも緑だしな」と思った。
それから30年以上、レンタルとかでいくらでも観れる時代になったけど、特に再見はしなかった。
とはいえ、今回は4K化しての劇場公開なのでさすがに再見する気になった。

確かにスピード感があってルパンらしいユーモアもあり最高だ。
第1シーズンの「七番目の橋が落ちるとき」をベースにしていると言われてる本作だが、クラリスを最初に助けようとする時のフィアットのカーアクションなどは素晴らしい。
他にも水路を通って進入とか、急傾斜の屋根を伝うとかアクションが楽しい。

先日007を観たせいかも知れないが、ルパンの車と言えばフィアットとか、ベルトのバックルに仕込んだロープとか、ラスボスとの対決とか007とも共通点多いな。
特にまねしたとは思いませんが、結局こうなってしまうんでしょうね。

また最近のDVDとかだと第1シーズンでもクレジットが制作会社が「東京ムービー」から「トモズエンタテイメント」に変更されている。
でも本作では東宝マークのあとは「東京ムービー制作」と表記されていた。
そこは今回は直さなかったようだ。

最高傑作と評価の高いのもとにかく納得の面白さだった。
でも音楽は大野雄二より山下穀雄の方が私は好みです。



同時上映はオリジナルビデオ作品「ルパンは今も燃えているか?」(約30分)。(今回の上映順はこちらが先)
シーズン1の第1話のタイトル「ルパンは燃えているか?」のかけてのタイトルなのだろう。
ルパンがモナコレースに招かれて行ってみるとかつての敵ミスターX(私は知らない)に雇われた摩毛狂介、パイカル、百地三太夫、ストーンマン(私は知らない)などが登場する。
この作品は原作誕生50周年の際、2018年7月25日発売の「ルパン三世PART5」のDVD&BD第1巻のプレミアム特典映像として同梱され、現在は入手できない短編作品(公式HPによる)とのこと。
第1シーズンは観てるので懐かしのキャラクターが再登場し、そこは楽しめた。









不時着


日時 2021年10月3日 
場所 TSUTAYA宅配レンタルDVD
監督 ラルフ・ネルソン
製作 1963年(昭和38年)


ロサンゼルス発シアトル行きコンソリデーテッド航空22便は出発直後、右ジェットエンジンが火災を起こした。ジャック・サベージ機長(ロッド・テイラー)は冷静に対応し、ロスの空港に引き返そうとする。
しかし着陸待機中の機が3機いたため一時海の方へ避難した。そこへ無線の故障、そして左エンジンも故障の警報が鳴りだした。やむなく海岸に着陸。無事着陸と思ったが桟橋にぶつかって機は炎上、乗客乗員合わせて53名が死亡した。生き残ったのは乗務員のマーサだけ。
運航部長のサム(グレン・フォード)たちは事故原因の調査を開始する。
右エンジンの故障はカモメが吸い込まれたためと判明。しかし左エンジンは全く異常がない。しかしマーサは着陸直前には左エンジンも警報が鳴っていたという。しかもジャックは搭乗の前にバーにいたという証言が出てきた。
サムとジャックは戦時中は同じ機に乗っていた。ジャックが機長でサムは副操縦士。性格にはやや難があるがパイロットとしての腕はサムはジャックを一目おいていた。
ジャックがバーにいたときミッキーという男と一緒にいたという。ミッキーとは誰なのか?しかもジャックは婚約していて最近破棄、そのあと中国人女性に保険金の受取人を変更していた。
あのとき空港上空に3機待機していなければ、桟橋は本来ならすでに撤去されていたはずだった、これらは偶然なのか?


先月「夜空の大空港」とかをアマゾンとかで検索してる時に関連作品として表示されたのがこの映画。
航空パニックではないが航空機事故を描いた映画でグレン・フォード主演ということで借りてみた。

20世紀FOX作品だが、シネスコだけど白黒ということでちょっとB級感が漂う。
アバンタイトルで飛行機が不時着炎上したところでドーンとタイトル。かっこいいですねえ。

乗客の中にシアトルに住む祖父母まで子供だけ送ってもらおうとする公人女性が出てくるが、思わせぶりに出てきた割にはまったく話には関わらない。
多額の旅行保険をかけた男がいたから破壊工作も考えられたが、容疑者の荷物から妹の結婚式に参加する予定だったとしか思えないとして外れる。

しかし桟橋の撤去工事が遅れていた、あの晩に限って空港上空に3機待機していたなど不自然な点も多い、と巨大な陰謀をにおわせるが(というかこっちが勝手に思っただけだが)結局は機長の操縦ミスとして解決させられそうになり、彼の腕を信じるサムが捜査を始めるという展開。

そして一気に軍隊時代の回想シーンに。
ここで映画のペース、緊張感が一挙にそがれた。慰問に来た歌手とデートするチャンスを得たサムだったが、ジャックをそれをかっさらった、飛行中にこのままでは墜落という時に自分たちは先にパラシュートで降りたサムだったが、基地に帰ってみたらジャックは機を基地に戻していた、という過去のシーンはジャックの人の悪さと腕の良さを描きだす。
ペースは乱れたけど、この過去があるからサムは複雑なんだよなあ。

桟橋の撤去の件も空港上空の3機の件は特に意図的ではないと映画では説明されていく。なんだ、とてつもない陰謀を期待したのに。
事故の再現飛行で出来るだけ再現してみると、同じように無線が故障し、左エンジンも警報が!

