地球防衛軍 | |||
パッチギ! | Uボート最後の決断 | 大魔神逆襲 | 大魔神怒る |
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地球防衛軍日時 2005年2月27日 場所 録画DVD(日本映画専門チャンネル) 監督 本多猪四郎 製作 昭和32年 (詳しくはキネ旬データベースで) 富士山のふもとの村で地面から火が噴出す山火事が起こる。 その晩以来科学者の白石(平田昭彦)は姿を消す。 その後その地方では山崩れが起こる。調査に向かった渥見(佐原健二)だったが 山の中からモゲラが登場し、街を破壊する。 やがて富士の裾野にドーム状の物体が登場する。 そこから出てきたのはミステリアンと名乗る宇宙人たちだった! 2002年3月にラピュタ阿佐ヶ谷であった円谷特集のときにも上映されたが 私は見に行かなかった。他の作品はほとんど通ったにもかかわらず。 この映画、実に20年ぶりぐらいに見たのだが、もともとあんまりいい印象がないのだよ。 小さい頃にテレビなどで見たかも知れないが、ちゃんと見たことを記憶してるのは 1978年の東宝チャンピョン祭りでのリバイバル上映時。 当時、1977年に「スターウォーズ」がアメリカで公開され、日本での翌年の公開を 控え、SFブームだったのだ。「惑星大戦争」は製作されるわ、この「地球防衛軍」が リバイバルされるなどそんな状況だったのだ。 今回見直したがやっぱり面白くない。 特にα号とβ号という2機の攻撃機が登場するが、お互いを無線で呼び合うとき、 「あるふぁご〜う、あるふぁご〜う、こちらべ〜た〜号」と気の抜けた交信をして 何か気が抜ける。 またもくもくと煙を吐きながらのたらのたらと空を飛ぶシーンはなんとも脱力してしまう。 でもって(映画中でも言っているが)ミステリアンの基地が動かないので スピード感がない。 でちょっと攻撃してもうまくいかない。で会議。 この映画、他の東宝特撮と比べるとやたら会議ばかりしている。 第一、映画の冒頭に登場して主人公ぽかった若き科学者の佐原健二が最初のほうは 山火事の原因追求をしていたのだが、いつの間にか映画から消え、藤田進の 長官が活躍するようになる。 この辺のキャラクターの位置付けがうまくいってないのだよ。 そして後半の15分ぐらいになってまた佐原健二が登場し、単身内部に切り込んで ミステリアンに取り込まれていた平田昭彦を改心させ、誘拐された女性たちを 助けてミステリアンの基地もついでに爆破する。 この映画、佐原健二が一応主演(トップクレジット)な割には印象に残らないのだ。 実に残念だ。 特撮では前半、モゲラが登場するシーンがすごくいい。また河内桃子が風呂にいるとき 風呂場の窓からモゲラが見えるカットは最高にかっこいい。前半がよいだけに 後半の盛り上がりのなさが実に惜しく感じられる。 でもこの頃は外人の出演者が吹き替えになることはなく、同時通訳がついて 翻訳してくれたりする。 映画の中における外人との会話についての「お決まり」ができていなかったんでしょうね。 おまけで言えば、外人が日本語で話すシーンもあるのだが、そのたどたどしい日本語が 耳から離れない。 「グッニュース、グッニュース。ミナサン、ヨリコンデクダサイ!」 「チョッケイ、ニハクメートルノレンズデス!」 たぶん見た人全員このセリフは覚えていると思う。 (このページのトップへ) パッチギ!日時 2005年2月27日17:40〜 場所 新宿ジョイシネマ3 監督 井筒和幸 (公式HPへ) 舞台は1968年ごろ、GSブームやベトナム戦争や学生運動が真っ盛りだった時代。 主人公の松山康介(塩谷瞬)は京都の高校生で、女の子にしかもてることしか考えない、 どこにでもいそうな奴だ。 