朝日映劇Presents

朝日映劇 映画製作第1回作品
いまおかしんじ監督作品

阪神淡路大震災  あれから・・・25年

製作:2019年 監督:いまおかしんじ
脚本:佐藤稔  主演:武田暁/河屋秀俊  佐藤宏

「れいこいるか」公式HPへ
<イベントレポート>
当事者ではない視点で描く震災後の夫婦の23年間。映画『れいこいるか』
いまおかしんじ監督、武田暁さん、河屋秀俊さん、西山真来さん関西公開舞台挨拶
(CINEMATOPICS)

『れいこいるか』田辺泰信さん&上野伸弥さん舞台挨拶開催しました!(元町映画館)

『れいこいるか』いまおかしんじ監督&河屋秀俊さん&武田暁さん&西山真来さん舞台挨拶開催しました!(元町映画館)

いまおかしんじ監督が関西在住キャストで描く震災からの日々
『れいこいるか』、地元の元町映画館で舞台挨拶
(CINEMAGICAL)

<批評・紹介>
「れいこいるか」(Filmarks)

「れいこいるか」(映画的日常)

人を魅了する才能とは?! アイドル論爆発?!(☆花夢on MATERIAL vol,10)
(26分ごろからの紹介)

阪神・淡路大震災テーマの自主映画「れいこいるか」 元町映画館で上映へ(神戸経済新聞)

いまおかしんじ監督インタビュー
「阪神・淡路大震災の“その後”を描く」映画『れいこいるか』絶賛公開中
(マゴチャン-MOVIE A GO GO)

評者◆睡蓮みどり
映画はフィクションだ。だけど……トレヴァー・ナン監督『ジョーンの秘密』、いまおかしんじ監督『れいこいるか』
(図書新聞)

「れいこいるか」のこと(下社敦郎)

故人と対話するための装置。大林宣彦監督の遺作『海辺の映画館』、
いまおか監督『れいこいるか』
(日刊サイゾー)

人間性を解放する奇想 映画「れいこいるか」(日本経済新聞)

ぴあ 水先案内人のおすすめ 高崎俊夫 「れいこいるか」(ぴあ)

南無ってシネマ 出張版⑩「7月の上映作品で打線を組みました(7月の振り返りと8月のオススメ)」 (元町映画館)

映画『れいこいるか』感想評価と考察解説。タイトルが意味深い⁉︎阪神淡路大震災で一人娘を亡くした夫婦の物語|銀幕の月光遊戯 66 (Cinemarche)

映画の友よ Vol.153 <いまおかしんじ監督に撮らせたい!『れいこいるか』個人で自主制作、川本プロデューサーインタビュー>(切通理作メルマガ)

キネ旬レビュー(キネマ旬報)

喪失感胸に「今」生きる 震災で娘亡くした夫婦描く 元町映画館、来月8日から公開 ほぼ全編神戸ロケ /(毎日新聞兵庫版)

シネマトゥデイ「れいこいるか」予告編(シネマトゥディ)

震災で娘を亡くした夫婦の葛藤と絆を描く、いまおかしんじ監督 最新作『れいこいるか』公開決定!予告編解禁!(シネマNavi)

阪神・淡路大震災から 25 年。震災で娘を亡くした夫婦の葛藤と絆を描く、いまおかしんじ監督最新作『れいこいるか』公開決定&予告解禁(映画ナビ)

いまおかしんじが愛娘を震災で亡くした夫婦描く「れいこいるか」8月に公開(映画ナタリー)

いまおかしんじ監督作『れいこいるか』公開(PG-WEB-SITE)

朝日映劇、いまおかしんじ、「れいこいるか」

話は端折るが、2007年に「朝日映劇」という自主上映イベントを開催するサークルを立ち上げた。サークルといってもメンバーは実は私一人である。「朝日映劇」という名前は私の故郷にあった2番館の名前。初めてゴジラ映画を観たのはここではなかったかと思う。

朝日映劇の上映会は特撮映画だけに限らず「日本のいちばん長い日」や「休暇」と言った映画にも及んだ。
そんな頃出会ったのが銀座シネパトスで上映された「白日夢」だった。
続けて2回観た。自分でも上映会を企画し、いまおかしんじ監督との交流が始まった。

