2008年8月

世界最終戦争 冷凍人間甦る 放射能X ギララの逆襲
洞爺湖サミット危機一発

世界最終戦争


日時 2008年8月3日
場所 DVD
監督 アントニオ・マルゲリティ
製作 1961年(昭和36年)

(詳しくは発売元公式HPで)


巨大隕石が地球に向かってくることが判明。地球の科学者は大騒ぎだが、「地球には衝突せん」
と一人だけえばっている科学者(クロード・レインズ)がいた。
彼の言ったとおり地球には衝突しなかった。しかしなんと周回し始めたのだ!
そしてこの巨大隕石から謎の円盤群が!
この隕石は遠い宇宙の生物が星を捨ててやってきたいわば「ノアの方舟」のようなものなのだ。
この隕石の中には原子力があって爆破することはかえって危険。
しかし結局爆破されることになった。


いつも怪しげな映画のDVDを発売しているWHDジャパンのイタリアSFシリーズの1本。
画質はビデオを何回もダビングしたようなひと昔前の「エロビデオ」状態。
いやそんなことより「あらすじ」を聞くと面白そうなのだが、てんで映画になっていない。

特に特撮シーンがそうなのだが、画がめちゃくちゃ。
普通、映画の画というもはこういう場合、「隕石のロングショット」「隕石全体のショット」「隕石の
表面のショット」と順に示していきそうだが、いきなりアップが映りだすので何がなんだか
よくわからない。
セリフの訳も悪いのかどうかそれはよくわからないが、「話を説明する」ということができていない
(特に宇宙のシーンは)ので考えながら見なければならなくなって疲れる。
また特に盛り上げる必要のない普通の会話のシーンも電子音楽みたいな「ボヨヨ〜〜ン」という
音が流れているので「ここは地球以外の場所なのか?」と勘違いしてしまう。
もう映画になっていない。

他の人のこの映画の感想とか読んでみようかと思って「世界最終戦争」で検索をかけると石原莞爾の
検索結果が多く、この映画についてはなさそうだった。
それにこのタイトルも多分この映画は日本未公開だろうから発売元のWHDがつけたのかなあ?
まあこのDVDは英語吹き替えなのだが、そこでのタイトルは「BATTLE OF THE WORLD」。
「最終」にあたる単語はなさそうですが。

偏屈な学者を演じるのはクロード・レインズだがこの人はさすがに迫力がある。
学界から異端視されていたのだが、彼の説が正しいらしいとなったときに周りの学者がレインズが
「(葉巻の)火をくれ」と言ったら10個ぐらいのライターが差し出されるシーンは(まあ)笑った。
このあとにも同様のシーンがあって「繰り返し」により笑いがある。

まあそんなことより、爆破は危険だと言っていたが(隕石が爆破されることによりエネルギーの
原子力が地球に悪影響を与える可能性があるので)、円盤襲来となったらやっぱり爆破することに。
レインズの博士は知的好奇心が抑えきれずにその隕石に向い、そして中心にある電子頭脳(らしきもの)
をみて感激している。
まあ「自分の知的好奇心が最優先」というところがマッドサイエンティストとしてキャラクターとして
出来上がっています。

またこの隕石にレインズの博士が到着したシーンで宇宙生物の死骸が映るのだが、これが映像がボケボケで
何が映っているのかよくわからない。
蟻みたいな形をしていたようですが、よくわからなかったです。(大きさも地球のアリサイズなのか
2mぐらいあるのかも)

あらすじだけ読むと面白そうだったんですがねえ。
突っ込む気にもなれないB級以下、Z級映画でした。



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冷凍人間甦る


日時 2008年8月3日
場所 DVD
監督 ニック・グライド
製作 1940年(昭和15年)

(詳しくはインターネット・ムービー・データベースで)


メイソン博士は人間を冷凍化させて医学の治療に役立たせる研究をしていた。
彼の実験は成功しつつあったが、まだ実用には程遠い。そんなとき病院長から
「今の段階ではマスコミに公表すべきではない。各機関に協力を仰ぎ、もっと
実用的になってから公表すべきだ。君はしばらく休暇をとりたまえ」と指示を
受けていまう。
メイソンは仕方なく休暇をとり、彼の研究の元ネタとなった研究をしたクラーバル
博士(ボリス・カーロフ)の研究所を訪ねてみることに。
しかし彼は10年前に失踪してその行方はわからない。とりあえず湖に浮かぶ島に
あるクラーバルの研究所に恋人の看護婦のブレアを伴って行ってみる。
そこには地下研究室があり、扉を開けてみると氷で閉ざされた向こうに人間が!
メイソンはその体を氷の中から掘り起こし、温めてみる。
なんと彼は生き返った!その人こそクラーバル博士。
彼はこうなった経緯を説明するのだった。