ところがある日、朝鮮高校の連中との喧嘩に巻き込まれ新聞沙汰に。 教師(光石研)の命令で朝鮮高校とのサッカー親善試合を申し込みに行く羽目に。 おそるおそる朝鮮高校に行った康介たちだったが、そこでブラスバンド部の美しい子と 彼女たちの演奏している「イムジン河」という曲に出会う。 井筒和幸監督の新作。 最近はテレビタレントにもなった井筒監督だが、作品のほうでは面白いと思った ことがない。だが、この「パッチギ!」で在日朝鮮人、南北分断という日本の娯楽映画では 扱われなかったテーマに恋と歌を絡めての快作が誕生した。 映画全体のノリはヒロインの兄(高岡蒼佑)の番長による喧嘩ばかりで、やや途中で飽きが 来たが、ラストの日本人の空手部と朝鮮高校の川原での喧嘩、出産、友人の葬式、 康介のラジオ出演などがカットバックされ、「イムジン河」が流れるシークエンスでは ぐっと来た。 また前半のほうで朝鮮半島がなぜ南北に分断されたとか、今は休戦中にすぎないなどの 歴史的事実、そして後半で笹野高史によって強制連行に強制労働について語られるシーンは 今までの日本映画ではなかなか描かれなかったテーマであり、加えて言うなら笹野高史の シーンは名シーンだ。 今。日本で韓流ブームと北朝鮮問題で朝鮮半島についてが話題にならない日はない。 しかしその裏側にあるもの、根底にあるものを日本人は知らなさすぎるのではないか。 このような問題を知った上で北朝鮮問題などを考えてほしいと思う。 そういう「日本と朝鮮半島」ということだけが井筒監督の映画を作った目的でないことは よく承知している。 しかし北朝鮮、韓国、日本、この3つが恋と喧嘩とフォークソングによってひとつの映画に 実によくまとめられていた。 多くの人に見てもらいたいと思う。 (このページのトップへ) Uボート最後の決断日時 2005年2月26日17:25〜 場所 日比谷スカラ座2 監督 トニー・ジグリオ (公式HPへ) 第2次世界大戦中の大西洋。無敵だったドイツUボートも今は劣勢と なっていた。 そんな中、アメリカの潜水艦は2隻のUボートと遭遇、うち1隻は何とか撃破するが、 爆破直前にUボートが放った魚雷が命中し、艦の放棄を余儀なくされる。 アメリカ潜水艦員の生き残り数名はUボートの捕虜となる。 しかし米軍の艦長は伝染病にかかっていた。やがてその伝染病はドイツ側にも感染する。 米駆逐艦の攻撃も受け、乗組員も病気で死亡、いまやUボートも航行不能に なりかけていた。Uボートの艦長はアメリカ軍の捕虜に力を貸してもらうことを 提案する。その上でアメリカに行き、自分たちが捕虜になろうというのだ。 生き残るために。 「Uボート最後の決断」ってなんかビデオ作品みたいなチープなタイトルだが、 実際、東京での公開は「日比谷スカラ座2」のみの単館公開。 よく「潜水艦ものにはずれなし」などというが私は必ずしもそうは思わない。 それにこの公開規模ではきわめて小品なのかと思ったが、なかなか見ごたえのある作品 だった。 今までの潜水艦ものと大きく異なっている点は主人公たちの行動の基準が 「生きて帰ること」にあるという点だ。 敵の捕虜になることより、生き残ることを選ぶ。 もちろん、アメリカに向かうとなったら反発するドイツ側乗組員も登場する。 またラスト、(書いちゃうけど)別のUボートが捕虜になることを阻止するために 追撃し、攻撃してくる。 「同胞を攻撃することは出来ない」と一旦は攻撃をしなかった主人公たちだったが、 最後は仕方なく攻撃する。 ここでその最後の魚雷は命中するが不発であったために追撃してきたUボートを 撃沈することだけは避けられる。 そして米駆逐と遭遇し、助けを求める際に、駆逐艦艦長が「エニグマ暗号機を確保せよ!」 と指令したにもかかわらず、「艦の損傷激しくまもなく沈没」と応答し自沈させ、 共助されることを選ぶ。 