上映会のネタも尽きた頃、池島ゆたか監督がファンの提供した資金で「おやじ男優Z」をお撮りになった。
「あっ、それもありか!」
私も「いまおか監督と映画を撮ろう!」と決意したきっかけは実は「おやじ男優Z」なのです。

2014年11月、いまおか監督に映画製作を打診する。そんな話を想像もしていなかったであろういまおか監督はかなり戸惑った様子。
「川本さんも何か企画を出してください」と言われ、脚本を書いた。

最初はそれをベースにいまおか監督も作ろうとしていたが(たぶんお金を出してくれるのだから気を使ったのだろう)、結局どうにもまとまらず、いまおか監督から「これをやってみたいのですが」と言って送られてきたのが後に「れいこいるか」になる「フルシチョフカ」だった。これが2015年の11月。
私も賛成し、企画が具体的に動き出した。
2016年は1年かけて佐藤稔さんが脚本を練った。

神戸で撮ると聞いたのはいつ頃だったろうか?
私は「震災で娘を亡くした夫婦の話」なので今撮るなら東日本大震災に話を置き換えると思っていた。しかも話は20年に渡る。
2016年1月の追悼集会にいまおか監督や佐藤稔さんはシナハンに行っているから、監督は最初から神戸で撮るつもりだったのだ。
心配なのは予算の方だ。私は東京で数日で撮影する規模の映画をイメージしていたのだから。
「大丈夫ですか?」と心配する私にいまおか監督は「何とかなるでしょ」としか言わない。
そう言われたら私は信頼して黙るしかない。
「予算の範囲なら何でもいいです」と最初から言っていたので、内容には口を挟まないのが私の方針。
だから「神戸で撮ります」と言われても反対はしない。

スタッフ編成もキャスティングも具体的に決まっていく。
いまおか監督のゆかりの役者さんにも何人か出て貰いたいと提案したが「東京から役者を連れていくと交通費の予算がないので」と言われてしまう。ブーメランのように自分に帰ってくる。

キャスティングも決まり2017年1月の震災の追悼集会から撮影は始まった。
そして2回目が3月末の春の撮影。この頃、私が第1稿を書いた「オレとアイツの集金旅行」が大蔵映画で映画化が決定したが、それはまた別の話。
夏の7月下旬の撮影にも参加した。この直後に「予算がなくなりました」と相談を受けた。公開準備金を直接製作費にあてるしかなかった。
秋の撮影には参加できずに2018年1月の撮影には参加。これでクランクアップ。
「今年中には完成するかな」と思っていたが甘かった。

スタッフの方々も本来の仕事の合間を縫って「れいこいるか」に関わっていただいている。だから時間が掛かるのはやむを得ない。
結局オールラッシュがあがったのが2018年10月。この時点ではまだ音楽も効果音もついていない。

もう一息、と思ったがここからがまた長かった。
2019年になってもさっぱり進まないのである。
9月になって「もういい加減になんとかしましょう。ケツ決めましょう。とりあえず今年中に一度上映会をしましょう。『オレとアイツの集金旅行』と2本立てで。場所はTCC試写室」といまおか監督を焚きつけた。
(この飲み会に同席してたのが櫻井拓也さんだった。この日が最期になった)

上映会の日程が迫る。しかしまだ映画はあがってこない。
3日ぐらい前になってやっと「DVD版」が上がってきた。
早速自宅で鑑賞。

驚いた。映像の色合いが完全に変わっている。
カメラの鈴木一博さんが時間をかけたのはこの色を出したかったのだ。
ラッシュ版と完成版を見比べると明らかに色合いが違う。
この両方のバージョンが見れたのはプロデューサー特権である。
そして効果音にも工夫がされており、待った甲斐があったというものだ。

12月の上映会は大盛況。
私としても「オレとアイツの集金旅行」の2本立てで鑑賞いただき大満足。配給もすぐに決まった。

企画から6年、やっと完成し公開の運びとなった。
やってよかったと思う。
私は資金を提供しただけで何もしてないに等しいのだが、とにかく完成して公開までもってこれた。
ここまで来れたのは、厳しい条件下で活躍していただいたスタッフ、キャストの方々、完成した作品を評価していただいた配給会社、劇場の皆様のおかげです。
いまおか監督って実にスタッフに恵まれてる気がする。
これが監督の人徳ってやつなのかな、とも思う。

