サンダーバード(日本語吹き替え版)


日時 2004年8月7日9:30〜
場所 ユニバーサルシネマとしまえんスクリーン8
監督 ジョナサン・フレイクス


(公式HPへ)


映画「サンダーバード」そのものの感想は別サイト「神宮寺表参道映画館」内の
「サンダーバード(字幕版)」について書いたものを参照していただくとして、ここでは
日本語吹き替え版についての感想を。

最近は「シュレック2」などでも吹き替えに藤原紀香などを起用したりして
宣伝の話題作りに声優専門でないタレントや有名俳優を起用する事が多い。
そんな中で「サンダーバード」の吹き替えをジャニーズのアイドルグループ「V6」が
担当すると聞いた時はなかなか適任ではないかと思った。

サンダーバードのメンバーは5人+リーダーの父親。V6も年令差のある6人。
V6のメンバーが年令順に演じれば話題としてはなかなか面白い。
とまあ誰でも思いつくことだし、おそらくV6のメンバーも「6人そろって吹き替えが
出来るなんてなかなかないいい企画だ」と思ったことだろう。

ところが蓋を開けてびっくりとはこのこと。
オリジナルの人形版では多少の活躍の差はあるものの、均等に活躍したメンバーだったが
今回は末っ子のアランひとりが大活躍で他のメンバーはアップすらろくにない。
セリフだってアランと父親以外はほとんどなく、仲良く2つか3つづつだ。

そういう構成になった映画についての感想は別に書くとしてV6ファンとしては
実に騙された思いがした。
いや別にだますつもりもなかったろうが、メンバー本人たちも意外だったろうなあ。
しゃべっているのはアラン役を得た岡田准一ばっかりだ。

それでなくても岡田准一は最近は(公開は2005年だが)「東京タワー」
「ダディ、フライ、ダディ」と2本の映画主演を果たし、秋にはまた別の映画の
撮影に入るという噂さえある。
正しくV6では岡田准一のひとり勝ち状態が続いているが、この映画の吹き替えでも
岡田准一のひとり芝居ではV6全体のファンとしてはちょっと複雑だ。
メンバー間の人間関係まで気になってしまう。

岡田准一の演技をどうこう言うつもりはない。
でもこの映画の場合、(宣伝的にはやりづらいが)アラン=岡田准一、ファーマット=森田剛、
ティンティン=三宅健でやってもらった方が(ファンとしては)楽しめたような気がする。

ファンとしてはなんとなく不完全燃焼の今回のV6の日本語吹き替え版。
V6、あるいはカミングセンチュリーとして別の映画の吹き替えをまた希望したい。
あるいは(実現したら)「サンダーバード2」の時にはまたの吹き替えをしてもらいたい
ものだ。(ただし次回はメンバーも均等に活躍してね)