このあたりのフェアな感覚は見る者にフラストレーションを残さない。 「われわれ1艦ぐらいがなくなっても戦況に大きな変化はない」というせりふが 出てくる。しかし大抵の戦争映画では「自分の小さな行動が国や家族を守ることに つながる」と自分言い聞かせて命令を遂行する兵士が登場する。 もちろんこの映画にもそんな兵士は出てくるが、「自分たちが生きて帰ること」を 最優先させた兵士たちを描いた戦争映画として記憶されるべきだ。 (このページのトップへ) 大魔神逆襲日時 2005年2月19日 場所 DVD(アメリカ発売版) 監督 森一生 製作 昭和41年(1966年) (詳しくはキネ旬データベースで) 「大魔神」シリーズ第3作。 前2作とはタッチがちょっと違って子供が主人公。 「怒る」が8月公開で夏ということで水の中から大魔神が登場したが、今回は 12月公開なので冬ということで「雪の大魔神」だ。 実に明快だ。 戦国時代、近隣諸国の制覇をたくらむ大名、安部徹は近くの国のきこりを集め、 地獄谷と呼ばれる硫黄の出るところに火薬製造所を作った。 きこりのいなくなった村では、きこりの子供や弟たちが自分たちの父や兄を 助けようと地獄谷へと向かう。 しかし、地獄谷に向かうには魔神の山を通らなければならない。 そこへ入ることは神の怒りに触れることになる。 それを承知の上で子供たちは山へ入っていった。 「大魔神」ってみんな同じ話だと思っていたが、本作はちょっと違って主人公は 子供たちだ。 ストーリーの大半はこの子供たち(二宮秀樹ら)が山を越えるシーンに割かれる。 この風景がなんともすごいところで、延々と岩が続く斜面だったり、滝の近くの 険しい崖だったり、「ここは日本ではなく、中国か?」と思われるくらいに険しい。 途中から安部徹の配下のものに追っかけられたりしてさらに追い詰められる。 しかし今回の魔神は優しくて自分の分身の鷹に助けに行かせたりする。 やがて雪に覆われて少年たちもついに力尽きる。 「お山を汚して申し訳ありません。私がこの身をささげます」と二宮秀樹少年が雪の崖 から飛び降りた瞬間、大魔神はついに立ち上がり、少年たちは助かる。 そして安部徹の火薬製造所も襲い、人々は助かり悪の権化の安部徹も一巻の終わりとなるのだ。 今回の悪役は前作までと違って神像そのものには手をつけておらず、その辺が悪役として ちょっと弱い気がするのは惜しい。 だから先手を打って悪いやつを退治してくれたわけだが、雪の中で暴れまくる大魔神は 迫力満点でかっこよい。 また今回はオープニングから雪崩、洪水、干ばつの自然災害シーンがあり、前2作に比べると (先の日本とは思えないロケシーンの多さもあいまって)ずいぶん贅沢なつくりだ。 ここからは憶測だが、1作目のあとこの「逆襲」の製作がスタートしたのではないか? そうすると子役の二宮秀樹が連続出演して連続性が感じられし、準備期間もある程度 あったことも予想される。 そして12月公開まで待てない、ということで「怒る」が急遽1本8月公開に向けて 製作されたのではないかなあ。 そしてこの二宮秀樹君、どっかで見た顔と声をしてると思ったら、テレビ「マグマ大使」の ロケット少年ガム役をやった子でした。 ボーイソプラノの美少年として実にけなげ。 今は一体どうしていることやら。 そして今回この「大魔神」3部作を私は米国版DVDBOXで鑑賞。 米国版のBOXは$24.98(約2700円)とお買い得。 クレジットタイトルが英語に置き換えられている点以外は音声も日本語だし、 カットや編集もないし充分楽しめます。 (このページのトップへ) 大魔神怒る日時 2005年2月15日 場所 DVD(アメリカ発売版) 監督 三隅研次 製作 昭和41年(1966年) (詳しくはキネ旬データベースで) 話のほうは前作と似たり寄ったりで、悪い城主(神田隆)が隣の湖を持ついい城主 (本郷功次郎)の国を攻める。