「のんきな姉さん」楽日・舞台挨拶&ティーチ・イン



2004年2月13日(金)、「のんきな姉さん」の東京での上映の楽日にテアトル新宿にて
七里圭監督、梶原阿貴さん、そして塩田くんの3人による舞台挨拶&ティーチ・インが
行われました。

今回の企画は急遽決まったもの。前日の夜8時過ぎにに公式HPのBBSで告知されるという
あわただしさ。私もこの情報を知ったのは13日当日の朝、自分のHPのBBSでのよっこさん
の書き込みを見てから。
あわてて公式HPで情報を確認。
仕事の方はなんとか片付けて21時20分の舞台挨拶に間に合いました。

以下舞台挨拶&ティーチ・インをレポしますが、当日はカメラもテレコもない状態だったので
すべて私の記憶のみに基づいてレポートすることになります。
私の聞き違い、記憶ちがいによる誤りが含まれている可能性がありますのでご容赦ください。



<舞台挨拶>

監督、梶原さん、塩田くんの順で登場。
塩田くんの当日の服装はTシャツの上にブルーのシャツを羽織り、下はジーンズ、また珍しく
キャップ斜めにかぶっての登場。(ほら森田剛がよくやってるようなヒップホップ系(?)
みたいな感じのキャップです)
塩田くんのキャップ姿は初めて見たので一瞬別の人かと思いました。

舞台挨拶のコメント。

七里監督「無事楽日を迎えられてうれしいです」

梶原さん「13日の金曜日に関わらず(笑)、たくさんの方にお出でいただき
     ありがとうございます」


塩田くん「最後まで楽しんでいってください」

司会者「では上映終了後にティーチインを行います。なにか質問、感想がありましたらどうぞ
     お願いいたします」
ティーチインを控えて上映前の挨拶は簡単なものでした。

<そしてティーチ・イン>

上映終了後、司会者の紹介の後再び3人が登場。
司会者「質問のある方は挙手願います」

僕はこういうティーチインは何回か参加したことがあるが、なかなか手があがらないのが常。
でも僕はこういう時には手を上げてしまうタイプなのでトップバッター。

神宮寺「監督に質問します。まずこの映画の撮影は35mmですか?16mmですか?」

監督「スーパー16で撮影して35mmにしました」

神宮寺「『のんきな姉さん』、何回か拝見しましたが、何度見ても話のつじつまが合わない
     ところがある。最初の方で一男さんは『君に弟がいるとは知らなかった』と言ってるん
     ですが、あとのシーンでは一緒に墓参りに行っている。ほかにも矛盾する点が
     あり、もちろんその辺の話の不整合なわかりにくさがこの映画の魅力であるとは
     思うんです。
     でもちょっと自分として解釈の着地点が見出せないのですが、監督として
     その辺の意図はいかがだったのでしょうか?」

監督「わざとその辺は話のつじつまを合わせないようにして。不整合さは意図しました。
   人は動揺すると記憶もあいまいになる。姉さんの感情が揺れれば揺れるほど記憶も
   あいまいになっていくという部分を狙いました。
   すべては姉さんの頭の中の物語で、彼女の感情がぶれてくる様を
   表現したかったんです」




観客@(女性)「音楽と映像の関係についてどのような意図をお持ちでしたか?」

監督「盛り上がるところでもりあげる音楽をつける、というようなことはあまりやりたくなくて。
   音楽と映像が喧嘩するような相反する使い方をしてみたいと思ってましたので
   やりたいようにやってみました」




観客A(女性)「作品の本質に触れる質問ではないのですが、映画の中で三浦友和さん
    の食べていたお菓子はなんだったのでしょうか?」

監督「落花生です。三浦友和さんが『何か食べながら演じたい』ということでやってみました。
   シナリオには落花生を食べるとは書いてなかったと思います」


観客A(女性)「『夢で逢えたら』では石焼ビビンバを食べてましたが、何故石焼ビビンバ
    だったのでしょうか?」

監督「今まで日本映画に出たことのない食べ物を出そうと思いまして。
   でもこの映画の時に知ったのですが、石焼ビビンバの器って一度焼いて黒くしないと
   いけないんですね。買ってきてもらった器が石のまんまだったのでその時初めて
   知りました」