結局右エンジンの故障の振動で、置いていたコーヒーがこぼれ計器にかかって無線や警報装置が誤作動した、という結末。
いやいや、あんなところにコーヒー置いたりしてはいかんでしょう。

結論としてはサムは「同じ型の飛行機を持つ航空各社に情報を流す、飛行機メーカーにも再発防止の対策を立てさせる。ジャックは我々に情報を残してくれた」と言って終わり。
いまからすると「それはないでしょう」と思うけど、グレン・フォードがいうと何となく納得させられてしまう。

オチは以外としょぼかったし、回想シーンはややだれるし、欠点もあるけどまあ楽しめました。








007/ノー・タイム・トゥ・ダイ


日時 2021年10月2日17:30〜 
場所 イオンシネマ板橋・スクリーン10
監督 キャリー・ジョージ・フクナガ


MI6を引退したボンド(ダニエル・クレイグ)は恋人のマドレーヌ(レア・セドゥ)と南の島で暮らしていたが、殺されかかる。マドレーヌがその手引きをしたと思ったボンドは彼女と別れる。
そんな頃、生物兵器の研究所が襲われ研究者のオブルチェフが誘拐された。ボンドの元にCIAのフィリックス・ライターが現れこの事件の手助けを依頼される。しかもどうやらこの生物兵器の研究にはMI6が関係しているらしい。
そしてあるパーティで集まったスペクターの幹部が全員この生物兵器によって殺害される。


007のダイエル・クレイグの最後の作品。
毎回ダニエル・クレイグになってから(というか最近のボンドは)まるでなじめないし、ダニエル・クレイグになってからやたらと長尺化し(本作も2時間半超え)であまり好きではない。最近ちょっと金欠なので今回はパスしようかと思ったが、Twitterでやはり話題なので、今日行ったイオンシネマでやってるので(イオンは1100円で観られるから)観てみた。

結論からいうと見逃さなくてよかった!
先に書いちゃうけどボンドが死ぬのである。
「ジェームズ・ボンドが最後に死なないとわかってるように・・・・」と結末が解ってるドラマに象徴のようになっているボンドが、だ。

備忘録として一応書いておくと、今回の生物兵器は殺したい相手のDNAを事前に入手し、そのDNAにだけ反応する生物兵器を個別に作る。そうすると殺したい相手だけを確実に殺すことが出来るという究極の兵器をMI6は研究していたのだ。
ところが毒物の研究者だった男を父に持つサフィンは子供の頃にスペクターに一家を殺され恨みを持っていてスペクターのメンバーを(ブロフェルドも)殺す。マドレーヌの父はスペクターの一員で、過去にサフィンはマドレーヌの父を殺そうと家にやってきたときにマドレーヌの母は殺したが、マドレーヌは殺さなかった。しかしこの時の記憶がトラウマになっている。
という設定がある。

この生物兵器、個人だけでなく特定の民族のDNAに反応するようにすることも可能で、そうすると民族大量虐殺も可能だ。
サフィンは日ロが国境でもめている地域の島(そうすると歯舞群島あたりか?)で大量に製造していてその基地を破壊するためにミサイル攻撃をさせる。ボンドは逃げ出す手段がない、基地は攻撃された!で終わるのだ。

もちろん007が死ぬ瞬間は映像には出てこない。だから次回作で「実は生きてました!」という手もあるけど、それはないだろうなあ。
だから次回の007は完全に新たな設定で、年齢が20代もあり得る。
「ゴジラVSデストロイア」みたいなものですね。

007シリーズも時代が変わってやたら話が込み入ってきたり、それを説明するために長尺化してきた。とにかくいったんリセットするのはいいことだと思う。役者を変えるだけじゃなくね。

本作、派手目のシーンはほとんど冒頭に行っている。装備付きのアストンマーチンで敵を倒すなど(考えてみればMI6を辞めてるのに装備付きアストンマーチンを持ってるのはなぜだろう?)小うるさいファンのためのサービスは先に行っておく。

冒頭のマドレーヌとのシーンで「女王陛下の007」ルイアームストロングの主題曲のメロディが流れる。エンドクレジットではこの原曲がそのままフルで流れる。「女王陛下の007」の曲を持ってくるところが渋い!