この映画、見始めるまで1940年の映画だとは知らなかった。
1950年代(昭和30年前後)かと思っていた。そして「冷凍人間甦る」という怪しげな
タイトルのため、それこそ冷気を放ちながら歩きまわり、冷凍液やらを吐き出して人間を
襲う怪奇人間(それこそ「怪奇大作戦〜氷の死刑台」のような)が登場する映画かと
思っていたら・・・違った。
わりかしまともなSFだった(というか医療サスペンスともいえる)

クラーバル博士は10年前に末期患者の治療で人間を冷凍にして病巣の進行を抑える
治療を考えだし、実行していた。
ところがその患者の甥が患者の遺産を目当てにして「この医者は本当は叔父を殺しておいて
それを隠している」と訴え出る。
そして保安官や検事、医者を伴ってクラーバル博士の研究所に行くのだが、「これはすでに
死んでいる」ともみ合いになり、彼らは全員冷凍室に閉じ込められてしまう。
その直前にクラバール博士が適当に混ぜて作った薬から発生するガスを全員吸ったために
冷凍化しても生きていられたのだ!
薬を混ぜたときにその配合をメモしておいたので再度実験は可能だ。
しかし例の甥が欲にかられて「貴様だけ儲けさせるわけにはいかん」とそのメモを燃やしてしまう。
クラーバル博士はそこにいる人々を使って再び薬を完成させようとするのだが。

という感じでほとんど密室の中で話は進行する。
DVDによる画質もきれいでとても1940年の映画とは思えない。
しかし最後の10分ぐらいになってなぜか画質が悪くなり、古い映画丸出しになる。
まあそれはたぶんプリントがなかったのか事情はあったのだろうけど。

で結論をいうとクラーバル博士は結局4人の人間を殺してその薬の配合を発見する。
しかし彼もまた駆け付けた警官によって命を落とす。
ここで終わりかと思ったらさにあらず。
このあとメイソン博士がクラーバル博士が残したノートをもとに「人間冷凍治療法」の完成させる。
そしてその発表会の席で「クラーバル博士はいろいろあったが、人類に多大な業績を残した
偉人だ」とまとめる。

う〜ん、なるほどねえ。
ここから先は邪推、仮説の域を出ないのだが、1940年といえば原爆の完成前。
「多少の犠牲を払っても科学が発展すればそれでよいのだ」という科学の発展最優先の考え。
つまり1940年ごろではこういう考え方だったのだろう。
その後人類は原爆を作り出し「いくらなんでもあれはやりすぎではなかったか。原爆なんて
恐ろしいものを作ってもよかったのだろうか」と考えるようになったのではないか?
だからこそアメリカでも「原子怪獣現る」や「放射能X」のような原爆実験によって怪獣が生まれ
人類への報復が始まる、という映画が作られるようになった。
そんな気がしてならない。



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放射能X


日時 2008年8月3日
場所 DVD
監督 ゴードン・ダグラス
製作 1954年(昭和29年)

(詳しくはキネ旬データベースで)


ニューメキシコ州警察の巡査部長ベン(ジェームズ・ホイットモア)たちは砂漠を
ひとりで歩いている女の子を発見。付近を捜索するとキャンピングトレーラーが
発見された。だがそこには誰もいず、見たこともない足跡が発見された。
鑑識によりその足形がワシントンに送られる。
そしてメドフォード博士父娘がやってくる。
足跡が見つかった場所に行く彼ら。その時、博士の仮説通り巨大アリが出現した!


