孤独の歌声

2007年11月11日22:00〜WOWOWにて放送
http://www.wowow.co.jp/dramaw/kodoku/

(ミステリーですが本稿では結末まで記述しています。ご注意ください!)


八王子署の盗犯係の刑事、朝山風希(内山理名)は中学生の頃、友達が暴漢に襲われて
殺されてしまい、そのときに助けられなかった、自分の身代わりにしてしまったという
心の傷を背負っていた。
そんな時、管内で一人暮らしの若い女性が監禁暴行のあげく惨殺される事件が連続していた。
またコンビ二強盗が韓国人の店員(塩田貞治)に重傷を負わせる事件も発生した。
朝山の近所に住む女子大生も失踪する。
朝山はコンビニ強盗事件で同じく店にいた店員芳川潤平(福士誠治)が何か目撃しているのでは
ないかと彼に聞き込みを始める。
また事件当時、客としてコンビニにいた男・松田隆史(山本太郎)も何か事件に関係しているのでは?
と捜査を始める。


WOWOW製作のオリジナルドラマ「ドラマW」シリーズの一本。
どちらかというと謎解きミステリーとしてより、今回の事件の解決に朝山、芳川、松田の三名が
どうそれぞれのトラウマや悩みから抜け出すかに力点が起これているように思われ、
ミステリーとしての面白みはやや欠ける。
コンビニ強盗の犯人など、刺された店員が犯人の肩にあったタトゥーを記憶していて、その
タトゥーをした男たちが店に再び現れ、その逃げた男たちを追いかけたらそこに犯人がいたと
いうあっけなさ。

しかし特に山本太郎の女性監禁暴行殺人犯の狂気に満ちた演技は、普段のバラエティ番組などで
見せる陽気な姿とはうって変わった姿であり、非常に新鮮で見ごたえがあった。
山本太郎が演じたことによってこの狂気の男の凄みがましたといえるだろう。
内山理名も全体的に好演している。


塩田くんはコンビニ強盗にモップで立ち向かうが逆に刺されてしまう韓国人青年役。
別に韓国人である必要もない気がするのだが、コンビニ店員など、外国人店員が多い
昨今の世相を反映しているとも言えますね。

で、せっかく韓国人役なのだから得意の韓国語を駆使するのかと思ったら、そういうわけではなく、
外国人なまりの日本語を話すだけなので、それも残念。
次回は今回の山本太郎なみの狂気の役にも挑戦してほしいというのはファンの希望ですね。





(08年8月14日更新)