今回の監督は全く情報がないけど名前からして日系人らしい。だからなのかサフィンが冒頭で能面をかぶって顔を隠す。そして最後の基地も日本の近く。ボンドとサフィンが退治するシーンでは畳が引いてある。
この辺りの日本要素ってやはり監督が日系人だからなのかな。

本作、準レギュラーのフィリックス・レイターも死に、ブロフェルドも死んだ。そこでラストのボンドの死も予見出来たはずだ。
これで007も終わりかと思ったら、クレジットの後に「JAMES BOND WILL RETURN」って出たからまだ続くことは間違いない。

完全リセットの次回は楽しみです。もうアストン・マーチンも出さなくていいですから。








僕と彼女とラリーと


日時 2021年10月2日13:50〜 
場所 イオンシネマ板橋・スクリーン6
監督 塚本連平


北村大河(森崎ウィン)は東京で売れない役者をしている。久しぶりに実家の父(西村まさ彦)から電話があった。父と折り合いが悪い大河は適当に答えて電話を切った。数日して幼なじみの美帆(深川麻衣)から電話があった。父が亡くなったという。
葬式のために帰郷する大河。彼の故郷は愛知県の豊田市。父は地元で自動車修理工場北村ワークスを営んでいた。兄・宏之(佐藤隆太)は名古屋で銀行員をしている。父は若い頃はラリーのメカニックに夢中で家を空けて世界中を飛び回っていた。そんな家を省みない父を大河も宏之も嫌っていた。母の残した手帳から母は父がいないことを寂しいと思いつつ、心はつながっていた。
一旦は北村ワークスを畳む決意をした宏之だったが、従業員たちの熱意に押され大河がしばらくやらせてくれ、と言い出す。
そして父の意志を継いで地元で開催されるラリーに出場することに。
順調に行きかけたとき、老朽化した配線から出火し、北村ワークスは全焼した。
すべてを諦めかけたが、大河たちの情熱でラリーだけは出場することになった。


「ほん怖」を観に行ったときだったかシネマロサでポスターとチラシをみて知った映画。都内ではロサとイオンシネマのみの上映だ。だから年に1回ぐらいしか来ないイオン板橋にやってきた。
時間もちょうど合ったのでついでに「護られなかった者たちへ」「007」も観ることに。

父親との確執とか(というほど憎んではいないが)幼なじみとの再会とか、どーでもいいような話がだらだらと続く。
こちらはラリーを観たいので期待してるのだが全然始まらない。

んで北村ワークスが火事である。正直唐突すぎる。この火災シーン、CGとかではなく本当に燃やしている。予算の無駄使いだなあ。
それでまあ地元の人から広告を取ろうとかインターネットでお金を集めようとか、はっきり言って虫が良すぎる。
さらに常連さんからメンテナンス代金の前払いをしてもらうとかなにそれ?

映画を観ると父親が名メカニックであったことから60年代などのクラシックカー(と言っていいのか?)の仕事もあったろうに。
映画を観る限りでは正直従業員は全然腕がないだろうに。
それにね、料金前払いというのは今はいいけど将来の売り上げ減になるんだよ。
あまりに甘すぎる。

で最後にラリーシーンが始まるかと思ったら、レースがスタートして、その瞬間に大河がプロポーズして映画は終わり。
白熱するラリーとかを観たかったのに全くなし。
詐欺だよ。まあ騙される方も何だけど。

という感じで期待した映画ではなかった。地元に帰って父の仕事を継ぐとかいかにもご当地振興映画である。
森崎ウィンのイケメンぶり以外、まったく楽しめる要素がなかった。













護られなかった者たちへ


日時 2021年10月3日10:20〜 
場所 イオンシネマ板橋・スクリーン2
監督 瀬々敬久


2011年3月11日。東北を襲った東日本大震災。刑事の苫篠(阿部寛)は津波で妻と子供を亡くした。妻の遺体は発見され息子の腕時計を握っていた。それは9年後でも苫篠の腕にある。
同じ時、避難所で家族のいない3人が知り合う。遠島けい(倍賞美津子)、カンちゃん、利根泰久(佐藤健)だ。3人はやがて本当の家族のように寄り添っていった。
9年後、あるアパートで監禁され餓死に至らされた殺人事件が起こった。
被害者は三雲忠勝(永山瑛太)。彼は福祉事務所の課長だった。生活保護の担当だったことから受給を巡るトラブルを疑われたが、具体的なことはまだわからない。
続いて城之内(緒形直人)が同様の手口で殺された。彼も福祉関係の仕事をしていて、過去に同じ事務所で上司部下の関係だったことが判明。
苫篠は若い刑事の蓮田(林遣都)と共に向かう。過去の事件を事務所は出し渋ったが、関係書類はなんとか提出させた。
しかし彼らが隠していた事件が数件あった。その中から利根泰久という男が過去に福祉事務所に放火していたと解った。そして今は国会議員の上崎(吉岡秀隆)もねらわれている可能性が浮上した。