司会者「監督に質問が集中してますが、折角梶原さん、塩田さんにもお越しいただいて
    ますので、お二人にも質問をお願いいたします」

梶原さん「大丈夫ですよ(笑)。別に気を使っていただかなくても(笑)」

観客B(男性)「山本直樹さんの狂気的な愛をお二人とも見事に演じてられましたが、
    お二人は原作のコミックをお読みになりましたか?また演じるにあたって
    役作りのために何かされたのならお聞かせください」

梶原さん「原作のコミックは読んでないです(笑)。監督の書いた脚本だけで演じました」

塩田くん「僕も読んでないです(笑)」

梶原さん「監督に『原作、読んだほうがいいですか?』と聞いたら『別に読まなくてもいい』
     というお答えだったもので(笑)」




観客C(女性)「塩田さんのヌードシーンがありましたが、この映画のために鍛えたりしたんでしょうか?」

塩田くん「別に鍛えたりはしなかったのですが・・・(笑)。撮影中も
     ファミレスでたくさん食べたりしてたんで太っていたかも(笑)
     プヨプヨしてましたか?(笑)」

観客C(女性)「いいカラダでした」

(僕としては『太ってる』というより『やわらかそう』って感じはしましたが・・・・・)

観客C(女性)「ヌードシーンに対する監督の意図はいかがだったですか?」

監督「弟の裸は撮りたいなと思ってまして・・・」

梶原さん「私じゃなくて?(笑)」

監督「(笑)別にそういう気があるわけではないんですが。でも塩田くん本当に
   恥ずかしがってましたね(笑)」


塩田くん「最初に撮った全裸シーンがホントに恥ずかしかったですね」

監督「梶原に毛布をパッとめくられるところだね」

塩田くん「そうそう、布団の中にもそもそ入っていって、っていうところです」

監督「毛布をめくられて起き上がるとき、微妙に前(股間)が見えないように
   こう(監督・前を隠すような仕草をして)気を使いながら起き上がって(笑)」


塩田くん「(笑)前張りとかそういうの無しでやりましたからねー(笑)」



司会者「そろそろ時間の関係で最後の質問にしたいのですが」
再び私、挙手。

神宮寺「2度も質問してスイマセン。最後ですので、監督から見た梶原さん、塩田くんの
    印象や思い出、また梶原さんから見ての監督や塩田くんの思い出、塩田くんから見て
    監督や梶原さんの印象などを一言づつお願いいたします」

監督「この二人は撮影中も本当に仲がよくて。撮影中も本当の姉弟のようでした。
   僕が梶原さんにダメだしをしていたりすると、塩田くんが『僕のお姉ちゃんをいじめるな!』
   って怒ったような顔していたのをよく憶えています(笑)」


梶原さん「私、本当に監督がいやでいやで。(笑)撮影中に何度殺してやろうと思ったことか(笑)
     でも主演映画だし何とか撮り終えたいと思って我慢しました(笑)。塩田くんとは本当に
     仲良くやりましたね」


塩田くん「梶原さんとは本当に仲良くしてもらって。僕はそんな怒ったような顔をしていたことは
     憶えていないんですが・・・(笑)本当の姉のように慕ってました」


梶原さん「兄のように、でしょ?」

塩田くん「(笑)ハイ、兄のように・・・。でも顔が似てるらしくてうちの親もチラシの
     梶原さんの写真を見て僕と間違えてました(笑)」



多分この写真を見間違えたんではないかな?→
確かにちょっと似ています。
映画のなかでも梶原さんが苦悩の表情をしてるときに一瞬塩田くんに見えたときが
ありましたから。

そんな感じで和やかなムードになったところでティーチ・インは終了しました。



終了後、ロビーで監督とちょっとだけお会いしたのですが、「最後の質問でティーチ・インを
締めていただきありがとうございました」とお礼をいわれました。
あと「映画について色々宣伝していただきありがとうございました」とも。
どうやら監督もこのHPは見ていただいたようです。

でも映画監督にお礼を言われる身分になるとは思わなかった〜〜〜〜。
僕がいまこうしてHPを作ったりしてるのもインターネットがあってこそ。
インターネットってやっぱりすごいなあ。

(04年2月15日更新)