2007年7月

原始惑星への旅 ハリー・ポッターと
不死鳥の騎士団
はつ恋 未知空間の恐怖
光る眼

原始惑星への旅


日時 2007年7月29日
場所 DVD
監督 ジョン・セバスチャン
製作総指揮 ロジャー・コーマン 
製作 1965年(昭和40年)


ソ連映画「火を噴く惑星」の権利を買い取ったB級映画の帝王の異名を
持つロジャー・コーマンが再編集した異色映画(日本では劇場未公開らしい)

はじめに言っとくけどそんな変な映画じゃない。
「火を噴く惑星」のことを知らなければ、それなりに楽しめるB級SFだ。
ソ連の俳優の部分にアメリカ人俳優の部分を撮り足したのだが、多分撮り足した部分は
無線でカットバックされる宇宙ステーションの部分とかなので、違和感はすごく
少ない。
はっきり言うけど「ゴジラ」の海外版「怪獣王ゴジラ」のほうがよっぽど変だぞ。

内容は2020年、火星に向った3隻の宇宙船のうち、1隻が隕石との衝突により消滅、
宇宙ステーションは帰還を命じるが、2隻の宇宙船は着陸を強行。
しかし先着陸した1隻は行方不明、もう1隻が救助に向う、という流れ。

そこであとは「火を噴く惑星」からの流用で小型恐竜やら「使えないロボット」やら
ホバークラフトやら人間に襲い掛かる翼竜とか爆発する火山などが登場。
ソ連の俳優に英語のアテレコをしているのだが、同じ西洋人なので日本人に
英語の声を当てた「怪獣王ゴジラ」より違和感はまったくない。

オリジナルの「火を噴く惑星」のストーリーはさっぱり忘れているので比較が出来ないのだが、
「遭難部隊の救出」という大筋があるので、それなりにサスペンスフルで楽しい。
(ちょっと誉めすぎかな?)
「火を噴く惑星」はソ連映画らしいテンポのとろさであまり面白くなかった憶えがあるのだが、
個人的にはこの「原始惑星への旅」のほうが好きだ。

ゆる〜いSFクラシック映画がお好きな方にはお勧めできます。
私は好きです。



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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団


日時 2007年7月22日19:30〜
場所 ユナイテッドシネマとしまえん・スクリーン5
監督 ディビット・イエーツ

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学校の長期休暇の間に意地悪な親戚の家に帰っていたハリー。
しかしそこへディメンダー(吸魂鬼)がやってきた。
一般の世界では魔法を使ってはいけないという法を犯したハリーは
魔法省の裁判へ。
ダンブルドア校長のおかげで無罪になったハリーだが、魔法省は「闇の帝王
ウォルデモード卿」の復活を信じようとしない。それどころか新任教師を
ホグワーツに送り込んでハリーたちの口を封じようとする。
それに対抗すべくハリー、ロン、ハーマイオニーは友人達と「ダンブルドア軍団」
を結成。悪の帝王との対決に備えるのだが。


今回のハリー・ポッター、結論から言うとイマイチ。
中盤の盛り上がりがないのだな。
前作は「魔法選手権」みたいな中盤のクライマックスがあったのだが、今回は
それがない。
そのかわりに騎士団結成!という流れになるのだが、正直、これががっかり。

前作で登場した世界中の魔法学校から精鋭が集められる、というような「七人の侍」
見たいな感じを予想していたのだが、ホグワーツでの友人達を集めて結成、
というどっちかというと「がんばれ!ベアーズ」みたいなのり。
しかも教えるのがハリーだもんな。

いやハリーはもちろんいい魔法使いだろうが所詮は修行中の身。
まだまだ人を教えるレベルじゃないよ。
しかもこの不死鳥の騎士団だが、劣等生を集めたりしてものすごく頼りない。
劣等生が成長して出来るようになる、というのは「青春スポーツもの」としては
ありなのだろうが、凶悪な敵と戦うにはあまりにも頼りない。
大丈夫か?これから。

そして注目のハリーのキスシーン。
恋人は前回から登場の東洋系の女の子。
もうハーマイオニーとロンは付き合っているかのようだ。この二人のキスシーンは
ないのか?
それよりハリーの方なんだけど、恋愛ドラマはまったくと言っていいほどなく、もう
キスシーンぐらいでしか相手役の女の子は登場しない。
また原作をはしょってんだろうなあ。

で今回はラストは校長が戦う。
これってどうよ?
今までハリーが戦ってきたんだからやっぱりハリーに戦って欲しかったな。

多少不満はあるものの、楽しめなかったわけではない。
この3人の登場する魔法学校の雰囲気は私は好きなのだな。
だからなんだかんだ言っても2時間半の上映時間の間は楽しめました。
次回も楽しみです。



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はつ恋


日時 2007年7月15日
場所 DVD
監督 小谷承靖


「はつ恋」に関しては「名画座」に記しました。



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未知空間の恐怖 光る眼


日時 2007年7月9日
場所 DVD
監督 ウルフ・リラ
製作 1960年(昭和35年)

(詳しくはキネ旬データベースで)


イギリスの田舎町で村人全員が気を失うという事件が発生した。
しかし、数時間後に彼は全員健康な状態で息を吹きかえす。
ただし、妊娠可能な女性は全員妊娠していた。
処女の娘や夫が1年間いなかった女性も妊娠した。村は生まれてくる子供たちに
対し、強い警戒心を抱く。
しかし生まれた子は全員体重4500gという成長の早い赤ん坊だった。
その後も成長は普通の子よりも早く、また知能も高かった。
そして特徴的な眼をしていた。
彼らは自分たちに危害が加わったり、敵意を感じればその眼が光り、災いを
もたらすことが出来るのだった!

クラシックSFの名作。
派手さはないし、大掛かりな特撮やスターも登場しない。
しかし「ミステリーゾーン」や「ウルトラQ」のような面白さがある。

同じような現象は世界の何箇所かで起こっていて、各地では子供たちは殺される
という対応をしている。
しかし主人公の学者が自分の子供も対象だっただけに、科学のためにも1年間
隔離して観察する事になる。

だが交通事故にあいそうになった子が、運転手を光る眼で見て運転事故を起こさせて
殺してしまうあたりから、いよいよ彼らは危険、抹殺すべきと村はパニックになる。
ここでお決まりのように、パブで酒の勢いでみんなで押しかけて殺しちまおう!
となる。
それも失敗してしまい・・・
という展開。

そもそもの原因になった村の事件や、妊娠した科学的な理由、子供たちの正体は
最後まで明かされない。
その不確かさがかえって不気味さを増す。

主人公たちの目が光るのだが、白黒画面ゆえ、ぼやーと光るだけなのが残念。
またこの生まれてきた子供たちが金髪美少年、美少女なのだが、その金髪ぶりが
白黒では出ないのだなあ。
特に少年少女のリーダー格のデビットなど美少年であるがゆえに、その無表情の
奥に潜む殺意が実に不気味で効果をあげる。

この白黒であるが故にその美しさの効果が100%発揮できなかった、という
無念さを持ったのは当然私だけではないらしく、1995年にはジョン・カーペンターに
よってリメイクされた。
こちらも是非見てみたい。



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