映画はお客様に観ていただけて初めて完成するといわれてます。
あとは皆様にご満足いただけることを願うばかりでです。

ありがとうございました。

朝日映劇 川本じゅんき


 
2019年/99分/DCP
監督 いまおかしんじ/脚本 佐藤稔/撮影 鈴木一博/録音 弥栄裕樹/音楽 下社敦郎/編集 蛭田智子/助監督 女池充・坂本礼
出演 武田暁/河屋秀俊/豊田博臣/美村多栄/時光陸/田辺泰信/上西雄大/上野伸弥/石垣登/空田浩志/テルコ/川上皓翔/桑村大和/グェンティ・コックミ/杉本晃輔/西山真来/徳竹未夏/古川藍/多賀勝一/水野祐樹/小倉Pee/南山真之/グェンタイン・サン/森千紗花/若宮藍子/北田千代美/上村ゆきえ/徳永訓之/佐藤宏

【前説】
大切な人が死んで、残された人はその先をどうやって生きていくのか?実人生の中で、映画を作ることの中で、ずっと考えている。死んだ人のことを忘れたくない。時間がたてば忘れるというなら、忘れない方法はないものかと思う。生きていた時に受け取った何かを何らかの方法で残したい。だから俺は映画を撮るのかも知れない。フィクションの中にその思いを無理やりねじ込んで死者とコンタクトする。「れいこいるか」を撮りながら幾人もの死者の顔が浮かんだ。彼らが俺の後ろにいる。不思議と背筋が伸びるのだ。
この映画は死んでいったたくさんの知人に捧げたい。神代辰巳、川島伸夫、林由美香、向井寛、馬場当、しまだゆきやす、上野俊哉、鴨田好史、今岡隆則、伊藤猛、堀禎一、江利川深夜、櫻井拓也に捧ぐ。

【あらすじ】
1995年、神戸。伊智子と太助は、地震で一人娘のれいこを亡くす。二人は離婚し、それぞれの生活を始める。
淡々とした日常の中、伊智子と太助は、徐々にれいこの死を受け入れていく。
2018年。久しぶりに再会した二人は、れいことの思い出の水族園へ行き、イルカショーを見るのだった。

【解説】
1995年。俺が監督デビューした年、阪神淡路大震災があった。翌年、震災をネタに一本のシナリオを書いた。震災で子供を亡くした夫婦の話だ。国映のおねえさんに読んでもらったら、「子供の死ぬ話は嫌い」と言われ却下された。アレから20数年、ずっと眠っていたシナリオを掘り起こした。今やるならアレからの時間を描くべきではないか、と脚本の佐藤稔と話し合った。そこらにいるような男女のしょうもないけど切実な時間を描いてみたかった。

監督 いまおかしんじ






< 企画 自主上映クラブ 朝日映劇>

<朝日映劇の上映作品>
2007年1月14日~15日韓国映画「まぶしい一日」ゲスト 主演俳優 塩田貞治さん
2007年4月15日     韓国映画「まぶしい一日」
2007年7月28日~29日「ゴジラ×メカゴジラ」ゲスト 手塚昌明監督
2007年9月1日~2日  「F2グランプリ」ゲスト 小谷承靖監督 峰岸徹さん

2007年9月15日~17日「軍旗はためく下に」ゲスト 丹波義隆さん
2007年10月29日~30日「ゴジラの逆襲」ゲスト 小泉博さん
2007年12月22日~23日「妖星ゴラス」ゲスト 久保明さん
2008年1月18日~20日「急げ!若者」ゲスト 小谷承靖監督
2008年2月9日~11日「マタンゴ」ゲスト 佐原健二さん、梶田興治監督、久保明さん、中野昭慶監督、小泉博さん

2008年3月1日~2日「急げ!若者」ゲスト 小谷承靖監督
2008年5月23日~24日「白と黒」ゲスト 堀川弘通監督
2008年6月21日~22日「キングコング対ゴジラ」ゲスト 梶田興治監督 佐原健二さん