最近怪獣映画がないので、昔の映画を見て溜飲を下げようと。
タイトルからして「放射能X」とB級SFっぽい。

映画はこのあと、巡査部長ベンとメドフォード博士やFBIの捜査官が中心に
なって話が進む。
飛行機からの捜索で巨大アリの巣が発見され、その巣を焼き払い、毒ガスにより
アリを死滅させる。
ここが前半のクライマックス。
焼き払ったあと、巣の中に入ってみるとそこには巨大アリに死骸がうじゃうじゃ。
この洞窟のシーン、なんだか日本の「ラドン」の前半の洞窟の中にメガヌロンが
登場しラドンが卵からかえるシーンを思い起こさせた。
案外参考にしているのかも知れない。

しかし巣の中を博士が検分するとすでに女王アリが巣から飛び立って別の場所に
移動した可能性があるという。
そしてどこかに巣を作って繁殖をしているかも知れない。
繁殖が続けば人類は1年でこのアリに滅ぼされる可能性があると!

機密にしながら各地での異変情報を収集する博士たち。
すでに船に巣を作り、その巣からアリが洋上で孵化し、襲われる船員。
そしてロサンゼルスの地下水道の中に巣を作ったことがわかる。
軍は街に戒厳令を引き、地下水道を襲撃。

このあたりの地下水道襲撃、というのが「美女と液体人間」を思い出せた。
案外参考にしているのかも知れない。

結局巣を発見し、さらに広がる前にアリを掃討することに成功!めでたしめでたし。

巨大アリが出現した原因を9年前の核実験に置いている。
日本の怪獣映画に限らず大抵のことは核実験のせいなのだなあ。
またラストに博士が「人類は核実験により新たな時代の扉を開いた。その世界が
どんなものか想像もつかない」という人類への警鐘を鳴らすというお決まりで
終わる。

「ゴジラ」なんかもこんなパターンとも言えるのだが、やはり名優・志村喬が
いうと重みが違いますね。

でも楽しい映画でした。



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ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発


日時 2008年8月2日19:30〜
場所 新宿ピカデリー・スクリーン10
監督 河崎実

(公式HPへ)


世界主要国G8が集まるサミットが北海道洞爺湖で開かれていた。
その時に札幌に宇宙から飛来した怪獣が出現!
札幌は恐怖に包まれる。母国に帰ろうとする各国首脳をアメリカ大統領が押しとどめる。
「世界の首脳がたかが怪獣が出現しただけで逃げ出したら笑い物だ。我々は断固として
怪獣とここで戦おう!きっと支持率もあがるぞ!」
各国首脳は洞爺湖にとどまり、怪獣ギララを倒すことに。
はたして各国の出した作戦は成功するか?!


「日本以外全部沈没」の河崎実監督の最新作。
河崎監督とか最後に登場する「タケ魔人」とか聞いて期待していなかったのだが、思ったより
楽しめた。
まず「日本以外〜」では日本人が急に威張りだし、そこに笑いより悪趣味を感じたので笑えなった
のだが、今回は「世界のジョーク集」を見るような各国のお国柄を反映したギャグがたくさんあって
笑えた。(アメリカ大統領が英雄になりたがるとか、フランス大統領が女を口説いているとか、
「日本はアメリカ艦隊に給油していろ」とか)

それ以上に笑ったのが今までの怪獣ものの映画、テレビのパロディというかオマージュ満載で
ファンとしては楽しい。
キャストも夏木陽介、黒部進、古谷敏、中田博久、旧「ギララ」の主演・和崎俊哉、実相寺組からは
堀内正美などの出演もうれしい。
そして各シーンも(細かくは書ききれないが)子供が作戦室に入り込んで突然怪獣を命名したり
(大映の「ギャオス」なんかそうだったなあ)黒部進が連絡用のマイクをまるで「ウルトラマン」の
ベータカプセルのように取り出したり、ギララの伝説が神社に伝わる古文書に記されていたり
(「ウルトラQ」の「ゴメスを倒せ!」ですね)地元民の踊りが出てきたり、ミサイル発射シーンで
「フォースゲート・オープン」の声があったり、楽しい楽しい。

ただし「タケ魔人」ってのはいただけないなあ。
大魔神と「タケチャンマン」なのはわかるが、ビートたけしは怪獣には関係ないだろう。
ましてやいまさら「コマネチ」でもないだろう。
全身金色だったから「マグマ大使」なのかも知れない。
だったら「マグマ魔人」とかにしてくれた方が僕はよかった。

そういう不満はあるものの、「キルビル」の怪獣版のような楽しさがあった。
正統派怪獣映画がないのはさびしいが、しばらくはこれで溜飲を下げよう。




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