卓球温泉


日時 2001年6月8日21:00〜 
    日テレ系金曜ロードショーにて放送

製作 1998年 大映・日本テレビ放送網・博報堂・日本出版販売
監督 山川元

NHKの「ロシア語講座」で活躍中で、本HPの「DAILY V6」にたびたび登場する
(初めて話題になるのは5月11日)塩田貞治くん初の(多分)映画出演作品!

毎日毎日同じことの繰り返しの生活に松坂慶子ふんする主婦はあきていた。
夫(蟹江敬三)は仕事ばかりで家庭をかえりみない。高校生の一人息子(窪塚洋介)
は毎日帰宅が帰宅が遅く、最近家族の会話もロクにない。
そんなある日、ラジオの人生相談でパーソナリティ(牧瀬理穂)にそんな毎日を
相談したところ、「家出しちゃえば?」と言われてしまう。
松坂の主婦は次の日曜日、取ったばかりの運転免許で車に乗って家出してしまう。
行き着いたのは20年前に夫と泊まりにきた竜宮温泉だった。
今は寂れた温泉だったが、卓球を久しぶりにやってみた。
楽しい!
やはり家族が心配で、一度は東京に帰ろうと思った主婦だが、
温泉場の人たちに頼まれて、卓球をこの温泉の売り物にする計画に力を貸すことにする。
やがて開かれる卓球大会。
蟹江敬三の夫もこの卓球大会のことを知り参加する。
夫婦が参加したのは一番長く打ち合ったペアはどのチームかを競う
ゲームだった。
打ち合う二人。見守る息子。
やがて夫婦の心は一つになり、ゲームで優勝する。
(ここでは省略したけど、牧瀬理穂が松坂の泊まる旅館の娘で、
幼なじみとの恋も伏線として出てきます)


そんな感じのストーリーで、いわゆるハートフルコメディっていうか
人情喜劇ってやつです。
松坂慶子が主演だし桜井センリとかが脇役で出演してるから、これはもうかつての
「男はつらいよ」の併映作品のノリですね。
実際の寅さんの併映作品のほうがもう少し泥臭い感じがしたけど、
作品のカラーとしては似たようなもんで、そういう味の作品です。



で肝心の塩田貞治くん。
卓球で村おこしをする事になり、「自らやらねば」ということで旅館の息子たちが
無理やり4人ばかり集められるのだけれど、その中の一人として登場!!

「あっあいつもついに連れ戻されたんだ」
松坂「連れ戻されたって?」
「駆け落ちしたんですよ」
松坂「へ〜素敵じゃない。ロマンチックで」
「相手が女ならね。でも男だから」
というセリフによる紹介のもと、映画が始まって50分ぐらいで登場!!

説明の通り、化粧したオネーサンの姿で登場。
「ロシア語会話」に出てくる塩田くんとちがって髪は長く、口紅をぬったメイクは
なかなか似合ってましたよ。
実は「ロシア語会話」で最初に見かけたときも、「女の子みたいなきれいな感じの
子だなあ」と思ったんだけど、映画デビュー作からしてそういう役だったとは!

見どころはそのあと彼らの卓球の練習シーンがあるんだけど、
塩田くんはだれもいない温泉の脱衣場で、風呂上りのバスタオルだけを体に
巻いた状態で(しかも女の子のように、胸までバスタオルをあげて体に巻いている)
ラケットの素振りをするシーンがあるんです。
脱衣場の鏡に向かって自分のフォームを確認しながら、素振りをするんだけど、
体に巻いたバスタオルが床にハラリ。
「キャ」といって体をすくめる塩田くんだけど、彼の全裸(後姿ですよ、後姿。
ええ、前は写ってません)が一瞬バッチリ拝めます。
もうちょっとムちっとした体かと思ったら、意外としまってますよ。
お尻なんかきゅっと硬くしまった感じで、とってもおいしそう!
時間にしたら0.5秒もないようなシーンなんだけど、インパクト絶大!


あとはラストの卓球の長打ちゲームで松坂の息子の窪塚洋介君と組むことが決まり、
にや〜とにやけた顔をするシーンです。
別にアップじゃないんだけど、(どちらかというとロングショットだ)
塩田くん、口が大きいのでそのにや〜というちょっぴりいやらしい口元が
目立つんですね。
窪塚くんはおびえてましたけど。
こうして細かい演技にも気を使ってる塩田くんです。


でも塩田くんと駆け落ちした相手ってどんな男だったんだろう。
たまたま温泉に遊びにやってきた客だったんだろうか?
田舎の温泉で悶々としてた塩田くんに初めて男の味を教え、
塩田くんはそれに夢中になってしまい、その男が帰ったあと
追いかけて東京に出て行ったんだろうか?
色々想像は出来るけどそれは全く説明されません。

また塩田くんが「結果的にその男にもてあそばれたりした事になるんだけれど
(かどうかはよくわからんが)彼のことが忘れられなくて、それを松坂慶子に相談する」
といったシーンもなく、彼の背景については特に説明はありません。
残念ながら、塩田くんは村の青年団のちょっと変わった一人という程度の役です。

でもこの映画を見た人に「ホラ村の若い連中の中で一人オカマの子がいたじゃない。
あれが塩田くんだよ」と言えば、大抵覚えていてくれるようなインパクトの
ある役なので、ストーリーに関わってこない割には人々の記憶に残る
おいしい役でしたね。

この作品、いまブレイク中の窪塚洋介くんが高校生役で出てる作品ということで、
きっとこれからもレンタル店などでひそかにファンが借り続ける息の長い作品に
なるでしょう。
(実際この放送時の映画紹介でも「窪塚くんが出てます!」って売りにしてたから)
そして将来塩田くんがブレイクするから(もうすでに決め付けている)、
また塩田くんファンが借りつづけてくれるでしょうから、
製作者としては2次使用3次使用が期待できるおいしい作品になったわけです。

上記の脱衣場のシーンをはじめとして塩田くんファン必見の作品です!!

(映画を見た人は思うだろうけど、最初のほうで乗り捨てられた松坂慶子の車、
どうなったんでしょうね)