本郷功次郎はなんとか逃げおおせる。 神田隆は本郷功次郎が隣国の城主(内田朝雄)を頼って逃げたと内田朝雄の城も攻め入り (内田朝雄が演じてるから実は腹黒いのか?と思ったが、そんなことはない) 殺してしまう。 さらに湖の島にある守り神の埴輪形の武人像を火薬で爆発させ壊してしまう。 このとき神像のクビ部分もぶっ飛ぶ迫力。 本郷功次郎や内田朝雄の娘で本郷功次郎の恋人の藤村志保もついに捕まり ハリツケにされたところでついに大魔神は立ち上がる! 本作は8月13日。つまり夏の作品だから涼しげに水を使った特撮が印象的。 水の中から現れる大魔神は迫力だ。 その上、登場後に「十戒」のごとく左右に割れた水の中央に立ち、大見得を切ってくれる。 ここで何故左右の水が割れてその真ん中に立つのか、カットのつながりから言って よくわからないのだけれど、ただただ「こういう画がほしかった」という強引な つながりも大魔神の迫力の前には納得させられてしまう。 前作では「俺の眠りを覚ましたやつは許せん」と悪い城主を殺した後、民衆も 襲おうとして高田美和の涙で許すという展開だったが、今回はその辺はわかっていて ハリツケにされた藤村志保をまず助けてくれる。 悪いやつを最後になぎ倒すあたりの勧善懲悪はやはりいい。 「ドカンドカン」と足音を響かせながら鬼のような形相で悪人どもをなぎ倒すのは 爽快感があり、また普段の顔つきが柔和なだけにその迫力が増す。 音楽はもちろん伊福部昭。 この「大魔神怒る」に限ったことではないけれど、このシリーズ、大映らしい泥臭さを もった名作特撮時代劇だ。 (ちなみに私は米国版DVDで見た。三部作のBOXで発売されているのだが、シリーズ2作目の この「怒る」がDISC3になっている。ま、どの順番に見ても話のつながりはないから いいのだけれど) (このページのトップへ) シベリア超特急5日時 2005年2月13日15:40〜 場所 新宿ピカデリー4 監督 マイク水野(水野晴郎) (公式HPへ) 水野晴郎のシベリア超特急シリーズ5作目の最新作! (1,2,3は映画で4は舞台、実は6,7は舞台でもうすでに行われた ようだが、なんだかよくわからなくなっている) 私は2年前にシベリア超特急シリーズを見始めたときからのファンである。 世間では水野晴郎の一人暴走(喜劇)映画、などと映画マスコミからは無視され、 たまに扱われても「映画秘宝」的におちょくられて語られる。 しかし私はこのシリーズは大真面目に評価する。 面白いのだ! (もちろん世間の意見もわかるのだが) 欧州視察の帰り道、山下将軍はシベリア超特急に乗り込む。 しかしこの列車にはかの源義経がジンギスカンとなって活躍したときに作った 財宝を隠した地図を持ったものが乗ってらしいのだ。 列車内で起こる謎の連続殺人。山下将軍を狙う刺客たち! その地図を持つものはだれか? こんな感じで話は進む。 シリーズ最高傑作と呼んでもいいくらいの面白さだ。 設定からして義経伝説と隠された財宝という最近の日本映画では見られないような スケールの大きな話で、まるで「マルタの鷹」かインディ・ジョーンズだ。 事件は次々と起こる。 山下将軍を日本に帰すまいとするドイツのスパイ、地図を狙う満州馬賊(佐藤允、 ガッツ石松)、怪しげな日系ロシア人(岡田真澄)、佐伯大尉の妹の武道の達人 などなど面白いキャラクターの目白押し! 山下将軍さえも今回は少し隅に追いやられてしまいそうな勢いだ。 お皿を割ってブーメランのようにして投げて相手を倒したり、列車の屋根でのチャンバラとか それだけでなく列車の下を伝って相手を追いかけるという「駅馬車」をやってくれたり 最後には万里の長城での(「戦艦ポチョムキン」の)階段落ちまでやってくれる。 (帰りに観客を見送っておられた水野晴郎さんに「車掌が殺されるシーンはヒッチコックの 『北北西に進路を取れ!』ですね」と話しかけたら「まさしくそうです!」と嬉しそうでした) 佐伯大尉も軍刀を抜き、「座頭市」なみの殺陣を見せてくれる。 また最後に見せる山下将軍の刀さばきもご立派! まあとにかくここでは書ききれないくらい事件満載。 (今回はストーリーとは大して関係なく、東京の映画の試写室が登場し、芥川龍之介を 始めとして文豪たちや淀川長治も登場する) いかがわしい外国人とか出来すぎた刀さばきとかそんなのはかつての日活アクション などでは当たり前だった。 それを笑う観客のほうが無知なのだ。 水野氏が舞台挨拶でシベリア超特急という割にはシベリアに行ってないという西田さん (佐伯大尉役)の突込みに対し、「昔はスタジオ主義でロケなんか行かないのは当たり前 だったんだ」と返されていましたが、この映画はかつて「映画が今以上に夢のあるものだった 時代の映画」の復活を目指しているのだ。 とにかく私は大真面目でこの映画を面白いと思う。 もちろん結果的には失敗してる部分も多いし、世間の失笑もわかるのだが、水野氏の 映画に対する造詣の深さと愛はひしひしと伝わってくる。 これが理解できない世間のほうが無知で無理解なのだ。 いつか世間でちゃんと評価される日が来るのを待ちたい。 (このページのトップへ) 大魔神日時 2005年2月12日 場所 DVD(アメリカ発売版) 監督 安田公義 製作 昭和41年(1966年) (詳しくはキネ旬データベースで) 戦国時代。 ある城下では山にあるその村の守り神の祭りが行われていた。 しかしその夜、家臣の一人、大舘左馬之助(五味龍太郎)が謀反を起こし、民を思う 城主は殺され、その幼き子供も城を追われる身となった。 幼き子供二人は小源太(藤巻潤)の導きで守り神の住む山に隠れることとなる。 それから10年。 左馬之助の圧制は続き、彼は民衆の心のよりどころとなっている山の守り神の破壊を命じる。 石像を壊そうと家臣がタガネを額に打ち込んだとき、地響きが起こり、地割れが起こった! 大映の「大魔神」シリーズ第1作。 特撮時代劇の代表作としてあまりにも有名だ。 話のほうは小源太と今は18歳の青年になった若様が左馬之助に捕らえられ、ハリツケに なったところで、守り神像(ちょうど古墳時代の埴輪のような姿だが)は平和そうな顔から 鬼の形相に変わり、火の玉となって現れる。 大魔神が現れる直前にそれまで晴れていた空が一転にわかにかき曇り、空の一部は 大魔神の怒りで燃えているような真っ赤に燃え上がる! このあたりの不気味さは見事なものだ。 そして悪人どもをバッタバッタと投げ倒していく。 悪人どもも黙っていない。鎖を絡ませたり、火責めにするが大魔神はびくともしない。 ついに左馬之助は倒される。 悪は滅びるという勧善懲悪にはスカッとするものがある。 しかし眠りを覚まされた大魔神の怒りは今度は村人たちも襲いだす。 高田美和の涙によって大魔神の怒りは収まり、大魔神の魂は火の玉となって空中に飛び去り、 体は土となって崩壊していく。 見所はやはり大魔神の特撮シーンだが、美術が実に作りこんであり立派だ。 かわらの屋根を壊していくシーンではかわらが一枚一枚作りこんであって実にすばらしい。 またおなじみの伊福部昭の音楽も印象的。 全体的にはもったりとしたテンポで少しだるいのだが、それでも怒りの大魔神の暴れる姿は すばらしく、語り継がれるだけの作品であることは確かだ。 (このページのトップへ) ライフ・イズ・コメディ
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