2008年8月30日~31日「ロックよ、静かに流れよ」ゲスト 長崎俊一監督 増田久雄プロデューサー
2008年11月29日~30日「日本のいちばん長い日」ゲスト 半藤一利さん 中丸忠雄さん
2008年12月27日~28日「海底軍艦」ゲスト 梶田興治監督 中野昭慶監督 入江義夫さん 郡司隆夫さん
2009年4月11日~12日「日本の黒幕<フィクサー>」ゲスト 高田宏治さん
2009年5月2日~5日「ゴジラ」(1954)×「地球防衛軍」ゲスト 梶田興治監督 入江義夫さん 中島春雄さん
               加藤春哉さん 佐原健二さん 土屋嘉男さん 
2009年6月20日~21日「急げ!若者」ゲスト 小谷承靖監督
2009年10月12日「中野昭慶監督誕生日記念上映会」ゲスト 中野昭慶監督
2009年11月7日~8日「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」ゲスト 手塚昌明監督 小泉博さん 
              浅田英一監督 喜多川務さん

2009年12月12日~13日「休暇」ゲスト 門井肇監督
2010年1月9日~11日「急げ!若者」
2010年2月13日「拳銃(コルト)は俺のパスポート」ゲスト 宍戸錠さん
2010年2月20日「拳銃無頼帖 抜き射ちの竜」ゲスト 宍戸錠さん

2010年6月12日~13日「白日夢」ゲスト いまおかしんじ監督 大坂俊介さん
2010年7月24日~25日「急げ!若者」ゲスト 小谷承靖監督 佐藤武光さん 佐々木原保志さん
2011年5月28日「空の大怪獣ラドン」ゲスト 佐原健二さん中島春雄さん
2011年5月29日「罪tsumi」「いくつになっても男と女」ゲスト いまおかしんじ監督
2011年9月3日「大巨獣ガッパ」ゲスト 中野昭慶特技監督
2011年9月19日「桜井浩子さん自伝出版記念 『お姐ちゃん三代記』」ゲスト 桜井浩子
2011年12月23日「ヒバリ」「おじさん天国」ゲスト 吉岡睦雄さん いまおかしんじ監督
2012年5月5日~6日「急げ!若者」ゲスト 小谷承靖監督

2012年6月23日~24日「モスラ対ゴジラ」ゲスト 佐原健二さん 小泉博さん 手塚昌明監督 中野昭慶監督
2012年7月21日「若きロッテちゃんの悩み」ゲスト いまおかしんじ監督
2012年12月8日~9日「僕たちは世界を変えることができない」ゲスト 深作健太監督 葉田甲太さん(原作)
2013年9月23日「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」ゲスト 中島春雄さん 中野昭慶特技監督 手塚昌明監督
2013年12月29日「中野昭慶監督トークイベント&忘年会~正月映画の思い出を語る」ゲスト 中野昭慶特技監督
2014年5月31日「中野昭慶監督トークイベント&食事会~海外合作映画の思い出を語る」ゲスト 中野昭慶特技監督
2014年8月3日「手塚昌明監督トークイベント&食事会~特撮映画の思い出を語る」ゲスト 手塚昌明監督
2014年10月4日「中野昭慶監督トークイベント&傘寿の祝いの会」ゲスト 中野昭慶特技監督
2014年11月8日「いまおかしんじ監督の(ちょっと遅れた)誕生日祝い」ゲスト いまおかしんじ監督
2014年12月20日「中野昭慶監督トークイベント&忘年会」ゲスト 中野昭慶特技監督
2015年1月25日「アンギラス&手塚昌明監督生誕60周年」ゲスト 手塚昌明監督
2015年6月28日「小泉博さんを偲ぶ会」ゲスト 手塚昌明監督
2016年1月17日「手塚昌明監督誕生会トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督
2016年9月4日「この夏の新作映画を語ろう~手塚昌明監督トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督
2016年12月18日「愛の処刑」ゲスト 伊藤文學さん 鈴木邦男さん
2017年2月12日「手塚昌明監督誕生会トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督
2018年2月11日「手塚昌明監督誕生会トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督
2018年12月8日「愛の処刑」「巨根伝説 美しき謎」ゲスト 中村幻児監督 鈴木邦男さん
2019年2月10日「手塚昌明監督誕生会トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督
2019年12月22日「れいこいるか」完成披露上映会 ゲスト いまおかしんじ監督
2020年2月2日「手塚昌明監督誕生会トークイベント&食事会」ゲスト 手塚昌明監督

(2020/8/13 リンク追加)
(2020/8/8更新)