うん、基本的にいい映画である。
震災で愛する人を失った喪失、寄り添いあう孤独な人々、困窮する人々を救うはずの制度が厳しすぎて逆に追いつめていく、それに対する怒り。
いや〜感動する社会派ミステリーだ。

しかし説明過多なのかどうにもピンと来ないのである。
もちろん私だって人間だから現状の生活保護制度の不完全さに怒りもある。しかしなんだかなあ、という感じで。

震災で失った命とか寄り添う疑似家族とか話が出来過ぎなのだ。
しかも演じるのが佐藤健とか阿部寛なんてメジャーな俳優が演じるとますます浮き世離れしてくる。

きっといい映画だし、阿部寛も佐藤健も倍賞美津子も清原果耶もいい。
出来過ぎなのだな。
そこは(個人的なひねくれかも知れないが)震災の取材にバーバリーのコートとマフラーをしていくような(もちろん悪気はない)なにか寄り添っているようで寄り添ってない感を感じてしまうのだ。

私のへそ曲がりも相当だ。
生活保護を決定する側が悪に見えてくるが、もう少し彼らの葛藤も描いてもよかったんではないだろうか?
瑛太が演じた課長が「我々はそういう国に生きているんです!」という叫びが板挟みにあう苦労を感じさせたが。
その辺、もう少し描いて欲しかったかな。











色ぼけ四十八態 小原庄助をめぐる十一人の女


日時 2021年10月1日21:00〜 
場所 ラピュタ阿佐ヶ谷
監督 木俣尭喬
製作 昭和45年(1970年)


小原庄助(津崎公平)はエロ小説家だが猥褻図画頒布罪で2ヶ月の刑務所ぐらいしから出所した。
家には帰らず早速旧知のバーのママに電話して一発やろうかと思ったが、「家に帰りなさい」と言われる始末。帰ってみたら玄関で妻マサコが若い男を送り出している。話を聞いてみたら下宿人を入れたという。早速妻と始める小原。だが来客もあってなかなか落ち着かない。
翌朝出かけようとすると妻はつぎはぎの下着を渡してくる。外で服を脱げないようにするためだ。
出かけたところでマサコの妹のハル(白川和子)と出くわす。ハルはバーのオーナーとつきあっていたが、彼は結婚している。しかもハルはそのバーで働いている。去年熱海でハルとオーナーが関係を持ったとき「お返しに」とオーナーの妻と小原は関係を持つ。
ハルのバーで飲んでいると学生時代の友人、木下と大内に出くわす。木下は今や直木賞作家、大内は大企業の部長。二人とも町で拾ってきた女の子を連れている。みんなでお座敷遊びで野球拳を楽しむ。
夜も更けると小原はマキと二人になっていた。木下も大内も帰ったという。


「プロダクション鷹」特集3本目。
エロ小説家が2ヶ月の刑務所生活から復帰して女を求めてさまよう、とかピンク映画にありがちなお話。話は芯もなくグダグダである。
んでパートカラーの部分は退色して真っ赤っか。

ところが途中で映画は一変する。
同級生の人気作家や大企業の部長となった男たちとお座敷で大騒ぎした後、ふと気づくと誰もいない。いるのは彼らが連れてきた女の子だけ。
この女の子が言うのだ。
「さっき人おじさんの本当の友達?」
「なんで?」
「だってあの人たち『明日に持ち越さない友情もある』『落ちぶれた作家は道化師』って言ってたよ」
と言う。

これを聞いた津崎公平の表情がすごい。驚きと哀しみに満ちた顔をする。この表情だけで男優賞ものである。
この後マキのアパートに行く。
「あたしが慰めてあげる」と二人でセックス。
その後に「よかった?あたし一生懸命したよ!」という。

そう、何事も一生懸命に生きるべきだというメッセージ(というほどでもないが)を感じられる。別に仕事だけじゃない、セックスだって何だって。
生きると言うことに一生懸命であるべきなのだ。

小原は家に帰る。妻は実家の母が危篤とかで今はいない。娘と下宿人は出来ていた。
「私たちは真剣に愛し合っています!」と宣言され打ちのめされる小原。
そして母の写真に向かって「あなたの孫は一生懸命に生きているようです」とつぶやく。

とにかく前半のグダグダと後半の落差が激しい。
「一生懸命生きろ」というのは作者の自身の人生への後悔か?
なんか侮れない映画だった。
観てよかった。
こっちも中年おじさんなので観ていて身につまされた。